プロフィール

河野景子(こうの・けいこ)
上智大学外国語学部フランス語学科卒業後、フジテレビにアナウンサーとして入社。現在は、「河野景子のことばのアカデミー」を主宰。コミュニケーション術の指導や、講演、司会などで活躍中。著書『コトバノケイコ』(学研プラス)など多数。
多忙で一気に血圧の数値が悪化
私は、2019年2月に放送されたテレビ番組『名医のTHE太鼓判』(TBS系列)の企画で、1週間にわたって手作りの「ニンニクオイル」をとり続けて、その効果を検証したことがあります。
番組のテーマは「高血圧」でしたが、それまで私は自分で「血圧は高くない」と思っていました。健康診断で血圧が高いと指摘されたこともなく、どちらかというと、血圧は低い方だと思っていたのです。
ところが、番組の収録で血圧を測ると、意外にも上の血圧が147mmHg、下の血圧が110mmHgでした(高血圧の基準値は上が140mmHg以上、下が90mmHg以上)。まさに高血圧と診断される基準を満たしていたわけです。これにはショックを受けました。
年齢的にも血圧が高くなりやすいのに、慌ただしくて自分のことを省みない日々を送っていたためかもしれません。
とにかく、「今の内になんとかしないと」と考えたのです。そして、血圧低下に効果が期待できるというニンニクオイルを、食生活にとり入れることにしました。
ニンニクとオリーブ油を炒めるだけ!
ニンニクオイルの作り方は簡単です。
まず、
❶ニンニク1玉の皮をむいてから、みじん切りにします。
❷それをフライパンに入れ、その上からオリーブ油50gを注ぎます。
❸弱火にかけ、2分ほど炒めてニンニクが黄金色に色づいてきたら出来上がりです。
このように調理することで、油がふたの役割をして、ニンニクの有効成分が空気中に逃げるのを防ぐのだそうです。

こうして作ったニンニクオイルを密閉容器に入れて常温で保存し、いろいろな料理に加え、毎食とるようにしました。
1日にとった量は、合計で大さじ1~2杯くらいです。先ほどの分量で作ったニンニクオイルをちょうど1週間で使い切りました。ちなみに、冷蔵保存すれば1ヵ月は持つそうです。
例えば、肉や魚のお刺し身にかけたり、サラダのドレッシングにしたり、トマトスープやシーフードマリネに加えたり。冷ややっこや納豆、そうめん、チャーハンにかけてもおいしくいただけました。
思った以上に、ニンニクオイルは何にでも合うんです。意外なところでは、ふと思いついてプレーンヨーグルトにニンニクオイルをかけてみたところ、驚くほどおいしくいただけました。
もちろん、ガーリックライスやガーリックトースト、ペペロンチーノなど、定番の活用法もお勧めです。
ニンニクオイルを使うと、味に深みが出るので、塩やコショウを減らしても、料理がおいしくなります。塩分も控えられるので、一石二鳥だと思いました。
ニンニクといえば、気になるのは匂いですが、「リンゴを食べると、ニンニクの匂いを抑えられる」と聞き、食後にリンゴを食べていました。実際、特に匂いが気になることはなかったと思います。
肌ツヤがよくなったとほめられた

ニンニク油を持ち歩いて外食時も食べていた。
こうして1週間後、血圧の再測定を行いました。その結果、なんと上の血圧が139mmHg、下の血圧が89mmHgに降下。いずれも高血圧の基準値を下回ったのです。
この間、ニンニクオイルを食生活にとり入れた以外、特に生活習慣に変わったことはありません。ですから、やはりニンニクオイルのおかげで血圧が下がったのだと思います。
また、この間、仕事が忙しかったにも関わらず、疲れを感じることがありませんでした。マネージャーからは「肌ツヤがいい」と言われたりも(笑)。血行がよくなるからでしょうか。
改めてニンニクのパワーを認識した私は、以降も積極的にニンニクをとっています。料理に必ずといっていいほど使っていますし、ほぼ毎日、なんらかの形でニンニクを食べるようになりました。
こうしてニンニクをとっているおかげか、その後は血圧も高くならず、上の血圧が120mmHg台、下の血圧が85~90mmHgで安定しており、健康診断の検査数値も全く問題なしです。
ニンニクオイルは、一度作れば、いろいろな料理に気軽に使えて便利なので、定期的に作っています。和洋中、どんな国の料理にも合うので汎用性が高いと思います。
健康に問題がない人でも、おいしいので、ぜひ、一度作ってみてはいかがでしょうか。

この記事は『安心』2021年5月号に掲載されています。
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