解説者のプロフィール

石原新菜(いしはら・にいな)
イシハラクリニック副院長、医師。帝京大学医学部卒業後、大学病院での勤務を経て、現在、自然医学の泰斗で医学博士の父、石原結實氏が院長を務めるイシハラクリニックで、漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療に当たっている。雑誌をはじめ、テレビやラジオなどのメディア出演多数。
野菜の酢漬け メリット 1
生活習慣病を予防・改善
酢には血糖値や中性脂肪値を下げたり、血液をサラサラにしたりする作用があるので、高血圧や糖尿病といった生活習慣病の予防・改善につながります。

野菜の酢漬け メリット 2
脂肪燃焼&食べ過ぎ予防でやせる
酢の酢酸には内臓脂肪の燃焼を促し、脂肪の蓄積を抑える作用があります。野菜の食物繊維を一緒にとることで、「やせ菌」と呼ばれる腸内細菌も増加。野菜をかむことで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎ予防にも役立ちます。

野菜の酢漬け メリット 3
腸内環境を整え便通スッキリ
発酵食品である酢には、善玉菌を増やして、腸内環境を整える作用が期待できます。野菜の食物繊維も善玉菌の増加に役立ちます。野菜と酢の相乗効果で腸内環境がよくなれば、便通の改善につながります。

野菜の酢漬け メリット 4
肌トラブルを一掃し美肌に
血液がサラサラになると、血流がよくなり、皮膚に栄養が行き渡ります。これにより、乾燥肌やくすみなどの肌トラブルが改善します。腸内環境が整うことで、便秘が原因の吹き出物や肌荒れを予防する効果も期待できます。

野菜の酢漬け メリット 5
免疫力を高めアレルギーを改善
腸の免疫細胞には、免疫機能をオンにする「トル様受容体(TLR)」というスイッチがあります。乳酸菌が押せるスイッチは1つだけですが、酢の酢酸菌は2つのスイッチを押せるので、免疫力を高める効果大。アレルギー症状も和らげてくれます。

野菜の酢漬け メリット 6
疲労が速やかに回復し夏バテを防ぐ
酢のクエン酸は、食事でとった栄養をエネルギーに変換する「クエン酸回路」を活性化して、疲労を速やかに回復させます。また、胃酸の分泌を促し、消化吸収を助ける作用もあるので、夏バテで食欲がないときにもお勧めです。

野菜の酢漬け メリット 7
野菜の栄養が効率よくとれる
大量の生野菜を食べるのは大変ですが、酢に漬ければ野菜のカサが減って食べやすくなります。量は減っているのに栄養価は同じなので、食が細い人や高齢者でも効率よく栄養が補給できます。

野菜の酢漬け メリット 8
野菜を長く保存でき節約になる
野菜価格の高騰が続いている今だからこそ、食材を大切に使い切りたいもの。生のままで保存すると傷みやすい野菜も、酢漬けにすれば長く保存できます。安いときに多めに買って酢漬けにすれば、節約にもなりますよ。

野菜の酢漬け メリット 9
スパイスやハーブを入れれば味に飽きない
コショウやトウガラシといったスパイスや、バジルなどのハーブを一緒に入れると、簡単に風味を変えられます。スパイスやハーブの効能も得られるので、一石二鳥! 同じ味に飽きやすい人にお勧めです。

■イラスト/いぢちひろゆき

この記事は『安心』2022年9月号に掲載されています。
www.makino-g.jp