人間は、50歳を過ぎると筋力が弱ってきますし、使わない部位の筋肉が減ってきます。そこで、年を取れば取るほど、足を動かすこと、歩くことが重要になるのです。また、足をもむことも大事です。足ツボ、あるいは足の反射区への刺激で、肩こりや腰痛、耳鳴りなどの症状が軽減されることがわかっています。私自身は普段、診療中も青竹を踏んでいます。【解説】今井一彰(みらいクリニック院長)

解説者のプロフィール

画像: 解説者のプロフィール

今井一彰(いまい・かずあき)

みらいクリニック院長。内科医、東洋医学会漢方専門医。NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長。2006年みらいクリニック開院。息育、口呼吸問題の第一人者として、全国を講演で回る日々。あいうべ体操、ゆびのば体操の考案者でもある。『自律神経を整えて病気を治す!口の体操「あいうべ」』『1日4分でやせる!ゆるHIIT』(共にマキノ出版)など、著書多数。

年を取るほど足を刺激することが重要

足は、全身を支える土台です。また、歩くことは、単なる移動手段ではなく、全身の筋力を維持するために大事な運動となります。

患者さんに「手と足とで、骨折するとしたら、どっちが嫌ですか?」と聞くと、たいていは「足を骨折すると、歩けなくなるので嫌だ。手の方がまだいい」という答えが返ってきます。

人間は、50歳を過ぎると筋力が弱ってきますし、使わない部位の筋肉が減ってきます。そこで、年を取れば取るほど、足を動かすこと、歩くことが重要になるのです。

また、足をもむことも大事です。足ツボ、あるいは足の反射区への刺激で、肩こりや腰痛、耳鳴りなどの症状が軽減されることがわかっています。

流派によって、反射区の位置や大きさが多少違うようですが、基本的には、ほぼ共通しています。

私自身は普段、診療中も青竹を踏んでいます。青竹踏みは、アバウトな指圧というか、足の反射区全体への刺激になっていると考えられます。

ここまでに述べてきたことを含め、足のケアで、私がお勧めしたいものを下に挙げておきます。やり方などの解説もお読みいただき、健康維持にどうぞお役立てください。

足のケア❶ ゆびのば体操

画像1: 足のケア❶ ゆびのば体操

①手の指を足指の間に入れる

画像2: 足のケア❶ ゆびのば体操

②足指を甲側に曲げて、5秒間キープ

画像3: 足のケア❶ ゆびのば体操

③足指を足の裏側に曲げて、5秒間キープ
②と③をくり返し10回ほど行ったら、もう片方の足も同様に。これを1日1~2回行う。

足のケア❷足もみ・青竹踏み

足もみ
足の反射区をもむ。手で行ってもよいし、指圧用の棒を用いてもよい。初めは優しくなでるように行うのがお勧め。

画像1: 足のケア❷足もみ・青竹踏み

青竹踏み
本物の竹製でもよいし、プラスチック製でもよい。手軽に足の裏全体を刺激できるのがメリット。

画像2: 足のケア❷足もみ・青竹踏み

足のケア❸自分に合った靴をはく

サイズの大きな靴、柔らかい素材の靴をはくと、歩くたびに靴の中で足が滑ったり、かかとがずれたりする。それを防ぐため無意識に足指をギュッとしてしまうが、これがよくない。

最も足に優しい靴は、「ひも付きで、足を固定できるスニーカー」。自分の足に合ったスニーカーでウォーキングを行うのが、足のためにもなるし、健康にもよい。

画像: 足のケア❸自分に合った靴をはく

■イラスト/石山綾子、恒松尚次

画像: この記事は『安心』2022年11月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2022年11月号に掲載されています。

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