解説者のプロフィール

国光美佳(くにみつ・みか)
子どもの心と健康を守る会代表。一般社団法人国際食学協会理事。『発達障害にクスリはいらない』(内山葉子医師との共著。マキノ出版)、『食べなきゃ、危険!』(小若順一氏との共著。三五館シンシャ)など著書・監修書多数。
ミネラル健康レシピ「小松菜」
今が旬の小松菜。実は、カルシウムなどを多く含む、冬の食卓に欠かせないミネラル食材です。
カルシウムは骨や歯の主成分で、骨粗鬆症を予防する上で欠かせない栄養素ですが、小松菜はカルシウムの含有量が100g当たり170mgと野菜ではトップクラス! なんとホウレンソウの3倍にもなります。
他にも体内の余分な塩分を排泄して血圧を下げる働きのあるカリウム(100g当たり500mg)や 貧血防止に役立つ鉄(100h当たり2.8mg)も多く含みます。
さらに、葉酸やビタミンC、抗酸化作用が強いβカロテンも豊富に含むので、免疫力アップに役立ちます。カゼの予防やお肌の調子を整えるためにも積極的に食べていきたいですね。
ホウレンソウと違い、下ゆでしてあく抜きする必要がない小松菜は、生のままや、おひたしもさっとお湯にくぐらせる程度にするなど、加熱し過ぎないのが調理のポイント。そうすることで、加熱によって失われやすいビタミンや酵素などの栄養もしっかりとれます。
豊富なカルシウムをより効率的に利用しやすくするために、ビタミンDを多く含むキノコ類(キクラゲ、干しシイタケなど)、ビタミンCが豊富なかんきつ類、梅や酢などの酸を含む食材と組み合わせるのがお勧めです。

小松菜のムースーロー(2人分)
・小松菜…1/2袋
・キクラゲ(乾燥)…6g
・豚バラ薄切り肉…100g
+ 塩、コショウ、酒…各少々
・卵…2個
+ 塩、コショウ…各少々
・オイスターソース、酒…各小さじ1
・ゴマ油…大さじ1
+ 小さじ1
①小松菜は一口大に切る。キクラゲはたっぷりの水で戻して石づきを取り、一口大にちぎる。
②豚肉は一口大に切り、塩、コショウ、酒を絡める。卵は塩、コショウを加えてほぐす。
③オイスターソースと酒は混ぜておく。
④フライパンにゴマ油大さじ1を熱し、熱々になったら②の卵を流し入れて大きくかき混ぜ、半熟の状態で皿に取り出す。
⑤フライパンにゴマ油小さじ1を足し、豚肉を炒める。肉の色が変わったら、キクラゲを加え、④の卵を戻し、③を回しかけ、最後に小松菜を加えてさっと炒める。
小松菜サラダ(2人分)
・小松菜…1/2袋
・マイタケ…1/2パック(60g)
・オリーブ油…小さじ2
・素焼きミックスナッツ…30g
・スダチ…1〜2個
Ⓐ
・天然だし粉末…小さじ1
・しょうゆ…大さじ2
・酢…大さじ1
※天然だし粉末は、イワシ煮干し60g、焼きアゴ35g、コンブ5gを粉末にして混ぜて作る。
①小松菜は一口大に切る。マイタケは一口大に裂く。
②フライパンにオリーブ油を熱し、マイタケとナッツを炒め、マイタケがしんなりしたら、Ⓐを加えて火を止める。
③小松菜を加え、ざっくり混ぜて器に盛り、スダチを絞る。
■レシピ・調理・スタイリング/古澤靖子

この記事は『安心』2021年12月号に掲載されています。
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