足の裏は、普段の生活であまり目にする機会がない場所です。しかし実は、ここにこそ隠れた不調のサインが現れています。5タイプごとの特徴と自分の足を見比べながら、自分の心と体のメッセージに耳を傾けてみてください。色、たこ、うおのめの有無、指の変形など、足の裏の表情を見てみましょう。【解説】田辺智美(「足健道」さと足ツボ療術院院長)

解説者のプロフィール

画像: 解説者のプロフィール

田辺智美(たなべ・さとみ)

28歳のとき、大型トレーラーに追突された事故により、重度のムチ打ち症を患うが、足もみで完治。これをきっかけに、ツボと反射区と筋肉を刺激する「足健道」を完成させる。2000年に石川県で開業以来、2万5000人以上の足の裏を診察。著書は累計45万部。『足もみで心も体も超健康になる!』(三笠書房)、『もむだけ美脚ダイエット』(産業編集センター)などがある。

赤いガチガチ足

血液ドロドロで血流が悪化

足の裏全体が赤く、指が縮まっていたり、たこやうおのめができてガチガチになったりしているのが特徴です。

足の裏が赤いのは、血液がドロドロで血流が低下しているサイン。熱を持っていそうに見えて、触ると冷たいことも多いものです。

このタイプの足の裏の人は、心臓に負担がかかっており、血圧も高い傾向にあります。指まで赤くなっている人は、脳の血流も低下しているので、頭痛や、目・鼻・耳など首から上の不調が現れやすくなります。

画像: 血液ドロドロで血流が悪化

足指の形がくずれている
足指は本来、自然なアーチを描いています。しかし、窮屈な靴や、重心を前にかけ過ぎていることなどが原因で、形がくずれることがあります。これを開張足といい、たこやうおのめができやすくなる原因になります。

第1指、2、5指の下のたこ
開張足が主な原因です。第1指のたこは首こりや鼻の機能低下、第2指の下のたこは目や胃の不調、第5指の下のたこは肩こりと関連しています。

土踏まずが白い
内臓が冷えているサインです。血流が悪くなっている人は、この部分が白いことがよくあります。

この病気・不調に注意!
○高血圧
○心臓の不調
○首から上の不調(頭痛、肩こりなど)

画像1: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

足の声
心身に重圧がかかり、感情が激しく揺れ動いている状態。楽しむことを優先する時間を作り、心身の緊張をほぐしましょう。

画像2: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

弱視
弱視に悩んでいた、50代女性の足です。目の不調を抱えている人は、このように足指が縮まっていることが多くあります。現在は、少しずつ足指が伸び、白内障の手術後、視力は0.8を保っています。

画像3: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

高血圧
高血圧の50代女性の足です。足の裏はまだ赤色ですが、足もみにより、上の血圧は180㎜Hgから120㎜Hgまで下がりました(上の高血圧の基準値は140㎜Hg以上)。

黄色いシワシワ足

心も体も疲れ気味

足の裏にシワが目立つ人は、臓器や器官の機能が疲れていて、代謝が低下しています。このシワは、体の弱っている部分の反射区にできやすい傾向があります。シワができている場所にも、注目してみてください。

また、指の腹、中足骨(足指の付け根の骨)の裏、かかとの3ヵ所が黄色くなり、角質ができるのは、糖尿病の兆候です。糖尿病は代謝異常から起こるため、代謝が正常に働いていないと、角質が厚くなってきます。

ネチネチとした老廃物が多く、押すと指の跡が残るのも特徴です。

画像: 心も体も疲れ気味

足指の下側のシワ
丸で示している場所は、肺~気道・食道・気管支の反射区にあたります。この位置にシワがある人は、ぜんそくや気管支炎に注意してください。

かかとの角質
かかとの端は、尾骨の反射区です。腰痛に悩んでいる人は、この辺りに角質ができやすい傾向があります。

この病気・不調に注意!
○糖尿病
○消化器の不調
○肝機能の低下

画像4: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

足の声
物事を自分の中で消化できず、モヤモヤしている状態。どうしようもないこと、足りないことに意識を向けず、今あるものを数えてみて。

画像5: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

▶︎糖尿病
糖尿病の60代男性の足です。この男性は、右足が黄色くなっています。こうした左右の色の違いも、糖尿病の人に多い特徴です。一見元気そうに見えますが、足のシワなどから、内臓機能の低下が伺えます。

