解説者のプロフィール

国光美佳(くにみつ・みか)
子どもの心と健康を守る会代表。一般社団法人国際食学協会理事。『発達障害にクスリはいらない』(内山葉子医師との共著。マキノ出版)、『食べなきゃ、危険!』(小若順一氏との共著。三五館シンシャ)など著書・監修書多数。
ミネラル健康レシピ「煮干し」
ミネラル食材としてお勧めの「煮干し」。魚介類を煮て干し、乾燥させた物を指しますが、「カタクチイワシ」の他、マイワシやウルメイワシ、トビウオなど、種類により味わいもさまざまです。
室町時代にはすでに煮干しをだしとして使い、具材として食べていたと言われ、日本人になじみ深い食材の一つです。
カタクチイワシの煮干しの場合、カルシウムは100g中2200mg、鉄は18mg、亜鉛は7.2mg含まれ、ミネラル補給に欠かせません。
また、カルシウムの吸収促進を促すビタミンDや、必須脂肪酸で記憶力や学習能力の向上に役立つDHA、血液の巡りをスムーズにするEPAも含まれます。カルシウムの体内への吸収をよくするために、酢や梅干しとの食べ合わせも意識してみましょう。
煮干しをだしとして使うときは、一晩水につけておく水出し法や、鍋で煮出す方法がありますが、ポイントは「だしがらを捨てずに活用すること」です。
だしがらには、ミネラルなど栄養成分が残っているので、そのまま具材としたり、刻んで他の料理や、つくだ煮などの保存食に活用し、余すことなくいただきましょう。幅広いミネラルをとるため、数種類の煮干しを組み合わせて使うのもお勧めです。

だしがらチャーハン(2人分)
・だしがら…煮干し10g
・コンブ10g
・ゴマ油…適量
・酒…小さじ1
・卵…2個
・ご飯…軽く2膳(250g)
・ネギ…5g
・青のり…小さじ2
・塩…小さじ1/3
・天然だし粉末…小さじ1/3
(イワシ煮干し60g、焼きアゴ35g、コンブ5gを粉末にして混ぜて作る)
Ⓐ
ニンニクしょうゆ(生のニンニク40gをしょうゆ80mlに漬け込んだもの)の
・ニンニク…2片(8g)
・漬けていたしょうゆ…小さじ2
①だしがらは水気を切って刻んでおく。
②Ⓐのニンニクをみじん切りにし、フライパンにゴマ油を引いて弱火で炒める。
③②に①とⒶのしょうゆ、酒を加えて炒め、水気を飛ばす。
④中華鍋にゴマ油を入れ、卵を割り入れて軽く炒める。
⑤④にご飯を足して、パラパラになるように炒める。
⑥⑤にみじん切りにしたネギと③を足して手早く炒め、青のりを振り入れ、塩と天然だし粉末で味を調える。
煮干しのカレーオイル漬け(2〜3人分)
・タマネギ…1/4個(70g)
・カレー粉…小さじ1/2
・塩…小さじ1/2
・煮干し(中~大)…20g
・エクストラバージンオリーブ油…100ml
・ピンクペッパー…1.5g
・カルダモンパウダー…ひとつまみ
・酢…小さじ1/4
①タマネギは薄くスライスし、カレー粉と塩をまぶす。
②タマネギがしんなりしたら、残りの材料を全部入れて漬け込む。半日ほど漬けたら食べられる。
※煮干しはなるべく新鮮なものを使いましょう。
■レシピ・調理・スタイリング/古澤靖子
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この記事は『安心』2022年11月号に掲載されています。
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