レシピサイト「ぷちぐる」の、ニンニクを使った料理のなかでも人気の高いレシピが、『NNKSP』です。このスープを「酔っ払いの威信をかけてお送りする、我が家自慢の健康スープ」として紹介したところ、多くの反響がありました。【体験談】オイ(家庭料理探求家)

プロフィール

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オイ

長崎県在住。家庭料理探求家。6人家族の台所で日々作る家庭料理を、自炊力の向上のためレシピとして残すべく、2005年にレシピサイト「ぷちぐる」を立ち上げる。1日1万人以上が訪問する人気サイトに成長。「何度も作りたくなる奇をてらわない定番料理」を旨とし、発信を続けている。NHK、NBC長崎放送ほかメディア出演・企業コラボによるレシピ開発も多数。著書に『オーイ! つまみできたぞ』(翔泳社)がある。
▼ぷちぐる(公式サイト)

酔っ払いの威信をかけた自慢の健康スープ

私は、長崎県長崎市出身の、いわゆる九州男児です。そんな私が「家庭料理探求家」として活動するようになったのは、2005年。私には、4人の子供がいますが、長女が生まれたのが、この年なのです。

我が子に安全な物を食べさせ健康に育てたいという思いから、食にまつわるサイトの運営を始め、料理の道に入りました。

今回、ニンニクスープのレシピを紹介できるのは、とてもうれしく、また感慨深いものです。というのも私は大のニンニク好き。いや、「ニンニクとともに人生を歩んできた」といっても、過言ではありません。

九州のご当地料理といえば、牛や豚の臓物とニラなどが入った「もつ鍋」です。福岡の博多が有名ですが、私も幼いころから、もつ鍋の洗礼を受けて育ってきました。この、もつ鍋に欠かせないのがニンニクです。

私が16年前にサイトを立ち上げた際、「これだけは世に出したい!」と意気込んで掲載したレシピが、4品ありました。そのうちの一つが、もつ鍋です。もつ鍋も、ニンニクを入れた温かい汁物という意味では、ニンニクスープの仲間といえるのではないでしょうか。

こんな私ですから、ニンニクを使った料理の引き出しは無数にあります。そのなかでも人気の高いレシピが、今回紹介する『NNKSP(NINNIKU SOUP)です(作り方は下記を参照)。

このスープを「酔っ払いの威信をかけてお送りする、我が家自慢の健康スープ」としてサイトで紹介したところ、多くの反響がありました。

記事を載せたのは3年前ですが、今もよくアクセスがあります。冷えに悩む冬場に、作ってくださるかたが多いようです。「とにかく体があったまる!」と、感想が寄せられています。

家族も皆カゼ知らず

私自身、ニンニクスープに冷え解消効果を実感しています。ふだんからよくニンニクをとっているので、冷え症ではありません。とはいえ、手足の先に冷えを感じる場面がありました。

私は釣りをするのですが、冬の海に出て何時間もじっとしていると、耐えがたいほどの寒さに、凍えそうになります。そこで数年前から、ニンニクスープを保温水筒に入れ、釣りに携行するようにしたのです。すると、冷たい海風に当たってもポカポカの体を保つことができ、手足の冷えを感じなくなりました。

サイトでニンニクスープを紹介する際の枕詞を「酔っ払い」としたのは、二日酔い解消に最適だと実感しているからです。

私は、平日こそお酒を飲みませんが、週末には、大いに楽しみます。私の酒好きは、友人・知人によく知られているため、「肝臓のほうは大丈夫か」としばしば心配されますが、健康診断では、肝機能値も含め、体になんの問題もありません。

毎週末、飲んだ翌朝は決まってこのスープを作ります。靄のかかった頭を抱えてよろよろと起き上がり、おもむろに台所に立ち、ニンニクを刻み始めるのです。人によっては、あまり量が多いと胃を傷めるようですが個人的には、ニンニクは多いほどおいしく、また二日酔いへの効果も高いように感じます。

ニンニクスープを飲んでしばらくすると、アルコールが抜けると同時に、シャキーン!と復活。また元気に1週間を過ごすことができるのです。

家族も、私ほどではありませんが、スープをはじめニンニク料理をよくとっています。そのおかげか、皆、基本的にカゼをひきません。このスープは私にとって、家庭薬の処方箋のようなもの。「オレにはNNKSPがある!」と思うだけで安心できる、心強い味方なのです。

NNKSPの作り方

画像: NNKSPの作り方

【材料】(2~3人分)
ニンニク…5片以上
ワカメ(塩蔵)…20g
油…小さじ1
だし(かつおだしや鶏だしなど好みで)…600ml
塩、コショウ…各少々
ゴマ油…数滴

【作り方】
ニンニクは薄切りにする。
ワカメは水で洗って戻し、ひと口大に切る。
鍋に油と①を入れ、こんがりするまで炒める。
香りが立ったらだしを注ぎ、②を加え、ひと煮立ちさせる。塩、コショウで味を調えてゴマ油を垂らし、器に盛る。

肝臓の解毒機能を助け二日酔い対策に最適
医師・ダイエットインストラクター 小林順子

アルコールは、肝臓で代謝・分解され、解毒されます。ニンニクに含まれるアリシンは、肝臓で酵素の活性を高めて、肝細胞の解毒機能を助けます。代謝・分解を促進するので、オイさんの実感されるとおり、二日酔い対策に最適です。ニンニクスープは、肝機能の維持・向上にも役立ちます。

ただ、ニンニクは殺菌作用が強いのでとり過ぎは禁物。胃を痛めないよう、1日1片程度を目安に始めるといいでしょう。

画像: この記事は『壮快』2021年4月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『壮快』2021年4月号に掲載されています。

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