画像6: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

糖尿病と高血圧
高血圧と糖尿病を併発している、60代女性の足です。そのためか、赤と黄色が混ざった色をしています。足もみをしたところ、7.8%だったHbA1cが基準値になりました(基準値は4.6~6.2%)。

白いヒエヒエ足

エネルギー不足で体が冷えている

足の裏全体が白いのは、冷えのサインです。体が冷えると、免疫力(病気に対する抵抗力)が低下して水虫ができやすくなったり、体に毒素や老廃物がたまることで、足の皮がめくれてきたりします。

冷えは、体温などを調整する自律神経の働きも乱すので、足が冷たいのにジワーッと汗をかく人もいるでしょう。

このタイプの人は、脳の血流が低下してうつにつながることも多いです。そのような場合は、指の変形やバラつきもよく見られます。

画像: エネルギー不足で体が冷えている

浮き指
うつ症状を訴える人の足は、浮き指になっていることが多いです。これは、指を使わないで歩いている証拠。脳の血流が低下し、自律神経が乱れているので、しっかり足指で地面をつかんで歩く習慣をつけましょう。

扁平足気味
このタイプの足の裏は、むくみやすく、触ると柔らかい傾向にあります。そのため、扁平足(土踏まずがつぶれ、足の裏が平らになった状態)のことも多いです。

かかとがカサカサ
かかとにカサつきがあるのは、体が冷えている証拠。免疫力の低下や、腰痛の可能性もあります。

この病気・不調に注意!
○冷え症
○免疫力の低下
○自律神経の乱れ

画像7: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

足の声
人に合わせることを優先して自分を抑え込み、エネルギーが不足している状態。信念を貫く強さを発揮する時が来ています。

画像8: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

精神が不安定
足の指先が曲がったままになる、ハンマートゥになっていた10代女性の足です。彼女は、精神的にも弱く、怖がりな性格に悩んでいました。足を整えたところ、心も落ち着きました。

画像9: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

めまい、うつ
めまいやうつを抱える、40代女性の足です。指の位置がバラバラなのは、脳の血流低下が関係しています。また、指には目や耳、脳の反射区があるので、女性が悩んでいる症状とも関連していると考えられます。免疫低下による、爪水虫も確認できます。

紫色のヘロヘロ足

足の裏からのSOS!

足の裏が紫色になっている、深いシワがある、血管が浮き出ている……。こうした特徴がある足は、一刻も早くケアが必要な状態です。

「赤いガチガチ足」よりも、さらに血流が低下し、酸素も不足しているはず。シワは深ければ深いほど、内臓が老化していることを示しています。

ここまで足に疲れが現れている人は、第2の心臓と呼ばれるふくらはぎが石のように硬いことがほとんど。毛細血管が浮き出たり、静脈瘤(皮膚に近い部分の静脈が太く長く膨らんでくる病気)が見られたりすることもあります。

画像: 足の裏からのSOS!

非常に深いシワ
気道・食道・気管支の反射区辺りのシワが、非常に深くなっています。呼吸器に何らかの不調が出ている可能性があります。

血管が浮き出ている
土踏まずの血管が、目で見えるほど浮き出ています。血流が非常に低下しているため、血圧も高くなっているのではないでしょうか。

この病気・不調に注意!
○気管支炎
○脳の病気(脳梗塞などに要注意)

画像10: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

足の声
つらさや悲しみでいっぱいで、息が詰まりそうな状態。まずは深呼吸で嫌なものを吐き出して。自分らしく生きられるよう、取り組む時期です。

画像11: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

食道がん初期
食道がん初期で、狭心症も患っている60代男性の足です。足の色全体が黒ずんでおり、血管も浮き出ています。血流の低下が伺えます。

画像12: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

足指が壊死寸前
60代女性の足です。足の色が紫になっている上、第4指は血流が途絶えて壊死寸前。すぐ病院に行ったおかげで、幸い切断せずに済み、その後は足もみで完治しました。毎日足の裏を見る習慣をつければ、こうした異変にも気づきやすくなります。

ピンク色のピカピカ足

元気と健康の証!

血行のよさを表すきれいなピンク色で、冷えやむくみもない、元気で健康な足の裏です。たこ、うおのめ、角質もできておらず、指の変形もありません。

だからといって、ケアしなくていいかというと、そうではありません。足もみを行えば、予期せぬ病気が予防できたり、体力がついたり、頭の働きがよくなったりします。

健康を維持するため、そして、より強く元気になるために、ぜひ足もみを行ってください。

画像: 元気と健康の証!

