プロフィール

加治ひとみ(かじ・ひとみ)
26歳でTGA(東京ガールズオーディション)2014に応募し、アーティスト部門グランプリを受賞。28歳というアーティストとしては遅咲きのデビューを果たす。ヘルシーでしなやかな「かぢボディ」が話題となってそのライフスタイルが注目される。「腸活の女王」「腸活おばけ」などと呼ばれ、腸活ブームの火付け役に。昨年末発売の『かぢボディ。』(光文社)は予約で一時完売したほどの人気。
「腸活」で心も体も元気になり人生がハッピーに
私は幼いころからアレルギーやぜんそくに悩んでいました。大人になってからも、体がむくんだり、便秘や月経前に気持ちが落ち込んだりすることがよくありました。
そんな体質を改善したくて、10年前にピラティス(筋肉や体幹の強化などを目的としたエクササイズ)を始めました。同時に、朝に白湯を飲んだり、腸によい食事を意識したり、腸をマッサージしたりするなど、〝腸活〟も行うようになりました。
すると、便秘や月経前の落ち込みがなくなりました。むくみは解消し、おなか周りもスッキリ。また、ひどいカゼをひかなくなったことに気づきました。アレルギーやぜんそくも発症しなくなり、驚きました。
こうした健康体になれたのは、ピラティスや腸活で腸の動きが活性化したり、腸内環境が整ったりしたおかげだと思います。また、腸は自律神経や免疫力と密接な関係があるといわれています。腸活で自律神経のバランスが整い、免疫力がアップしたのも実感しています。
10年間、腸活を続けて、内側からも外側からも健康になると、心も元気になり、自分を好きになれて、人生がハッピーになりました。昨年には、「美腸プランナー」の資格を取得したので、今後もさらに腸活の魅力を広めていきたいと考えています。
食物繊維と発酵食品の組み合わせがおすすめ
今回は、私が実践しているさまざまな腸活のなかから、特に皆さんにお勧めしたい「キノコだれ」をご紹介しましょう。作り方は下項をご参照ください。
腸内環境を整えるには、食物繊維や発酵食品を積極的にとることがたいせつです。キノコだれは、キノコとみそを使うので、その両方を一度に摂取できます。
キノコだれ一つで、お料理を腸活メニューに変えるのもラクちんなので、常備食として作り置きするのがお勧めです。
ご飯や麺類にのせたり、サラダやお豆腐、豚しゃぶのドレッシングにしたりするほか、そのままおかずやおつまみとしていただいてもいいでしょう。キノコは満腹感があるので、食べ過ぎの防止にもなり、ダイエットにもお勧めです。
キノコだれと同じように、食物繊維と発酵食品の組み合わせになるのは、ワカメなどの海藻入りのみそ汁です。私は毎日欠かさず飲んでいます。
海藻(生)を消化できるのは日本人だけ、といわれるように、みそ汁は日本人の体質にぴったり。食の欧米化が進んでいる現代でも、日本人の体は昔ながらの日本の食材を求めていると感じていますし、実際、そうした食材は腸によい、と私は考えています。
今ではスーパーやコンビニでも食物繊維が豊富な食品や、発酵食品など、腸活にぴったりの商品が増えてきています。忙しくて食事の用意が難しい人は、こうした商品をうまく活用するといいと思います。例えば、もち麦入りのおにぎりやワカメ入りのみそ汁、ヨーグルト、オートミールのクッキーなどを選ぶといいでしょう。
腸内環境は変化しやすいため、とにかく継続することがたいせつです。ぜひ皆さんも、キノコだれをはじめ、楽しく、自分らしく、長続きする腸活を実践していただければと思います。
加治さんの「キノコだれ」の作り方

豚しゃぶや豆腐にキノコだれをかけた加治さん手作りの腸活メニュー。
【材料】(2人分)
マイタケ…1パック
ショウガ…1片
ニンニク…1片
ゴマ油…大さじ1
輪切り唐辛子…ひとつまみ(なしでもOK)
すり白ゴマ…大さじ1
Ⓐみそ…大さじ1
しょうゆ…大さじ1/2
ハチミツ…大さじ1
黒酢…小さじ1
豆乳…100ml
【作り方】
❶マイタケ、ショウガ、ニンニクはみじん切りにする。
❷フライパンにゴマ油、ショウガ、ニンニク、輪切り唐辛子を入れて中火で熱し、香りが立つまで炒める。
❸②にマイタケを入れ、全体がなじんだら、混ぜておいたⒶを加える。
❹ひと煮立ちしたら、すり白ゴマを入れて混ぜる。
腸内で善玉菌のエサになるうまい組み合わせ
ゆいクリニック院長 島袋 史
マイタケは水溶性食物繊維、不溶性食物繊維をともに多く含みます。
水溶性食物繊維は腸の中でどろどろに溶けると、善玉菌のエサになり、腸内細菌の発酵が起こりやすくなります。乳酸菌やビフィズス菌が増えるので、腸にとって重要な成分です。
みそも、腸を整えるのにたいせつな食材です。腸内の善玉菌のエサが多く含まれ、善玉菌を増やすのに貢献します。
加治さんのキノコだれは、腸内環境をよくする食材をうまく組み合わせた料理だといえるでしょう。腸は、健康に大きく寄与する臓器です。加治さんの腸活を応援します。
[別記事:【腸を整える食事】カギは水溶性食物繊維とオリゴ糖 身近な食品と手作り調味料のレシピ→]

この記事は『壮快』2021年11月号に掲載されています。
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