生命の貯蓄体操は、硬くなったり縮んだりした筋肉をゆるめ、毛細血管の血流をよくすることを目的の一つとしています。ネコ背、巻き肩、落ちたあごを正しい位置に戻して姿勢がよくなり、ぐんと若返って見えるほか、たるみやシワの改善、更年期障害にも効果を発揮します。【解説】矢野順子(NPO法人生命の貯蓄体操普及会理事長)

症状別 生命の貯蓄体操
腰痛

腰痛の原因はさまざまですが、ここでは筋肉の疲労から起こる腰痛対策を紹介します。

上体倒しを行うと、体を支えている腰、お尻、足の裏側の筋肉を伸ばすことができます。これらの筋肉に疲れがたまると腰痛が起こるので、しっかりと伸ばしてケアすることが大切になります。

また、骨盤と肋骨付近の筋肉が縮むとギックリ腰を起こしやすくなりますから、振り子体操で脇腹を伸ばしてそれを防ぐようにしましょう。

上体倒し[要の操法第2動]

両足を前に伸ばして座り、足の指を上に向けて立てる。両手の親指をからめてひざ頭の上に置く。

画像1: 上体倒し [要の操法第2動]

口から息を吐きながら両手を前に突き出す。上体の重みを利用して体を前に倒していく。

画像2: 上体倒し [要の操法第2動]

鼻から息を吸いながら①の姿勢に戻る。①~③を20回くり返す。
※発声しない体操。動きの最中は、ゆっくりと丹田呼吸を行う
※無理な動きは痛みやケガにつながるので、できる範囲で行うこと

画像3: 上体倒し [要の操法第2動]

振り子体操[五導術第23動]

両かかとをつけたまま足先を60度に開き、両腕は自然に下ろす。首の力を抜いて、腰から上体を左に倒す。

画像1: 振り子体操 [五導術第23動]

鼻から息を吸いながら、体をまっすぐに起こす。

画像2: 振り子体操 [五導術第23動]

「イチ!」と発声しながら、腕と頭の重みを利用して上体を右横に倒す。

画像3: 振り子体操 [五導術第23動]

②と同様に頭をまっすぐに起こしたら、「ニ!」と発声しながら上体を左横に倒す。③~④を20回くり返す。

画像4: 振り子体操 [五導術第23動]

症状別 生命の貯蓄体操
ひざ痛

股関節伸ばしは、太ももの内側や股関節の外側など、足の内外の筋肉や靭帯が大きく伸びる体操です。年齢を重ねると、足の筋力や柔軟性が衰え、それがひざ痛を招くので、この体操で衰えを防止しましょう。

ゆっくりひざハンマーは、太もも前側の血流をよくします。ひざの痛みがらくになるだけでなく、ふくらはぎや足の裏の重だるい痛みにも効果があります。

股関節伸ばし[要の操法第1動]

床に座り、体の真正面で両足側面を合わせる。かかとと体の間に、握りこぶし2つ分程度のスペースを作る。力まずに両腕を伸ばし、軽く床に触れさせる。

画像1: 症状別 生命の貯蓄体操 ひざ痛

両手の手のひらを床にベタっとつけて、前方に滑らせながら上体をゆっくりと倒す。その際、上体の重みを利用する。無理に反動をつけない。口から息を吐きながら行うこと。

画像2: 症状別 生命の貯蓄体操 ひざ痛

鼻から息を吸いながら①の姿勢に戻る。①~③を20回くり返す。
※発声しない体操。動きの最中は、ゆっくりと丹田呼吸を行う
※無理な動きは痛みやケガにつながるので、できる範囲で行うこと
※体が硬い人は壁にもたれるとやりやすい。

画像3: 症状別 生命の貯蓄体操 ひざ痛
画像: 転びそうになる人は、壁にもたれて行う

転びそうになる人は、壁にもたれて行う

ゆっくりひざハンマー[要の操法第4動]

あおむけになって、ひざを立て、足の指先を握り込むように曲げて床に着ける。(位置はお尻の横がベストだが、無理のない範囲でOK)。両ひざもできるだけ床と垂直にする(正座から手をつきながら、ゆっくりとあおむけになると、この姿勢を取りやすい)。手の指を交差させて組んで、頭上に上げて、ひじがまっすぐになるように伸ばす。

画像4: 症状別 生命の貯蓄体操 ひざ痛

口から勢いよく息を吐きながら、両ひざをバタンと床に落とす。コツは、床に打ち付けるのではなく、両ひざの重みを用いて、自然と落とすようにすること。おなか、太ももの前側、腰がジワーっと伸びるのを感じる。

画像5: 症状別 生命の貯蓄体操 ひざ痛

伸びたら、鼻から息を吸いながら、①の姿勢に戻る。これを20回くり返す。
※発声しない体操

画像6: 症状別 生命の貯蓄体操 ひざ痛

症状別 生命の貯蓄体操
股関節痛

股関節痛を改善するには、脚から腰にかけての筋肉の柔軟性を高め、血流をよくすることが大切になります。ここで紹介するベタ開脚と上体倒しは、股関節の横から前にかけての痛みに特によく効きます。股関節伸ばし(前項ひざ痛参照)も追加で行うことで、より痛みが取れるでしょう。

ベタ開脚[要の操法第3動]

無理のない範囲で開脚して座る。両手を肩幅に開き、床に軽く触れる。

画像4: ベタ開脚 [要の操法第3動]

