105kmの猫旅です。

木登りなんて超簡単!
「猫がいるよ」と聞いてやってきた公園ですが、訪れた時間が悪かったのか姿が見えません。諦めて帰ろうとしたときに、緑の芝生の上をとことこと歩く白い子猫を発見。

遠目でも目立ってしまう真っ白な子猫。
今まで見つけられなかったのが不思議なくらい、遠目でも緑に白い猫は目立ちすぎる。白猫は一本の木に近寄り、体をかがめたかと思ったら……

1本の木に近づき、上を見上げます。
パッと両手を広げて、体の何倍もある高さのところまでジャンプ!見事にしがみつきました。

一気にジャンプした後、爪を立てて登ります。
爪をしっかり幹に食い込ませ、上へ上へと登って行きます。

慣れた様子でスルスルと上へ。

あっという間に幹から横枝へ移動。
合わせ鏡のような双子白猫

余裕の表情。
登った先には、そっくりなもう1匹の白猫の姿。「錯覚かな?」と我が目を疑いました。

合わせ鏡のようにそっくりなきょうだい。
もみじの葉をいっぱいに貯えた木の上で、少しおっかなびっくりとした、2匹の猫によるじゃれあいが始まりました。私が最初に目撃したのは、すでに樹上にいた白猫の後を追いかけた木登りだったようです。
そのうち2匹は、手を伸ばしてもとどかない樹上から、地上へ降りてきました。相変わらず2匹仲良く遊んでいますが、2匹の性格は一目瞭然、片方がかなりやんちゃ。ちょっかいだしまくりです。

芝生の上でも天使のような愛らしさは変わりません。

やんちゃなほうが、先にちょっかいを出します。

姿が見えないと思ったら、私の足もとに隠れていました。
地域猫たちがルールを守りながら暮らす公園
白猫たちは、私の存在より遊びに夢中で、しゃがんだ私の体で隠れて遊んだりしています。しばらく白猫たちと過ごしていたら、あれだけ探しても見つけられなかったのに、次から次へと公園の猫たちが姿を現してきました。どうやら、私のことを「この人間なら大丈夫」と判断してくれたようです。ここは普段から地域猫たちの暮らす場所なので、全ての人間に警戒心を持っているわけではありません。

公園の猫たちが集まってきます。

ゴージャスな風貌のミケ猫も姿を現しました。
また、猫たち同士にもルールがあるようで、幼い白猫たちも、しっかり先輩猫に挨拶をしていました。公園のルールを守る猫たちを、私たちも見習わないといけませんね。

白猫たちも先輩猫にしっかり挨拶していました。

私たちも公園ではルールを守りましょうね。
作者プロフィール
南幅俊輔(みなみはば・しゅんすけ)

盛岡市生まれ。グラフィックデザイナー&写真家。デザイン事務所コイル代表。現在、デザイン以外にも撮影、編集、執筆を手がける。2009年より外で暮らす猫「ソトネコ」をテーマに本格的に撮影活動を開始。日本のソトネコや看板猫のほか、海外の猫の取材・撮影を行っている。著書に「ソトネコJAPAN」「猫と世界遺産の街カレンダー」(洋泉社)、「ワル猫カレンダー」「ワル猫だもの」「サーバルパーク」(すべてマガジン・マガジン)、「どやにゃん」(辰巳出版)など。企画・デザインでは「ねこ検定」「ハシビロコウのすべて」「ゴリラのすべて」(すべて廣済堂出版)など。
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