浅草演芸ホールの看板猫
ジロリのお得意芸
11.7kmの猫旅

ジロリはもともとはソトネコ。とある喫茶店に外から勝手に入り込んだところを、寄席の出演者が保護。丁度、猫を探していた浅草演芸ホールでスカウトされました。
さて、鼠駆除が主な仕事のはずのジロリでしたが、「テケツ」と呼ばれるチケット売場の小窓から愛嬌を振りまいたり、ホールの顔のごとく堂々とした佇まいで、あっという間に人気者に。
ジロリ会いたさに寄席にやってくるご贔屓さんも現れました。
昼に夜にいそがしく働くジロリの仕事っぷりを見てみましょう。

猫がお噺に出てくる落語でも一席いかがでしょう

シルバーの被毛が輝くジロリです

とても人懐こくてゴロンと甘えたりします
浅草演芸ホールで
人に会うのが楽しみなジロリ
浅草演芸ホールは、1964年に建てられた歴史ある建物。

夜間は館内をしっかりパトロールしています

華やかな赤の客席、浅草演芸ホール

ロビーもレトロ感満載でとてもオシャレ
そのため高座を走り回ったりコードをかじったりの鼠の被害が続出したそうです。
ジロリは大活躍をみせ、万々歳なはずですが、狩りの成果を見せつけるように亡骸を運んでくるそうです。後始末はジロリ世話人のまさえさんの役目。
さぞや迷惑だろうと思ったら、あの害虫の頭文字Gにくらべればなんてことないそう。良かった良かった。

控え室(楽屋)もくまなくチェック中
コロナ禍で寄席がお休み中は、まさえさん宅で過ごしていたジロリ。
お客様に会えない日々にジロリも戸惑いを隠せなかったそうですが、寄席が再開して様からはイキイキと働いているそうです。

人間と遊んだらちょっと休憩ね
猫なのですぐに昼寝に興じてしまいますが、そんな姿だって愛らしさを振りまいています。

日中は猫だけに睡魔との戦いです
今日もここにいます。
寄席の窓口がジロリです
浅草演芸ホールは落語や漫才、マジックなどのさまざまな選りすぐりの芸を楽しめる場所。
予約は不要、演芸の途中を避ければ出入りも自由(再入場は不可)、一日中過ごす事もできるのです。
もちろん落語も代わる代わる噺家さんが出てきて、様々な噺を聴けることも寄席の魅力です。
落語、寄席と聞くと初心者には敷居の高さを感じるかも知れませんが、そこでもジロリが貢献しています。
看板猫として遠くから猫好きさんを呼び寄せるだけでなく、テケツにジロリの姿を見かけただけで外国の方々も寄席に近寄ってきます。

ジロリのいるテケツは入口右横にあります

朝夕は比較的起きている時間帯です

ここで木戸銭を払ってチケットを購入します。。運が良ければこんな風にジロリとご対面
昼間はテケツ内でほとんどを過ごしているジロリは外国人が日本の文化にふれるきっかけも作っているのです。我々も日本の伝統を知るために、まずはジロリに会いにいきましょう。

海外のお客様も吸いよせられています

表には当日の出演者一覧が掲げられています
ジロリの様子はまさえさんがツイッターに上げていますので、こちらも要チェック。
(Twitter:まさえ@ジロリ監視対象その①)
猫好きの皆さんもそうでない方も、浅草演芸ホールで落語や漫才、マジックなど日本ならではの演芸をみて、ジロリにじろっとされてみてはいかがでしょうか。おすすめです。
浅草演芸ホール
住所:東京都台東区浅草1-43-12 六区ブロードウエイ
電話番号:03-3841-6545
営業時間
・昼の部11:40~16:30
・夜の部16:40~21:00
『特別興行時は変更あり』
(年中無休)
公式サイト:https://www.asakusaengei.com/
落語・漫才・漫談・マジック・曲芸・紙切り・ものまね・俗曲・曲ごま・コントなどバラエティーに富んだ内容の公演を行っている
作者プロフィール
南幅俊輔(みなみはば・しゅんすけ)

盛岡市生まれ。グラフィックデザイナー&写真家。デザイン事務所コイル代表。現在、デザイン以外にも撮影、編集、執筆を手がける。2009年より外で暮らす猫「ソトネコ」をテーマに本格的に撮影活動を開始。日本のソトネコや看板猫のほか、海外の猫の取材・撮影を行っている。著書に「ソトネコJAPAN」「猫と世界遺産の街カレンダー」(洋泉社)、「ワル猫カレンダー」「ワル猫だもの」「サーバルパーク」(すべてマガジン・マガジン)、「どやにゃん」(辰巳出版)など。企画・デザインでは「ねこ検定」「ハシビロコウのすべて」「ゴリラのすべて」(すべて廣済堂出版)など。
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