「骨盤前傾タイプ」の人は、やや下腹が出ていて、お尻は突き出し気味。つま先に重心があり、腕とひざが前に出ています。顔は小さくて逆三角形の人が多く、上を向く傾向があります。神経性胃炎、胃下垂、ぜんそく、耳鳴り、目の充血などが起こりやすく、肩こり、首こり、腰痛などに悩む人も多くみられます。【解説】松岡博子(アピア均整院代表)

解説者のプロフィール

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松岡博子(まつおか・ひろこ)

アピア均整院代表。身体均整師会常任理事、副会長。身体均整法学院で身体均整法を学び、東京・高田馬場にサロンを開設。骨盤や背骨に着目した施術を行い、高い成果を上げている。『ゆがみをリセット! 骨盤ほぐし体操』(成美堂出版)など、著書・監修書多数。

[別記事:「ゆがむ」「傾く」ってどういうこと?知ってるようで実は知らない骨盤のトリセツ→

首を前に倒しやすい人は「骨盤前傾タイプ」

こんな体形が特徴

出っ尻気味で、腕とひざが前に出ている。一見、背すじがピンと伸びて姿勢がよく見えるのも特徴。

画像1: 【骨盤ほぐし体操①】首を前に倒しやすい「骨盤前傾タイプ」の人にお勧めのやり方
画像2: 【骨盤ほぐし体操①】首を前に倒しやすい「骨盤前傾タイプ」の人にお勧めのやり方

気をつけたい症状

・神経性胃炎、胃下垂 ・ぜんそく、耳鳴り ・目の充血 ・肩や首のこり ・腰痛

やや下腹が出ていて、お尻は突き出し気味。つま先に重心があり、腕とひざが前に出ています。顔は小さくて逆三角形の人が多く、上を向く傾向があります。

背すじがピンと伸びていて、一見、姿勢がよさそうですが、実は「背骨のS字カーブが乏しい」という問題があります。

私たちの背骨は、横から見たとき、ゆるやかなS字を描いています。そのS字カーブのおかげで、背骨に加わる衝撃を和らげることができます。

背骨の中の脊髄は、脳につながっているので、背骨のS字カーブは、脳の衝撃を和らげるためにも働いています。また、背骨やその周囲の筋肉をリラックスさせることにも役立っているのです。

骨盤前傾タイプの人は、このカーブが少ないため、背骨やその周囲が、常に緊張しやすくなっています。その影響から、神経性胃炎、胃下垂、ぜんそく、耳鳴り、目の充血などが起こりやすいのです。

また、背すじが硬くて曲がりにくいため、肩こり、首こり、腰痛などに悩む人も多くみられます。

性格面では、感情より理屈が優先するタイプで、「頭で納得しないと先に進めない」ということがよくあります。組織では、リーダー的な存在として頼られるタイプです。

自分が努力家であり、理想を追い求めるので、「できない人の気持ち」に寄り添えないのが性格上の難点。それでいて、他人のことが気になり、つい口を出してしまうという側面もあります。

心身をゆるめ、余裕を持った状態で人に寄り添えるようになると、気持ちも人づき合いも、ぐんとらくになるでしょう。

骨盤前傾タイプの人が、骨盤のバランスを取って健康度を増すには、下の骨盤ほぐし体操が効果的。この体操で骨盤のゆがみがリセットされると、先に挙げた病気や不調も、予防・改善しやすくなります。

骨盤前傾タイプの人にお勧めの骨盤ほぐし体操

全身を思い切り伸ばして、背中の緊張をほぐし、骨盤を正しい位置に戻す体操です。いすに座った状態で行ってもOK。1日1セット行いますが、1日のうちに何度行っても構いません。

①足を肩幅に開いて立つ

画像3: 【骨盤ほぐし体操①】首を前に倒しやすい「骨盤前傾タイプ」の人にお勧めのやり方

足を肩幅に開き、肩や腕の力を抜く。手は体の横に自然に沿わせ、視線は正面に向ける。

②手を組んで両腕を上げる

画像4: 【骨盤ほぐし体操①】首を前に倒しやすい「骨盤前傾タイプ」の人にお勧めのやり方

手のひらを下に向けて組み、腕を上に上げる。

画像5: 【骨盤ほぐし体操①】首を前に倒しやすい「骨盤前傾タイプ」の人にお勧めのやり方

③かかとを上げて上に伸びる

画像6: 【骨盤ほぐし体操①】首を前に倒しやすい「骨盤前傾タイプ」の人にお勧めのやり方

鼻から息を吸いながらかかとを上げ、10秒かけて全身をなるべく上に伸ばす。そのまま、我慢できるだけ息を止める。

④息を吐いて脱力

画像7: 【骨盤ほぐし体操①】首を前に倒しやすい「骨盤前傾タイプ」の人にお勧めのやり方

口から一気に息を吐きながら、体を前に倒すようにして脱力し、そのまま10秒リラックスする。

■イラスト/石山綾子

画像: この記事は『安心』2022年10月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2022年10月号に掲載されています。

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