上体の重みを利用して、体を前に倒していく。その間、口からゆっくりと息を吐き出す。

画像5: ベタ開脚 [要の操法第3動]

倒れるところまで倒したら、鼻から息を吸いながら①の姿勢に戻る。①~③を20回くり返す。
※発声しない体操。動きの最中は、ゆっくりと丹田呼吸を行う
※無理な動きは痛みやケガにつながるので、できる範囲で行うこと

画像6: ベタ開脚 [要の操法第3動]

上体倒し[要の操法第2動]

両足を前に伸ばして座り、足の指を上に向けて立てる。両手の親指をからめてひざ頭の上に置く。

画像4: 上体倒し [要の操法第2動]

口から息を吐きながら両手を前に突き出す。上体の重みを利用して体を前に倒していく。

画像5: 上体倒し [要の操法第2動]

鼻から息を吸いながら①の姿勢に戻る。①~③を20回くり返す。
※発声しない体操。動きの最中は、ゆっくりと丹田呼吸を行う
※無理な動きは痛みやケガにつながるので、できる範囲で行うこと

画像6: 上体倒し [要の操法第2動]

症状別 生命の貯蓄体操
O脚

腕振り屈伸は、ひざと股関節の屈伸運動によって、股関節を柔軟にします。腕振り脚開き屈伸は、股を割って股関節から太ももの内側の筋肉に働きかけます。O脚の方は、股関節から太ももの内側の筋肉が縮んだり、衰えていたりすることが多いので、これらの体操が効果的です。

腕振り屈伸[五導術第24動]

両足の指先とかかとをくっつけて、背筋を伸ばしてまっすぐに立つ。両手の指先を大きく開いて、両腕を真後ろに伸ばす。肩、腕、おなかが力まないように意識する。

画像1: 腕振り屈伸 [五導術第24動]

「イチ!」と発声しながら、両ひざをカクンと曲げて、お尻をかかとにぶつけるように落とす。その際、両手は前方に勢いよく振り出して、握り閉める。かかとは浮かないようにする。鼻から息を吸いながら①に戻る。①と②を20回くり返す。
※お尻がかかとに当たるまで下げられない人は、無理をせずにできるところまで落とす

画像2: 腕振り屈伸 [五導術第24動]

腕振り脚開き屈伸[五導術第25動]

足を肩幅1.5倍程度に開き、指先を外側に向けて立つ。両手の指先を大きく開いて、両腕を真後ろに伸ばす。肩、腕、おなかが力まないように意識する。

画像1: 腕振り脚開き屈伸 [五導術第25動]

「イチ!」と発声しながら、両ひざ頭を外側に向けつつ曲げ、お尻を落とす。ひざが地面と平行になるまでお尻を落とすと効果的。その際、両手は前方にまっすぐ振り出して、握り閉める。かかとは浮かないようにする。鼻から息を吸いながら①に戻る。①と②を20回くり返す。
※お尻をあまり下げられない人は、無理のない範囲で行うこと

画像2: 腕振り脚開き屈伸 [五導術第25動]

症状別 生命の貯蓄体操
二の腕のたるみ

二の腕部分にある上腕三頭筋は、日常生活ではあまり使われることのない筋肉です。意識して動かすようにしないと衰えて、二の腕がたるんでしまいます。ひじ押し体操で、腕をしっかり使いましょう。バンザイ伸ばしでは、腕を上げたときに上腕三頭筋が伸びます。これによって、二の腕のたるみの解消につながります。

ひじ押し体操[五導術第5動]

正座をして、左手を右肩に置き、右手で左のひじをつかむ。両ひじは肩の高さ。

画像1: ひじ押し体操 [五導術第5動]

「イチ!」と発声し、右手で左ひじをつかんだまま右後方へ引く。その勢いに任せて、上体を右回転させる。口から息を吐きながら行うこと。

画像2: ひじ押し体操 [五導術第5動]

ひじを肩の高さに上げ続けたまま、右手の手のひらを開くと同時に上体を正面に戻す。上体の動きに引っぱられるように左手も正面まで動く。
※鼻から息を吸う

画像3: ひじ押し体操 [五導術第5動]

左手が正面まで来たら、右手の人さし指と中指で左手の小指のつけ根をしっかり挟み、「ニ!」と発声しながら、押すようにして左手を左後方へ突く。その勢いに任せて上体を左回転させる。再び上体を正面に戻し、①のポーズを取る。①~④を20回くり返したら、手を替えて同様に行う。
※いすに座って行ってもよい

画像4: ひじ押し体操 [五導術第5動]

バンザイ伸ばし[五導術第16動]

両かかとをくっつけて足先を60度に開いて立つ。両腕を指先までしっかりと伸ばして後方に出す。手のひらは内側にして向かい合わせにする。①が開始の姿勢。

画像1: バンザイ伸ばし [五導術第16動]

「イチ!」と発声しながら、両手を天井に向かって同時に振り上げる。わき腹、胸、腕をしっかり伸ばすこと。鼻から息を吸って、「ニ!」と発声しながら、腕を後ろに振り上げる。②の動作を40回くり返す。

画像2: バンザイ伸ばし [五導術第16動]
画像3: バンザイ伸ばし [五導術第16動]
画像: この記事は『安心』2021年9月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2021年9月号に掲載されています。

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