プロフィール

とよた真帆(とよた・まほ)
1967年生まれ。東京都出身。高校在学中にモデルデビューし、パリコレクション等にも出演。89年から女優としても活動を開始し、以降多数のドラマや映画、舞台等に出演。DIYやカメラ、料理、 絵画など、趣味が多彩なことでも知られる。2022年ホームセンターDCMのアンバサダー就任。2020年6月から動物保護活動の事務局長を務め、犬猫譲渡会を定期的に開くなど動物愛護にも力を入れている。bay fm『SATURDAY BRACING MORNING』毎週土曜日朝8時パーソナリティ。
トレーニングも兼ねて毎朝6時前から散歩
私は物心ついたときから、動物といっしょに暮らしていました。
犬や猫だけでなく、私が縁日で買ってきたヒヨコが成長したニワトリや、金魚や熱帯魚、オタマジャクシにカメまで多くの動物がいました。猫は多いときには8匹もいましたから、動物と暮らすのは、私にとって自然なことでした。
その感覚は大人になっても変わらず、今は、猫の「こりん」「だだ」「ささ丸」と、ポメラニアンの「ぱるる」といっしょに暮らしています。
猫たちはもともと野良でしたが、小さいころからめんどうを見ています。年齢は5〜6歳くらいです。
そしてぱるるは、病気や障害を抱えた犬を保護している団体から迎えて、2018年に我が家の家族となりました。年齢は4〜5歳です。
行き場のない子を引き取るのはあたりまえくらいに思っているので、病気や障害があることは、私にとってはあまり関係ありませんでした。
もちろん、治療は必須なので、動物病院できちんと処置をしてもらいました。ぱるるの場合は、膿皮症という皮膚炎で、首やお尻の皮膚が赤くただれたり、膿がたまった水ぶくれができたりしていました。
ある程度よくなるまでは、飲み薬に加えて、強めの抗菌シャンプー剤で週2〜3回のシャンプーが必要でした。今でも弱めのシャンプー剤で週1〜2回は必ずシャンプーしています。
また、ぱるるは股関節に障害があったので、その治療も必要でした。手術という選択肢もありましたが、私はレーザー治療を選びました。
レーザー治療の場合は、1ヵ月間、毎日病院へ通わなければなりません。このときも「たいへんだ」という気持ちより、「ちゃんと治るかな」という心配のほうが大きく、通院を苦には感じませんでした。家族が病気なら、心配するのがあたりまえですよね。
レーザー治療を終えても、股関節が外れやすいことに変わりはありません。それを防ぐためには、足の筋力をしっかりつけてカバーする必要があります。そのトレーニングの目的も兼ねて、私とぱるるは毎朝1時間から1時間半程度の散歩をしています。
暑い季節は、日が昇ると路面が熱くなってしまうので、散歩は朝6時前に出発します。ちなみに坂道や階段の下りは抱っこするなど、股関節に負荷がかからないように注意しています。
そのほか、家の床を足が滑りにくいクッションフロアに変えたり、ソファのそばにクッションを階段状に積んで上りやすくしたりして、対策をしています。
犬猫同士の仲がいいと幸せな気持ちになれる
我が家では後輩にあたるぱるるですが、猫たちともとても仲よしです。うちでは、先に猫のコミュニティができていましたから、犬を迎えようと思ったときに、その子が猫たちとうまくやれるか、というのが心配でした。
でも、ぱるるはおっとりしているせいか、すぐに仲よくなれました。家族の仲がいいと、幸せな気持ちになれることを日々実感します。
私は現在、動物愛護活動に取り組んでいます。今はコロナ禍でお休みしていますが、東京・有明のミニチュア・テーマパーク施設「スモールワールズTOKYO」で月に1度、保護犬・保護猫の譲渡会も行っています。
どの団体でもそうだと思うのですが、動物を保護する目的は幸せにしてあげることです。
そのため引き取りは、安易な気持ちではなく、この子を引き取ってだいじょうぶか、環境に問題はないか、よく考えてから決定してください。
引き取る側の健康もたいせつな問題です。
大型犬なら、散歩させるのにも体力が必要ですし、ときには、引き取ってから動物アレルギーがあるとわかることもあります。一度引き取ってからまた手放すことは、犬や猫にとっても、迎えた家族にとってもつらいものです。
飼う側が健康であってこそ、ペットも健康で幸せになれます。そのことを多くのかたに知っていただき、保護犬・保護猫が減ることを心から願っています。

この記事は『壮快』2022年10月号に掲載されています。
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