指の形も皮膚もきれい
指がしっかりアーチを描いており、角質や変形なども見られません。しっかり足指を使えているのではないでしょうか。

足の裏全体がツルツル
たこ、うおのめ、角質、皮膚のめくれなどがない、きれいな足の裏です。色もほぼ偏りがなく、自然なピンク色をしています。

この病気・不調に注意!
特になし!
今後もこの状態を維持しましょう。

画像13: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

心が安定して、リラックスできている状態です。元気で楽しく日々を過ごしている様子が、伝わってくる足ですね。

画像14: 【足の裏診断】足の裏で不調がわかる?色、シワ、角質でわかる5つのタイプ

▶︎元気になった足
元々頻尿気味だった、10代の女子中学生の足です。当初は、精神的にも不安定で、足も冷たくて白っぽい状態でした。足もみを行ったところ、約半年できれいなピンク色の足に。気持ちも安定してみるみる元気になり、それに伴うように頻尿も改善しました。

足の色やシワを見れば体の状態がわかる

突然ですが、まずはご自身の足の裏を見てください。どんな表情をしていますか?

「足の裏に表情があるの?」と思った人もいるでしょう。意外かもしれませんが、足の裏は、実に表情豊かに、いろんなことを物語っているのです。

私はこれまで、2万5000人以上の足を見てきました。その中で感じたのは、足の裏の表情は千差万別だということ。

例えば、元気な人の足の裏は生き生きとしたピンク色をしていて、ニッコリと笑っているかのように見えます。

一方、ストレスがたまってイライラしている人の足の裏は、カンカンに赤くなり、怒っているようにも見えます。

病気で心が弱っている人の足の裏は、色が白く、元気がなくてしょんぼり悲しそうな表情をしています。

足の裏には、その人の心身の状態が現れているのです。足の裏の表情を見るポイントは、次の3点です。

足の裏の色

足の裏の色は、全身の血流の状態や、体が冷えているかどうかを表しています。

血流がよければきれいなピンク色、血液ドロドロで血管に負担がかかっているときは赤色、血流が非常に悪いときは赤黒い色、もしくは紫色になります。冷えが強い場合は、白っぽい色になります。

たこ、うおのめなどの有無

足の裏には、全身の臓器や器官に対応する反射区があります。体のどこかに機能低下が起こっていると、その反射区にたこ、うおのめ、角質などができやすくなるのです。

皮膚の湿疹、かさつき、皮のめくれ、シワなどがある箇所も、機能低下が起こっている可能性があります。

足の指の変形

足の指は、頭部と関連しています。そのため、指が変形していると、脳への血流も悪くなっている可能性が考えられます。

このような点に注意して足の裏を見ることで、不調のある場所や、病気の兆候を知ることができます。

足をもむことが「手当て」になる

これらの点に注意して、もう一度自分の足の裏を見てみましょう。先ほどの3つのポイントに当てはまるところなど、何らかの異変が見つかった人もいるのではないでしょうか。

そこで、次にお勧めしたいのが、「足もみ」で自分自身をケアしてあげることです。

体の不調が足に反映されるように、足をケアすることで体の不調を改善したり、病気を予防したりすることが可能です。

また、足の裏に異常がなかった人も、足をもむことで健康を維持し、より元気になることができます。

ぜひやっていただきたいのは、下項で紹介している「基本の足もみ」です。これを毎日続けるだけでも、健康維持に役立ちます。

気になる症状がある人は、基本のもみ方に加えて、症状別の足もみ(続きの記事参照)を行うのがお勧めです。1つの症状につき、1つのもみ方を追加するだけなので、時間がないときでも無理なく取り入れられると思います。

