スーパーやコンビニのお惣菜を、割高感や手抜きの罪悪感で敬遠する人がいます。でも、割高だろうが手抜きだろうが、食べずに衰えるよりはマシです。家族を心配させないためにも、食べることを優先しましょう。【解説】村上祥子(料理研究家・管理栄養士)

解説者のプロフィール

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村上祥子(むらかみ・さちこ)

1942(昭和17)年、福岡県生まれ。福岡女子大学客員教授。1985年より福岡女子大学で栄養指導講座を担当。治療食の開発で、油控えめでも1人分でも短時間においしく調理できる電子レンジに着目。以来、研鑽を重ね、電子レンジ調理の第一人者と注目される。生活習慣病予防改善のためのレシピ開発も行っており、「たまねぎ氷」や「バナナ酢」など、数々のヒットを持つ。『60歳からはラクしておいしい頑張らない台所』(大和書房)は、料理レシピ本大賞2020エッセイ賞を受賞するなど、現役高齢料理研究家としての生き方にも注目が集まっている。

1食で炭水化物とたんぱく質、野菜を必ず摂取

命のパワーは、3食をきちんと食べることで生まれます。

時間栄養学によると、体内時計は、朝日を浴びて朝食をとることでリセットされるのだとか。私も実感していますが、体調維持に朝食は欠かせません。

私の場合、朝はまず電子レンジで作った甘いミルクティーを2杯飲み、ニンニクとタマネギで作ったにんたまジャムを、1さじなめます。

その後、掃除と日課のトランポリンをしてから、野菜たっぷりのみそ汁と半熟卵、納豆、チーズ、発芽玄米ご飯の朝食です。ワンパターンですが、定番を決めると献立を考える手間はありません。

昼食と夕食も、炭水化物とたんぱく質、野菜の分量を守れば、栄養のバランスはだいたい整います。

がんばらないコツは、冷凍保存。冷蔵庫整理などの際に、1食分のたんぱく質食材と野菜をまとめて冷凍保存しておけば、手軽に汁物が作れます。

画像: 村上先生の朝食の定番。手間をかけずに十分な栄養がとれるよう工夫している

村上先生の朝食の定番。手間をかけずに十分な栄養がとれるよう工夫している

村上祥子先生の食事のルール
●1日3食食べる
●1回の食事で、
 ①炭水化物(ご飯なら茶わん1杯150g)
 ②たんぱく質食材100g(例:温泉卵1個50g+納豆1パック45g)
 ③野菜100g(例:野菜たっぷりのみそ汁)
 をとる(合計で500~600kcal)

薬味を上手に活用する

定番の朝食は、毎日続くと飽きることも。そんなときは、味のアクセントとなる薬味の活用がお勧めです。食欲が出ないときも、薬味を添えれば、胃が刺激されて、はしが進みます。

私が冷蔵庫に常備しているのは、サンショウの実やトウガラシ、ニンニクなどをしょうゆと油に漬けた、自家製の四川の辛い薬味・ラージャン油。それをちょいとのせると、いつもの温泉卵が、鮮やかな風味に変身!

皆さんも好みの薬味を見つけて、活用してみましょう。

画像: 先生が常備する手作りラージャン油

先生が常備する手作りラージャン油

不足しがちな栄養はサプリなどで補う

私は朝のミルクティーに、牛乳だけでなく「大人の粉ミルク」も加えています。不足しがちなたんぱく質やビタミン、ミネラルが、手軽に補えます。

青魚を食べられない日が続いたら、肝油ドロップでビタミンDを補給します。ビタミンDは、カゼやインフルエンザなどの予防が期待できるので、サプリでとるのもお勧めです。

食が進まないとき、量を食べられないときは、便利な商品で栄養不足を補いましょう。

画像: 大人の粉ミルクで栄養を手軽にプラス

大人の粉ミルクで栄養を手軽にプラス

コンビニ・スーパーのお惣菜も活用

スーパーやコンビニのお惣菜を、割高感や手抜きの罪悪感で敬遠する人がいます。でも、割高だろうが手抜きだろうが、食べずに衰えるよりはマシです。家族を心配させないためにも、食べることを優先しましょう

買ってきたお惣菜の味が濃いときは、少し水を足してレンジでチンをし、汁を捨てれば、塩分・油分をカットできます。そこに、さらに生野菜を足せば、塩味がちょうどよくなり、かさも増します。

画像: コンビニは「使える食材」の宝庫!敬遠せず、上手に活用を

コンビニは「使える食材」の宝庫!敬遠せず、上手に活用を

今のシニアは「個の時代の先駆者」

今のシニア世代の多くは、両親や義父母の介護を経験されたことでしょう。しかし、私たちが同じように誰かに世話をしてもらえるとは限りません。

現在は超・少子高齢社会。子どもたちは独立し、国や自治体のお金と制度には限りがあります。不公平だと思われるかもしれませんが、これが現実です。

でもこれは、見方を変えれば、私たちが自分の意志で自分の人生を歩く、「個の時代の先駆者」になったということ。

ひと昔前のような楽隠居生活は、もはや望めません。自分のことは自分で守る。自分の頭で考えて自分の足で立つことが、これからの時代は何よりも大切です。「個の時代の先駆者」として、未知の世界を、日々楽しく生きていきましょう。

そのためのパワーを、毎日の食事が作ってくれるはずです。

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画像: この記事は『安心』2022年8月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2022年8月号に掲載されています。

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