「おなかが張る」「おなかポッコリ」……。こうした「ガス腹」を撃退するには、生活習慣や食事内容を見直すことが大事。食物繊維が豊富な食材に加え、腸の善玉菌を増やすグルコン酸やペクチンを含んだ「快腸食材」で作るメニューを紹介します。【指導・解説】/前田八代子(オリーブ健康館 管理栄養士) 

腸内の善玉菌を増やす
皮付きリンゴの白和え

画像: 腸内の善玉菌を増やす 皮付きリンゴの白和え

快腸ポイント
リンゴに豊富なペクチンは、腸内の善玉菌を増やしたり、便をやわらかくしたりします。ホウレンソウも、その優れた整腸作用から欧州では「胃腸のほうき」と呼ばれます。絹ごし豆腐は水溶性・不溶性の食物繊維を多く含んでいます。

材料(2〜3人分)
絹ごし豆腐…100g
ホウレンソウ…1/2束
リンゴ…1/4 個
白練りゴマ…大さじ2
みそ…大さじ1
砂糖…小さじ2

絹ごし豆腐はペーパータオルに包み、皿を上からのせて水切りをする。
ホウレンソウはゆでて3〜4cmに切る。
リンゴは皮をむかず、芯を取ってイチョウ切りにする。
ボウルに①の豆腐を入れてすりつぶす。さらに、白練りゴマ、みそ、砂糖を加えて、なめらかになるまで混ぜる。
リンゴ、ホウレンソウと④をあえる。

アボカドとオリーブオイルが効果満点!
アボカドとエビのサラダ

画像: アボカドとオリーブオイルが効果満点! アボカドとエビのサラダ

快腸ポイント
アボカドは食物繊維が豊富。1個で約12gもの食物繊維をとることができます。また、アボカドに含まれる脂質やオリーブオイルは、適量をとれば、腸内で便の滑りをよくして便通を改善させてくれます。

材料(2人分)
エビ…6尾
片栗粉…適量
アボカド…1個
オリーブオイル…大さじ1
レモン汁…小さじ1
塩、コショウ…各少々
(こってり派はマヨネーズ大さじ1を加える)
サラダ菜…2枚

エビは殻をむき、背ワタを取り除く。ボウルにエビを入れて片栗粉と塩(分量外)を振りかけてよくもみ込み、流水で洗い流す。沸騰したお湯で30秒〜1分ゆで、ざるに上げて粗熱を取る。
アボカドは、皮から中心の種まで包丁を入れ、縦にぐるりと1周、切り目を入れる。両手で持ち、右手と左手を逆にひねって2つに割る。包丁の刃元を種に刺して動かし、種を取り除く。縦に4等分にして、手で皮をむき、角切りにする。
ボウルにオリーブオイルとレモン汁を入れて混ぜ、塩、コショウで調味し、エビとアボカドを入れてあえる。
器にサラダ菜を敷き、③を盛る。

腸が温まる!適度な水分もとれる!
ダイコン入りあっさりポトフ

画像: 腸が温まる!適度な水分もとれる! ダイコン入りあっさりポトフ

快腸ポイント
腸内でガスを増やすといわれるジャガイモの代わりにダイコンを使ったポトフ風スープ。さまざまな野菜から、食物繊維をたっぷりとることができます。スープは腸を温める上、水分をとることで便秘の改善が期待できます。

材料(2人分)
ダイコン…200g
タマネギ…1/2個
ニンジン…1/2本
キャベツ…100g
セロリ…50g
粗びきソーセージ…6本
水…600ml
コンソメ…1個
ブロッコリー…6房
塩、コショウ…各少々

野菜の皮をむく。ダイコンは1.5cm厚の半月切り、タマネギはくし切り、ニンジンは乱切り、キャベツはザク切り、セロリは斜め切りにする。
粗びきソーセージは斜めに切り目を入れる。
鍋に水、コンソメ、①を入れて約20分間煮る。ブロッコリーを出来上がる5分前に加え、最後に②を入れて温める。
塩、コショウで味を調える。

水溶性・不溶性の食物繊維がとれる!
豚ゴボウの柳川風

画像: 水溶性・不溶性の食物繊維がとれる! 豚ゴボウの柳川風

快腸ポイント
ゴボウを主役にして、たっぷり食べられるレシピです。ゴボウには、水溶性と不溶性の食物繊維がバランスよく含まれています。不溶性食物繊維はコンニャクに、水溶性食物繊維は刻みコンブにも豊富です。

