9464kmの猫旅です。

モンテネグロの世界遺産「コトル」という街をご存じですか?
猫好きの方なら東ヨーロッパの猫の聖地ドブロブニク(クロアチア)は知っているかも知れません。そのドブロブニクに次ぐ猫の街が「コトル」です。ドブロブニクから長距離バスで約2時間。近隣国の中でも、中世の面影をよく残しているといわれる城塞港湾都市です。
また城壁で囲まれた旧市街地は規模も小さく、その名前の印象と同じくこじんまりとしています。猫を探しながら街を散策していると、いろいろな場所で自由に過ごしている猫たちに遭遇しました。

中世のような街の路地と猫

コトル街の屋根はあざやかな赤
モンテネグロのコトル
アドリア海を挟んで、イタリアの対岸に位置するモンテネグロ。コトルは「世界一美しい湾」とも称されるコトル湾の最奥部にある港町です。
古くから城塞港湾都市として栄えてきた街は、多くの交易船が行き交い、背後の険しい山々に城塞が築かれました。その名残は旧市街の歴史的建造物や石畳の路地にみることができます。城壁を上がると、美しい赤い屋根と青いコトル湾が眼下に広がります。

コトル湾の美しい眺め

品良くお座りの広場のキジ猫

観光スポット聖ニコラ教会

背後の山には古代の城壁がみえます
ヨーロッパ風の街に住む和柄の猫たち
路地も建物も石で出来ている街はとても中世らしい景色です。そんな街を背景に過ごす猫たちだから、やはり写真映えしています。

階段の上にも2匹の猫がいます

窓バックに絵になるショットが撮れました

猫の集会? 7匹も集まっています
ただし、こんなヨーロッパ風の街なのに、目に入ってくるのは日本でもよく見る和柄の猫たち。外にいる猫たちはミックスが多いからでしょうか? 地域を選ばずほぼ同じルックスなんですね。
コトル猫の正体は
コトル猫の特徴に人懐こさがあります。

観光客も思わず猫をなでなで
写真を撮るためにしゃがむとほとんどの猫は近くに来てくれます。おやつを持っていないとわかると去っていきますが、その行き先は大概お店。

後ろにあるカフェを自由に出入りしていたキジ白猫

だれか人待ちしているような茶トラ猫
ネットで紹介しているコトルの旅行記をみると、出会った猫の後をついていったら、お土産屋さんだったなんてことが多いようです。
猫たちはお店の呼び込み役なんですね。海外のお店ってなかなか入りにくいものですが、コトルの場合、猫にお任せるするのがよさそうです。

完璧に土産店で呼び込んでますね

さすが猫の街、猫雑貨の専門店がありました
バルカン半島に位置する小さな国モンテネグロ。コトル旧市街はまるで中世で時が止まったような街並みを魅せてくれます。世界遺産の街で暮らす猫たちに会いに行ってみませんか。バスの車窓からの美しいコトル湾も必見。
作者プロフィール

盛岡市生まれ。グラフィックデザイナー&写真家。デザイン事務所コイル代表。現在、デザイン以外にも撮影、編集、執筆を手がける。2009年より外で暮らす猫「ソトネコ」をテーマに本格的に撮影活動を開始。日本のソトネコや看板猫のほか、海外の猫の取材・撮影を行っている。著書に「ソトネコJAPAN」「猫と世界遺産の街カレンダー」(洋泉社)、「ワル猫カレンダー」「ワル猫だもの」「サーバルパーク」(すべてマガジン・マガジン)、「どやにゃん」(辰巳出版)など。企画・デザインでは「ねこ検定」「ハシビロコウのすべて」「ゴリラのすべて」(すべて廣済堂出版)など。
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