「高血圧と糖尿病を改善したい」「目と耳の調子が気になる」など、改善したい症状が複数ある場合は、その数だけ足をもんでも構いません。

足もみは、基本的にいつ行ってもOKです。テレビを見ているとき、寝る前のリラックスタイム、ちょっとした空き時間など、1日1回は足を触る習慣をつけるとよいでしょう。

お勧めは、血行がよくなっているお風呂上がり。1日の疲れを取るという面から見ても、絶好のタイミングです。

ただし、入浴中に行う場合は、温熱+水圧+浮力が働くので、注意が必要。ふくらはぎを優しくもむ、足首を回すなど、軽めに触るようにしてください。

足をもみ終わった後に行っていただきたいのが、コップ1杯の白湯を飲むことです。これにより、足もみによって動き出した老廃物を、体外に排出しやすくします。

寝る直前など、眠りの妨げが気になる場合は、起床後に白湯を飲むとよいでしょう。

足もみは、全身の血流をよくしたり、反射区を刺激することで内臓や器官に作用したりと、健康を維持するのに役立つセルフケアです。

さらに私は、足もみには、手で触れることによる癒やし効果もあると考えています。

毎日自分の足を触ることは、その日の自分をいたわることにつながります。そうして自分を大事にしていけば、心が安定し、元気になっていくものです。

また、家族で足をもみ合えばお互いをいたわることにもつながります。私の療術院でも、親御さんがお子さんの足をもんだことで、お子さんの不調がよくなり、親子の関係が良好になった方がたくさんいます。

毎日1回でも足をもめば、心も体も自然に元気になっていきます。あなたもぜひ、始めてみてください。

足もみの気になるギモンに答えます

Q. 足の裏をチェックするお勧めのタイミングは?

A. 入浴前がお勧めです。

足もみを行うのは入浴後がお勧めですが、血行がよくなっているので、本来の足の裏の状態を見るのには不向きです。

入浴前に足の裏を見る→お風呂でゆっくりリラックス→入浴後に足の変化を見ながら足もみをする、という流れを日課にするのがよいでしょう。

画像1: 足もみの気になるギモンに答えます

Q. 足もみをする際に注意することは?

A. クリームをぬってからもむのがお勧めです。

クリームをぬらずに足をもむと、皮膚が傷んだり、黒ずみができたりする可能性があります。市販のマッサージクリームをぬれば、こうしたリスクを防げるとともに、皮膚同士の摩擦が減って、反射区にも深く届き、らくにもめるようになりますよ。

画像2: 足もみの気になるギモンに答えます

Q. お酒を飲んだ日や、食後すぐに足もみをしてもいい?

A. 飲酒後は翌朝に、食後は30分ほど時間を空けてください。

飲酒した日は、アルコールが抜けた翌朝がベストです。飲酒前に足をもむと、アルコールがいつもより回りやすくなります。

もし先に足をもんでしまった場合は、飲酒量を減らすことを心がけてください。毎日たくさんお酒を飲む人は、朝に足もみの習慣をつけるとよいでしょう。

食後は、30分ほど時間を空けるようにしてください。食事の直後は、体が消化と吸収にエネルギーを使っているため、このタイミングで足をもむと、消化吸収の働きが半減するだけでなく、毒素排出の効果も半減してしまいます。

画像3: 足もみの気になるギモンに答えます

Q. 足もみができない日は、どうすればいい?

A. どうしても無理なときは、思いきって休みましょう。

足もみは、「毎日、少しずつ」続けるのが理想です。ただし、忙しかったり、疲れていて気力がなかったりするときは、休んでも構いません。その分、次の日に挽回する気持ちで行うとよいでしょう。

画像4: 足もみの気になるギモンに答えます

足もみ「基本のやり方」

足もみの手順

基本のやり方①、②を行う。

気になる症状のツボ・反射区を選んでもむ(続きの記事参照)。
※気になる症状が特にない人は、足首回しと①~③を行うだけでよい。

③を行う。

※1日1回、左右両方の足で行う。足もみの前に、足首を時計回りに5回、反時計回りに5回回せばより効果アップ!
※クリームをぬると、指をスライドさせるときの滑りがよくなる。

