書店猫さんは「静かに寄り添う」のが仕事
3.23kmの猫旅です。

お店は、玄関側の手前と奥の2つのスペースに仕切られていて、書店猫さんの担当は奥の空間。ここで静かにお客さんに寄り添うだけ。昼はコーヒーを飲みながら、夜はビールを飲みながら、猫と猫本を楽しめる本屋さんなんです。

店の奥は既刊(古本)もあるスペース。

本棚自体がキャットウォーク(猫の通り道)。

書店猫さんは本を汚さず丁寧に扱います。
書店猫さんは「保護猫カフェ」出身
書店猫さんは保護猫カフェからお迎えした猫たちです。人懐こくて、活発に動くキジトラ猫の読太(メス・5才)。甘えん坊の黒猫のさつき(メス・6才)。ツンデレなチョボ六(メス・6才)。

書店猫さん全員のスリーショット。

名前は男子風ですが読太(よんた)は女の子。

書店猫さんの専用スペースで寛ぐさつき。

訪問時はよく寝ていたチョボ六。
オーナーの安村正也さんは以前、庭先で3匹の兄弟猫を保護しましたが、1匹しか助けることができませんでした。そんな過去の思いが、猫のいる本屋さんを創るきっかけになり、売り上げの一部を寄付するなど保護猫の支援にも繋がっています。間接的に猫助けができると、お客さんからも好評です。
猫も人も居心地の良い空間
奥のスペースでは、書店猫さんたちがそれぞれ自由に過ごしています。中央にテーブルとイスが配置され、人間のお客さんは本を読んだり、ドリンクを飲んだりできますが、この空間ではすべてが猫優先。甘えたいときはお客さんの膝に乗ったり、静かにしていたいときは、部屋をぐるりと一周できるキャットウォークでお昼寝したりしています。
そしてこれが、お客さんにとっての最上級の接客です。のびのび過ごす猫たちと猫本を、じっくり眺めることができるのですから。

ドリンクは中央のテーブルで頂きます。

部屋を一周できるキャットウォーク。

すやすやと寝ているチョボ六。
猫本フリークも納得の品揃え
お店に入ると、新刊、既刊(古本)問わず、本の多さに驚きます。「猫本ってこんなにある?」と思ってしまいますが、猫の写真集や絵本のほか、文中に猫が現れる本を集めだしたら、意外ときりがないのかもしれません。
店内には、ビブリオバトル(*)で活躍した安村さんが選書した猫本が揃っているうえ、気になる本はその場で解説してくれるので、楽しみながら安心して本を選ぶことができます。水木しげると手塚治虫の猫本が、それぞれ5冊以上置いてあってとっても驚きました。
*自分の気に入った本を持ち寄り、その本の魅力を紹介し合う新しいスタイルの「書評合戦」

玄関側のスペースとの間には仕切りがあり、書店猫は出られない工夫がしてあります。

玄関側のスペースには新刊とビジュアル本が並びます。

三軒茶屋駅から徒歩10分程の住宅街にあります。

訪れた際に購入した手塚治虫の『アトムキャット』と、店主・安村さんについて書かれた本『夢の猫本屋ができるまで』。Cat’s Meow Booksオリジナルブックカバーをかけてくれます。
Cat's Meow Books(キャッツミャウブックス)
東京都 世田谷区若林1-6-15
Tel. 03 6326 3633
アクセス:東急世田谷線西太子堂駅から徒歩2分
営業時間:14:00~19:30
定休日:毎週火曜日
▼キャッツミャウブックス®(Twitter)
▼Cat's Meow Books(Facebook)
作者プロフィール
南幅俊輔(みなみはば・しゅんすけ)

盛岡市生まれ。グラフィックデザイナー&写真家。デザイン事務所コイル代表。現在、デザイン以外にも撮影、編集、執筆を手がける。2009年より外で暮らす猫「ソトネコ」をテーマに本格的に撮影活動を開始。日本のソトネコや看板猫のほか、海外の猫の取材・撮影を行っている。著書に「ソトネコJAPAN」「猫と世界遺産の街カレンダー」(洋泉社)、「ワル猫カレンダー」「ワル猫だもの」「サーバルパーク」(すべてマガジン・マガジン)、「どやにゃん」(辰巳出版)など。企画・デザインでは「ねこ検定」「ハシビロコウのすべて」「ゴリラのすべて」(すべて廣済堂出版)など。
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