材料(2〜3人分)
ゴボウ…200g
コンニャク…1/2枚
豚肉…100g
刻みコンブ…4g
卵…3個
ミツバ…適量
〈調味液〉
しょうゆ…大さじ2
砂糖…大さじ1
顆粒だし…小さじ1
料理酒…大さじ1
水…1カップ

ゴボウはささがきにして酢水につけ、あくを抜く。
コンニャクは細切り、豚肉はこま切れにする。
鍋に調味液を入れ、煮立ったらゴボウ、コンニャク、刻みコンブを入れて火が通るまで弱火で煮る。
豚肉をほぐしながら加える。
肉に火が通ったら卵を回し入れ、半熟になったら出来上がり。彩りにミツバを加える。

キノコ類と酢で快腸パワーがさらにアップ!
レンコン入りハンバーグのキノコ甘酢がけ

画像: キノコ類と酢で快腸パワーがさらにアップ! レンコン入りハンバーグのキノコ甘酢がけ

快腸ポイント
レンコンは便のかさを増す不溶性食物繊維が豊富。すりおろして、つなぎとして使うのもよいでしょう。キノコ類も食物繊維が豊富です。酢は腸を刺激して蠕動運動を促します。また、酢に含まれるグルコン酸が善玉菌のエサになり、腸の善玉菌を増やします。

材料(2人分)
タマネギ…1/2個
レンコン…50g
合いびき肉…200g
卵…1/2 個
パン粉…大さじ1
牛乳…大さじ1
ナツメグ…少々
塩、コショウ…各少々
サラダ油…適量
スナップエンドウ…適量
〈キノコ甘酢あん〉
エノキタケ、マイタケ、シイタケ…合わせて150g
ゴマ油…小さじ1
酢…大さじ3
しょうゆ…大さじ3
砂糖…大さじ2
〈水溶き片栗粉〉
片栗粉…小さじ1
水…小さじ2

タマネギはみじん切り、レンコンは粗みじん切りにする。
合いびき肉に①、卵、パン粉、牛乳を加えてこね、ナツメグ、塩、コショウで調味する。
フライパンにサラダ油を熱し、②を2等分したものを焼いてハンバーグを作り、別の皿に移しておく。
キノコ類は石突きを取り、ひと口大に分ける。
④をゴマ油で炒め、酢、しょうゆ、砂糖で調味し、水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、キノコ甘酢あんを作る。
皿にハンバーグをのせて⑤をかける。
ゆでたスナップエンドウを添える。

快腸食材満載でまさに〝全部入り〟!
もち麦入りご飯のサバカレー

画像: 快腸食材満載でまさに〝全部入り〟! もち麦入りご飯のサバカレー

快腸ポイント
カレーに用いられるスパイスは、腸を温めてその動きをよくするといわれています。もち麦には、善玉菌のエサになる水溶性食物繊維が豊富に含まれます。大豆や野菜類、キノコ類、ヨーグルトも快腸食材であり、まさに〝全部入り〟カレーです。

材料(2人分)
〈もち麦ご飯〉
米…1合
もち麦…50g
水…200ml+100ml(もち麦分)
〈サバカレー〉
タマネギ…1/2個
ニンジン…1/4本
エリンギ…1本
シメジ…1/2株
サラダ油…大さじ1
サバ缶…1缶
水煮大豆…1袋
トマト缶…1缶
水…300ml
プレーンヨーグルト…大さじ2
カレールー…70g
スパイス…お好みで適量
(ガラムマサラ、コリアンダー、ターメリック、カルダモン、クミンなど)

もち麦ご飯を炊く。
タマネギ、ニンジンは粗みじん切りにする。
エリンギとシメジは石づきを切り、手で縦に裂く。
鍋にタマネギとニンジンを入れ、サラダ油でよく炒める。
サバ缶、水煮大豆、③、トマト缶、水、プレーンヨーグルトを加えて煮る。
カレールーを入れ、溶かして煮込む。お好みのスパイスを加える。
①と⑥を器に盛る。

■調理・スタイリング/古澤靖子

画像: この記事は『安心』2022年4月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2022年4月号に掲載されています。

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