①足の裏の毒出しポイントをもむ

人さし指を曲げ、第2関節を押し当てて、下の3つの反射区を順番に刺激する。A~Cを1セットとし、3回くり返す。

画像1: ①足の裏の毒出しポイントをもむ

A. 腎臓の反射区
○の部分を上下にしごいて、痛いところ、じゃりじゃりするところを見つける。見つけたら、「痛気持ちいい」と感じるところまで深く押し、3秒間、響かせるように一定の圧を加える。

画像2: ①足の裏の毒出しポイントをもむ

B. 輸尿管の反射区
AからCに向かうラインを押しながら、一方向にスライドさせる。

画像3: ①足の裏の毒出しポイントをもむ

C. 膀胱の反射区
Aと同じく○の部分をしごいて、痛いところを見つけたら、「痛気持ちいい」と感じるところまで深く押し、3秒間、響かせるように一定の圧を加える。

②内くるぶしの下を2~3回流す

尿道の反射区である、内くるぶしの下に親指の腹を当て、アキレス腱に向かって押しながらスライドさせる。①でほぐした老廃物を押し流すイメージで行う。

画像: ②内くるぶしの下を2~3回流す

③ふくらはぎをもむ

筋肉をしっかりつまんで、押しつぶし、絞り出すように強めにもむ。くるぶし側からひざ側に、少しずつ指を移動させながら押す。足もみの仕上げに、老廃物や血液を流すイメージで行う。

画像: ③ふくらはぎをもむ

ちまたで見かける「足ツボグッズ」の正しい使い方

青竹踏み、ゴルフボール刺激は「スキマ時間」に行う程度で

「どうしても、足もみに時間を割くのが難しい……」。そんなときは、青竹踏みやゴルフボールを踏んで、足の裏を刺激するだけでもOKです。何もしないより、やったほうが断然いいに決まっています。

転倒の危険がある人や、ひざ痛などで立っているのがつらい人は、いすに座って行うようにしてください。

1点注意してほしいのが、刺激のし過ぎです。長時間やり続けると、角質が厚くなる可能性があります。

画像: テレビを見ながらなど、青竹やゴルフボールで足の裏を刺激しよう

テレビを見ながらなど、青竹やゴルフボールで足の裏を刺激しよう

健康サンダルは、長時間の使用に注意

はくだけで足ツボを刺激できる健康サンダル。文字通り「健康のために、意識的にはいている!」と、はきっ放しの人もいるでしょう。

しかし、1日中はくなど、長時間の使用はNG。皮膚に対する刺激が強過ぎて、角質が厚くなる可能性があるからです。少しだけはいて、刺激を与える程度で充分でしょう。

画像: 健康サンダルは、長時間の使用に注意

たこやうおのめは、クリームと絆創膏でケア

合わない靴や姿勢、骨格の変形によって、圧迫や摩擦刺激をくり返してできるたこやうおのめ。放置すると、その場所と関連する器官や臓器の機能低下につながります。

そこで取り入れたいのが「クリーム湿布」。続けていれば、たこは少しずつ皮がめくれ、うおのめは少しずつ芯が浮き上がって、ポコっと取れます。

画像: たこやうおのめは、クリームと絆創膏でケア

▲保湿クリームを、患部が見えなくなるぐらいたっぷりぬり、絆創膏をはって密封。これを行ってから就寝する習慣を、1〜2週間続けてみて!

棒で足をもむときも、最初に手で触る習慣を

足の裏は、手でもむのが一番ですが、手が痛くなったり、力が入らなかったりする人もいるでしょう。そんなときは、棒を使いましょう。硬いところや、ゴトゴトしているところを手で確認してから、棒で刺激するのが効果的です。

1日のストレスをリセットする「足もみタイム」のススメ

足もみは、日々揺れ動く心と体を整えるつもりで行いましょう。

怒る、喜ぶ、悲しむ、恐れるなどの感情は、人間全員に与えられたものです。それを大いに味わいながら、学び、成長していきます。

けれども、感情が大きく乱れ不安定になると、それがストレスとなり、血管が収縮し、自律神経が乱れます。ストレスが積み重なることで、心と体のバランスがくずれて、不調につながっていくのです。

イライラしたり不安になったりしたら、足もみをしてバランスを整える──。そんなふうに意識して、毎日の習慣に、足もみを取り入れることをお勧めします。

足もみは、健康への貯金。足をもめば、血流やリンパの流れがよくなり、冷えが取れ、代謝が上がり、たまっていた毒素がどんどん排出され、免疫力が強化されます。

最初は1日1回、少しでもいいので足を触る意識を持ってください。触ってあげればあげるほど、体は元気になっていきます。どんどん元気になる自分を想像しながら、ワクワクした気持ちで続けましょう。

ふと、「いつもの症状がない」と、気がつくときが来ます。その頃には、「今日も足をもまなきゃ」ではなく「今日も足をもみたい!」と思っていることでしょう。

画像: 1日のストレスをリセットする「足もみタイム」のススメ

■イラスト/石山綾子、恒松尚次

画像: この記事は『安心』2022年11月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2022年11月号に掲載されています。

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