解説者のプロフィール

国光美佳(くにみつ・みか)
子どもの心と健康を守る会代表。一般社団法人国際食学協会理事。『発達障害にクスリはいらない』(内山葉子医師との共著。マキノ出版)、『食べなきゃ、危険!』(小若順一氏との共著。三五館シンシャ)など著書・監修書多数。
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ミネラル健康レシピ「切り干し大根」
生の大根は90%が水分でできていますが、それを乾燥させて作る切り干し大根には、大根の持つミネラルや栄養素が凝縮されています。骨や歯を強くするカルシウム含有量は100g中500mgと、生の大根の約20倍。鉄分は100g中3.1mgで、生の約15倍含まれています。
腸内環境を整える食物繊維も、生の大根の約15倍含まれます。特に、水に溶けない不溶性食物繊維が多く、水分を吸収して膨らむ性質を持っているので、便の量を増やして、便通を改善します。
水溶性食物繊維を多く含むコンブやノリなどの海藻類と一緒にとると、食物繊維のバランスが整い、便秘改善により効果的です。また、コレステロールを体外に排出してくれるので、動脈硬化の予防にも役立ちます。
通常、切り干し大根は水に浸して戻してから使いますが、調理しながら水分を吸わせる方法もあります。戻し汁にも栄養があるので、調理にも使っていきましょう。みそ汁には、そのまま入れても、切り干し大根の甘味やうま味が出て、よりおいしくなります。
大根を薄く切って2~3日干すだけなので、自家製の切り干し大根もお勧めです。天日干しにすることで、骨を強くしたり、腸からのカルシウム吸収を促したりするビタミンDの含有量もアップします。

切り干し大根入りシューマイ(27~30個分)
・切り干し大根…10g
・干しシイタケ…中2枚
・大根葉…適量
・豚ひき肉…200g
・ショウガ(すりおろし)…6g
・ネギ(みじん切り)…50g
・塩…2g
・片栗粉…25g
・シューマイの皮…27~30枚
・キャベツ…2枚
・溶きガラシ、しょうゆ…各適量
Ⓐ
・しょうゆ…小さじ1
・ゴマ油…小さじ1
・切り干し大根と干しシイタケの戻し汁…大さじ1
①切り干し大根と干しシイタケは同じボウルに入れ、水で戻して細かく切る(戻し汁はとっておく)。大根葉は1cm幅に切る。
②別のボウルに豚ひき肉とショウガ、Ⓐを入れてよく混ぜる。
③②に①、ネギ、塩、片栗粉を加えて混ぜる。
④シューマイの皮に③をスプーン1杯(12~15gほど)のせて軽く握り、円筒状にする。上の部分をスプーンの背で軽く押さえて形を整える。
⑤蒸し器にキャベツの葉を敷き、④を並べて強火で8分ほど蒸す。溶きガラシとしょうゆでいただく。
切り干し大根の松前漬け(作りやすい分量)
・スルメ…20g
・刻みコンブ…40g
(※市販の「松前漬けの材料」を使用しても可)
・ニンジン…60g
・ネギ…20g
・ショウガ…5g
・切り干し大根…10g
Ⓐ
・水…80ml
・しょうゆ…大さじ2
・酒…大さじ1
・みりん…小さじ1
・塩…小さじ1/4
・エクストラバージンオリーブ油…小さじ2
①スルメは細切りにする。
②ニンジン、ネギ、ショウガは千切りにし、切り干し大根はハサミで4cmほどの長さに切る。
③①と刻みコンブを容器に入れ、Ⓐを加え、②を混ぜる。そのまま半日~1日置いて、味をなじませる。
■レシピ・調理・スタイリング/古澤靖子

この記事は『安心』2022年6月号に掲載されています。
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