やせたり太ったりをくり返すうちに、生理不順や肌荒れ、便秘、気分の落ち込みなど体調も悪くなっていきました。きちんと食べて健康的にやせられるよう、食事を見直し、たどり着いたのが低糖質の食事でした。このとき活用したのがサバ缶です。【解説】高杉保美(管理栄養士・ヘルスビューティーアドバイザー)

解説者のプロフィール

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高杉保美(たかすぎ・ほみ)

管理栄養士・ヘルスビューティーアドバイザー。1988年栃木県生まれ。2011年東京医療保健大学医療栄養学科卒業。2013年より、業界最大手のプライベートジムで2000人以上のカウンセリングや栄養指導を実施。「重力に負けないカラダ」づくりを、食事面から徹底的にサポートする。自身が15㎏やせた経験をもとにした、ストレスフリーな食事指導が好評。著書に『やセレクション~これを選んで食べたら、15㎏やせました~』(主婦の友社)がある。

乾燥肌や便秘、気分の落ち込みが改善

私は、「元デブ」を自認する管理栄養士です。10年前の私の写真を見ると、ほとんどの方が「別人みたい!」と驚かれるほど、太っていました。

しかし、その後15kgの減量に成功。今はその体験を生かし、多くの方の食事指導に携わっています。

では、そんな私のダイエット体験をお話ししましょう。

私が太り始めたのは、大学に入り、一人暮らしを始めてからです。コンビニや飲食店などで食べたいものを好きなだけ食べているうちに、どんどん太ってしまい、気づいたら体重は58kg(身長155cm)。いつの間にか13kgも増えていたのです。

ショックだったのは、今までの服が全部入らなくなってしまったことでした。着られるのはダボッとした服ばかりで、おしゃれも楽しめません。

いろいろなダイエットを始めたものの、食事を減らすなどで一気に体重を落とすと、必ずリバウンドしてしまいます。そうして、やせたり太ったりをくり返すうちに、生理不順や肌荒れ、便秘、気分の落ち込みなど体調も悪くなっていきました。

これではいけないと思った私は、きちんと食べて健康的にやせられるよう、食事を見直すことに。そうしてたどり着いたのが、必要な栄養をしっかりとれる、低糖質の食事でした。

このとき、たんぱく質をとるために私が活用したのが、サバ缶です。

本来、ダイエットには肉より魚を食べた方がいいのですが、魚の料理は面倒。しかし、サバ缶ならそのままでもおいしい上、調理も簡単です。味もアレンジしやすく、買いだめもできるので、面倒くさがり屋の私にはとても便利な食材でした。

中でも、私がよく作ったのが「サバサンド」です。作り方は簡単で、サバと酢漬けのキャベツを低糖質のパンに挟むだけ。一時期ハマって食べていた、魚屋さんのサバサンドがヒントになりました。

こうして、毎日のようにサバサンドを食べているうちに、体重は徐々に低下。半年後には15kg減り、43kgになったのです。

体はふた回りくらい細くなり、笑いにくいほど太っていた顔の脂肪も取れました。

さらに、乾燥肌だった肌はツルツルになり、長年の悩みだった便秘も解消。心も元気になって、やる気が出てきました。

画像: 15kgやせた高杉先生。顔周りもスッキリ!

15kgやせた高杉先生。顔周りもスッキリ!

血圧や血糖値が下がり薬を免れた人も

この体験をもとに、私はこれまで2000人以上の方に「きちんと食べてらくしてやせる」がコンセプトの食事指導を行ってきました。その指導でも、もちろんサバ缶をお勧めしています。

その理由は、サバ缶にはたんぱく質だけでなく、健康維持に必要な栄養が豊富に含まれているからです。

サバなどの青魚には、DHAEPAといった、オメガ3脂肪酸の油が豊富。この油には、血中のコレステロールや中性脂肪を減らしたり、脳を活性化したりする作用があります。また、腸の滑りがよくなることで便通が改善しますし、肌にも潤いを与えます。

また、EPAには「GLP-1」というやせホルモンの分泌を促す効果があり、食後血糖値の上昇も抑えます。

さらに、サバには、脂溶性ビタミンのA、D、Eも含まれています。ビタミンB群やミネラルもバランスよく含まれているので、まさにパーフェクトな食材の一つと言えるでしょう。

これに酢漬けのキャベツやトマト、タマネギなどの好きな野菜を合わせてパンに挟めば、サバに不足している食物繊維やビタミンCもとれます。

実際に、私がサバ缶を勧めたお客さまからは、次のようなお声をいただきました。

Aさん(40代男性)は、サバサンドをとても気に入ってくださり、毎朝食べていたそうです。すると、90kg以上あった体重が、3ヵ月ほどで20kgも減りました。

Bさん(60代男性)は相談に来られたとき、血圧、血糖値、コレステロール値、中性脂肪値が高めで、脂肪肝もあり、生活習慣病の一歩手前でした。

そこで、サバ缶などを活用し魚中心の食事に変えたところ、半年ほどで25kgも体重が落ちました。コレステロール値以外の数値も全て改善し、服薬を免れたそうです。

最後に、サバ缶を食べる上でのアドバイスをお教えします。

サバ缶は水煮が使いやすいのですが、カレーなどには、みそ味やしょうゆ味のサバ缶を使うとコクが出ます。料理や好みに合わせて使ってみてください。

食べる目安は、1日1缶程度がお勧めです。サバの油には、前述したようなたくさんの効果があるので、汁ごと使うとよいでしょう。

[別記事:サバ缶に組み合わせると高い相乗効果が見込める食材事典→

画像: この記事は『安心』2021年7月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2021年7月号に掲載されています。

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