出産を終えて間もなく、新型コロナウイルスが瞬く間に広まりました。生まれたばかりの赤ちゃんがいる我が家でも、なんとか感染を防ぎたいと、夫婦で大奮闘。それで始めたのが、帰宅時の鼻うがいです。【体験談】キンタロー。(芸人)

プロフィール

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キンタロー。

愛知県出身。社交ダンス講師・OLなどを経て、30才にしてピン芸人としてデビュー。デビュー1年で、 元AKB48前田敦子さんなどのものまねでブレイクを果たす。2017年10月、競技ダンスの世界大会「WDSFラテンシニアⅠ世界選手権」ではアジア人歴代最高位の7位、2018年には8位に入賞。2020年1月、第1子となる女児出産。Youtubeチャンネル『Kintalo TV』にて、さまざまなコンテンツを好評配信中。

舞台に立つ俳優仲間から勧められた

昨年から続く新型コロナウイルスの流行で、マスク生活、社会的距離の確保、消毒のほか、帰宅時の手洗い、うがいもすっかりあたりまえになりました。

我が家ではそれに加えて、専用の洗浄液で目を洗います。さらに必ず行うのが「鼻うがい」です。

まだ生まれて間もない赤ちゃんがいるので、赤ちゃんはもちろん、世話をする私たちも絶対に感染するわけにはいきません。ですから、嫌がる夫にも「うちには赤ちゃんがいるのよ!」といって鼻うがいをしてもらっています。

鼻うがいは、もともとは俳優の山崎育三郎さんに勧められて始めました。山崎さんは、ミュージカル界のプリンスと呼ばれるほどの歌声の持ち主です。また最近では、NHKの連続テレビ小説『エール』で、すばらしい歌声で多くの人を魅了したことが話題となりました。

その山崎さんと2016年、2019年と続けて宮本亞門さん演出のミュージカル『プリシラ』で、ごいっしょする機会があったのです。2019年の公演は3月だったので、舞台稽古はその直前の1〜2月。ちょうどカゼが流行する時期でしたので、出演者全員が予防に気を配っていました。

ある日、私がうがいをしている姿を見た山崎さんが「うがいだけじゃなくて、鼻うがいもしたほうがいいよ」と勧めてくれたのです。

鼻うがいを勧められても、これまで経験のない私には、ハードルが高過ぎる話でした。

「鼻に水を入れるなんて、痛くないですか?」と山崎さんに質問すると、「専用の液体を使うから、全然痛くないよ」というのです。そして、「鼻うがいをしているから、僕は全然カゼをひかないよ!」と鼻うがいのすばらしさを力説されました。

その場には、私以外にもたくさんの役者さんがいらしたのですが、皆さん、山崎さんの力説に感化されていました。

ミュージカルのような舞台では、稽古を積み上げて本番がありますから、病気になったからといって誰かがすぐに代われるものではありません。そう考えると、「カゼ予防できるのなら鼻うがいをしよう!」という気になるものです。もちろん、私もすぐに鼻うがいを始めました。

とはいうものの、やはり最初はまだちょっと怖くて、小さい洗浄容器で軽めに行っていました。その後、ものは試しにとポンプ式に変えて、しっかり行うようにしたところ、想像していたような痛みもありません。またこのほうが鼻がスッキリするので、それ以後はずっとポンプ式を使っています。

こうして、ミュージカルの間は一生懸命に行っていた鼻うがいでしたが、舞台が終わると同時に行わなくなっていました。

アレルギー性鼻炎のかゆみが治まった

画像: アレルギー性鼻炎のかゆみが治まった

その鼻うがいを再び始めたきっかけは、妊娠でした。

実は私はアレルギー性鼻炎で、春と秋になると鼻の中がものすごくかゆくなるのです。子供のころは寝ている間に鼻に指を突っ込み、鼻の中をかいて、朝になったら血が出ていたということもありました。また、鼻の中がかゆいと、のどや耳の奥までかゆくなります。

耳鼻科で処方してもらう薬を飲めばかゆみは治まるのですが、妊娠中に薬は飲めません。困っていた私に、医師が「鼻うがいで洗浄するといいですよ」と勧めてくれたことで再開したわけです。

再び始めると相変わらずの爽快さです。かゆみもとたんに治まりました。「なんでもっと早く気づかなかったんだろう」と後悔したくらいです。

無事に出産を終えて間もなく、新型コロナウイルスが瞬く間に広まりました。生まれたばかりの赤ちゃんがいる我が家でも、なんとか感染を防ぎたいと、夫婦で大奮闘。それで始めたのが、冒頭でお話しした、帰宅時の鼻うがいです。

コロナウイルスは口や目、鼻からも感染すると聞いていますし、予防してし過ぎることはないと思っています。

今の状況では、まだしばらくは気を緩めることはできないでしょう。自分が予防することで他者への感染も防げるので、今後もしっかり予防していきたいと思います。

妊婦はもちろん子供や赤ちゃんにもお勧め
みらいクリニック院長 今井一彰

カゼや新型コロナウイルスの予防、アレルギー性鼻炎対策に鼻うがいを実践していらっしゃるのは、とてもいい生活習慣です。

特に、妊娠中の薬が飲めないときこそ、鼻うがいはいい選択といえるでしょう。アメリカでは妊娠・出産を控えたかたには抗生剤を使わず、鼻うがいを勧める医師も多くいます。

また、赤ちゃんや小さい子供には、1日2〜3回、鼻の入り口に少量の生理食塩水をたらしてあげるとよいでしょう。それだけでカゼが防げるという報告もあります。

[別記事:感染症、花粉症、副鼻腔炎におすすめの鼻うがい→

画像: この記事は『壮快』2021年4月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『壮快』2021年4月号に掲載されています。

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