129km の猫旅

高い木々や遊具が猫の持つ運動能力を発揮できるらしく、ここの猫たちはとてもアクティブです。
猫じゃらしを見せると、すくっと立ち上がって掴もうとする。その立ち姿には安定感があります。脚力には自信があるのでしょうね。

お祈りをしているような立ち姿は好奇心から生まれます
そんな好奇心と身体能力を持ち合わせるやんちゃ盛りな静岡のとある公園の猫たちをレポートします。

小さな茶トラ猫の足腰の強さに脱帽しているかのようです

葉っぱにいる小さな虫の動きを見ようと立ち上がる子猫

木に掴まり立ちをする子猫
成長すると立ち上がるだけでは満足できない
立ち上がるだけねなく、公園の樹木にもどんどん登っていく猫たち。
木登りでは飽き足らずフェンスにも器用に手足を掛けて登っていく強者まで現れました。

ひょいひょいと軽い足取りでフェンスを登ります

一番上まで登り切った余裕の表情
まだこどもで体重も軽くこんな軽業を披露できたようです。
木登りは大人より子猫や若い猫が断然多いのはその重さ以外に、仲間との遊びがきっかけ。
観察しているときょうだい猫や同じ年頃の仲間と追いかけっこで登っているシーンに何度も出くわします。

大木にしがみついたはいいが、この後どうしようと戸惑うシャム猫

公園にいるシャム猫はかなり目立つ存在です

一緒に遊ぶシャム3 きょうだい。青い目は同じでも体の模様が
微妙に違います
遊びには仲間が必要
広い公園には自分のきょうだい猫以外に年の近い子猫に遭遇する機会もいっぱい。
まだ縄張り意識が芽生える前なのと、大人猫も多少の越境は大目にみているようで身体能力の発達とともに行動範囲はひろがります。
そこではタイプの違う子猫と出会い、仲良く遊んでお互いにおおいに刺激をうけることでしょう。

アニキと舎弟の関係?のような子猫たち

ブルーグレイの子猫は人を怖れない大胆タイプです

茶トラ猫はちょっとビビりなタイプ。腰がひけてます
2 匹子猫がいると片方は大胆で片方は慎重な行動をとる性格の差が際立ちます。公園猫の個性はこうして育まれていきます。

幼いきょうだい猫。右側の子猫の方が好奇心旺盛です

大人の猫も集団でゲーム(根の下から手を出す遊び)に夢中
ソトネコでもなかなかたくさんの子猫たちを見ることも少なくなりましたが、もしどこかの公園で猫を見かけたら、こんなふうに興味を持って観察してみるのもお薦めです。
作者プロフィール
南幅俊輔(みなみはば・しゅんすけ)

盛岡市生まれ。グラフィックデザイナー&写真家。デザイン事務所コイル代表。現在、デザイン以外にも撮影、編集、執筆を手がける。2009年より外で暮らす猫「ソトネコ」をテーマに本格的に撮影活動を開始。日本のソトネコや看板猫のほか、海外の猫の取材・撮影を行っている。著書に「ソトネコJAPAN」「猫と世界遺産の街カレンダー」(洋泉社)、「ワル猫カレンダー」「ワル猫だもの」「サーバルパーク」(すべてマガジン・マガジン)、「どやにゃん」(辰巳出版)など。企画・デザインでは「ねこ検定」「ハシビロコウのすべて」「ゴリラのすべて」(すべて廣済堂出版)など。
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