アズキはスイーツのイメージが強くて、太る食材だと思っていました。でも、アズキを食べているボディビルダーやビキニフィットネスの選手が多いことを知り、調べてみたところ、意外にも低脂肪で高たんぱく、エネルギーの代謝に必要なビタミンやミネラルも豊富だったのです。毎日の食事にとり入れられないだろうかと思い、調理の方法を調べていると「発酵あんこ」のことを知りました。【体験談】安井友梨(ビキニフィットネス日本チャンピオン)

プロフィール

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安井友梨(やすい・ゆり)

筋肉の美しさとエレガンスを競うビキニフィットネスの日本チャンピオン。あずきや発酵あんこを自身の体づくりに取り入れ、それが高じて『マツコの知らない世界』(TBSテレビ系列)に出演。JBBFオールジャパンビキニフィットネス選手権大会を2015年から6連覇中。2019年アジアビキニフィットネス選手権総合優勝。2021年、スペインで開催された世界選手権では日本人女性初の準優勝に輝いた。

アズキはダイエットの救世主

私は30歳で「ビキニフィットネス」という競技を始めました。この競技では、筋肉の美しさとエレガンスさを競います。肌や髪の色つやなども求められ、「女性らしく健康的な美」を見せる必要があります。

現在は国内大会を6連覇中で、世界一を目指しています。

今となっては驚かれるのですが、競技を始める前の20代の頃は、体重が70kg(身長は173cm)を超えるポッチャリ体形でした。当時は、食べることが唯一の趣味で、流行のダイエットに飛びついては失敗してすぐ挫折、といったことをくり返す普通のOLでした。

当時、ポッチャリ体形の自分について、半分諦めの気持ちもありました。というのは、私の祖母が体重100kg、母も80kgと太っていたからです。でもあるとき、母がジムに通い始めて20‌kgの減量に成功。それに触発され、私もジムに通うことにしたのです。

私は、ジムの運動にどんどんのめり込み、食事も徹底的に変えようと思いましたが、ずいぶん苦労しました。なぜなら、ジムのトレーナーが勧める食材と言えば、鶏むね肉や、ブロッコリー、玄米など。いずれも好きではなく、味もぱっとしません。

一方で、大好きな甘いものや炭水化物は、食べてはダメだと思い込んでいました。そんな状態では、とても長くは続けられません。

しかし、そのときの私の「救世主」になってくれたのが、アズキです。

アズキは、あんこの原料なので、スイーツのイメージが強くて、太る食材だと思っていました。でも、アズキを食べているボディビルダーやビキニフィットネスの選手が多いことを知り、不思議に思ってアズキの栄養価を調べてみたところ、意外にも低脂肪で高たんぱくだったのです。それでいて、エネルギーの代謝に必要なビタミンやミネラルも豊富です。

アズキは筋肉をつけたり、ダイエットをしたりする時に役立つ食品だったのです。 

なんとか、アズキを毎日の食事にとり入れられないだろうか。そう思い、調理の方法を調べていると、「発酵あんこ」のことを知りました。

発酵あんこは、砂糖を使いません。米麹を発酵させることによってできる、自然な甘味を利用しています。

作り方は簡単で、ゆでたアズキに米麹を加えて、炊飯器で温めるだけです(詳しい作り方は別記事参照)。

[別記事:アズキがパワーアップ!腸内環境を改善する「発酵あんこ」の作り方→ 

しっかりと甘味があり、作るのも簡単なので、気に入って毎日食べるようにしました。私は、発酵あんこに雑穀米を入れ、ゴルフボール大にした「発酵おはぎ」を大量に作って、冷凍保存しています。

私は普段、食事の1回あたりの量を少なめにして、3時間おきに1日4~5回に分けて取る食べ方をしています。この食事の際に、発酵おはぎを1個ずつ食べます。

食事の回数を増やすと、血糖値の急上昇が起こりにくくなります。血糖値が上がると、下げるためにインスリンの分泌が増えますが、インスリンには体脂肪を蓄積させる作用もあります。つまり、インスリンが出過ぎると、太りやすくなりますが、小分けに食事をとることで、それを防ぐというわけです。

また、空腹になると、体は脂肪より先に筋肉を分解してエネルギーを生み出します。食事を分割することで、エネルギー切れによる筋肉の分解を防ぎ、筋量の維持もできます。ひいては、代謝を下げず、太りにくい体を維持することになります。

画像: 手作りの発酵おはぎ

手作りの発酵おはぎ

鶏むね肉とゆでアズキのサラダもおすすめ

実は、私はもともと無類のあんこ好きで、全国のおはぎを食べ歩きしています。年間1100個(1日3個平均)も食べていて、テレビ番組『マツコの知らない世界』(TBSテレビ系列)で、おはぎを食べながら体形維持をする女性として紹介されたこともありました。

そんな私でも、発酵おはぎは毎日食べても飽きません。市販のあんことは異なり、アズキ本来の優しい甘さがとてもおいしくて、食べると幸せな気持ちになれます。

発酵おはぎは、腸内環境を改善しますから、ダイエットに役立つのみならず、肌や髪の毛を美しくする効果もあります。

私自身、髪の毛や肌のツヤが20代の頃よりもよくなりました。以前は、ダイエットをすると便秘がちになり、肌もカサつくのが常でしたが、便秘とも無縁です。

私が感じたこれらの体調の好転は、発酵による腸内環境の改善によるところが多いと思います。ですから、発酵あんこをおはぎにしなくても、好きな食べ方で、毎日食べるだけで効果は見込めると思います。

そういえば、一時は見るのも嫌になった鶏むね肉も、ゆでたアズキと組み合わせてサラダにするとおいしく食べられ、これもお気に入りの一品です。

ぜひ皆さんも、アズキを食生活に取り入れてみてください。

画像: この記事は『安心』2022年2月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2022年2月号に掲載されています。

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