解説者のプロフィール

国光美佳(くにみつ・みか)
子どもの心と健康を守る会代表。一般社団法人国際食学協会理事。『発達障害にクスリはいらない』(内山葉子医師との共著。マキノ出版)、『食べなきゃ、危険!』(小若順一氏との共著。三五館シンシャ)など著書・監修書多数。
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ミネラル健康レシピ「魚缶」
魚の缶詰のメリットは?
魚はミネラルの豊富な食材ですが、「魚の缶詰でも、同じようにミネラルを補給できますか?」というご質問を、よくいただきます。
実は、魚缶は手軽にミネラルをとるのにお勧めの食材です。魚缶は、基本的には生魚の切り身を詰め、それをそのまま缶ごと殺菌・加熱して作られるので、栄養やミネラルが損なわれずに詰まっているからです。
缶詰にすると、骨も柔らかくなって食べられるので、カルシウムがとりやすいというメリットもあります。
生サバで100g中6mg含まれるカルシウムが、水煮缶では260mg。生イワシで100g中74mg含まれるカルシウムが、水煮缶で320mg。缶詰で骨ごと食ベると、サバは生の40倍、イワシは4倍のカルシウムをとることができるわけです。
また、青魚には、脳や神経の材料となるDHAや、血液をサラサラにする作用もあるEPAが豊富ですが、これらも生の魚より魚缶の方が多く含まれています。魚缶を料理に使う場合は、ミネラルやDHA、EPAを余すことなくとれるよう、汁ごと使いましょう。
なお魚缶をそぼろ状にすると、魚が嫌いな方でも抵抗なく食べられることがあります。この場合は、汁は別にしてしょうゆと混ぜ、調味料として他の料理に活用すると便利です。

イワシ缶の三色丼(2~3人分)
・イワシ水煮缶…1缶(150g)
・ショウガ…3g
・イワシ缶の汁…小さじ1
・梅干し…大1個
・コマツナ…2株
・卵…2個
・塩…ひとつまみ
・みりん…小さじ1
・コマツナ…2株
・卵…2個
・塩…ひとつまみ
・みりん…小さじ1
Ⓐ
・しょうゆ…小さじ1
・オイスターソース…小さじ1/3
・みりん…小さじ1と1/2
①イワシ缶の水気を切る(汁は捨てずに残しておく)。
②ショウガはみじん切りに、梅干しは種を外して細かく刻む。
③フライパンにイワシ缶の汁を入れ、①と②を加えて炒める。
④③にⒶを全て入れ、水気が飛ぶまで炒める。
⑤コマツナは洗ってさっとゆで、水気を切って刻む。
⑥卵を器に割り入れ、塩、みりんを加えてよく混ぜる。鍋に入れて弱火にかけ、菜箸で焦がさないように全体をかき混ぜ、火が通ったら火を止め、余熱でよくかき混ぜる。
⑦④、⑤、⑥をご飯(分量外)にのせる。
サバ缶のトマト蒸し(直径20㎝のフライパン使用)
・タマネギ…1/2個
・シメジ…50g
・ショウガ…6g
・塩…小さじ1/4
・オリーブ油…小さじ2
・サバ水煮缶…1缶(150g)
・トマト…中2個半
・アサツキ…1/2本
①タマネギは薄切りにする。シメジはほぐし、ショウガはみじん切りにする。
②フライパンにオリーブ油を引き、①と塩を入れて軽く炒めたら、サバ缶を汁ごと入れて混ぜ、ふたをして約2分加熱する。
③トマトを幅1.5cmのくし切りにして、②の上に並べ、再びふたをして、トマトがしんなりするまで加熱する(約1~2分)。
④中央に、小口切りにしたアサツキを添える。
■レシピ・調理・スタイリング/古澤靖子

この記事は『安心』2022年4月号に掲載されています。
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