食前にキャベツを食べることで、血糖値の急上昇を抑制し、すい臓の負担を減らすことができます。食事療法と運動療法をきちんと行って、無理なくやせていけば、治療薬なしで糖尿病を改善させることも十分に可能です。【解説】吉田俊秀(医療法人令寿会しまばら病院肥満・糖尿病センター長 京都府立医科大学客員教授)

解説者のプロフィール

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吉田俊秀(よしだ・としひで)

医学博士。医療法人令寿会しまばら病院 肥満・糖尿病センター長、京都府立医科大学客員教授。京都府立医科大学医学部卒業。アメリカ・カリフォルニア大学、南カリフォルニア大学にて、肥満研究と肥満治療を学ぶ。京都府立医科大学附属病院教授、京都市立病院糖尿病・代謝内科部長を経て、現職。主な著書に『薬を使わず血糖値を下げる方法』 (宝島社)など。

食前キャベツは血糖値急上昇を抑制する

私が糖尿病外来で、皆さんに「キャベツダイエット」を勧め始めてから、40年近くになります。その間に、延べ1万人くらいのかたがダイエットに成功し、糖尿病を改善させています。

キャベツにサバ缶を加えて食べる「サバ缶キャベツ」は、キャベツダイエットを飽きずに続けるためにも勧められる方法だと思います。

まず、私のキャベツダイエットのやり方を紹介しましょう。

1日3食、必ず食前にキャベツをとります。キャベツは、できるだけ生で食べます。

その理由は、生のほうがかみごたえがあるからです。レタスのようなやわらかい野菜は、あまりかまずに食べられるので、まるごと1玉食べても、おなかいっぱいになりません。

1食分のキャベツの分量は、1玉の6分の1。これを5cm角に切って食べます。6分の1玉程度でも、生のキャベツはかみごたえがあるため、そしゃくの刺激が脳に届き、満腹中枢を刺激して、過食を防ぐことができます。

食前にキャベツをとると、胃腸に届いたキャベツの食物繊維が、胃や小腸上部の粘膜にくっつきます。あとから主食のご飯が入ってきたとき、先に入っている食物繊維が糖質の吸収を遅らせ、血糖値の急上昇を抑制するのです。

血糖値が急上昇すると、それを下げようとして、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。そのため、血糖値の急上昇はすい臓の大きな負担となります。

キャベツを先に食べることで、血糖値の急上昇を抑制し、すい臓の負担を減らすことができるのです。

食べたあとは運動をして筋肉を身につけよう

私のキャベツダイエットでは、1日の摂取カロリー(エネルギー)を男性なら、1500kcalに制限し、ご飯を朝昼晩1膳ずつとします。女性なら1200kcalで、ご飯は朝と昼1膳ずつです。

併せて、しっかりとりたいのが、たんぱく質です。男性は80g、女性は70gを毎日とる必要があります。これは、筋肉を維持していくためにどうしても必要な量です。

例えば、牛乳200ml、卵1個、豆腐半丁。それに加え、肉と魚を、男性は100gずつ、女性は80gずつとることで、必要なたんぱく質が摂取できます。

サバ缶は、この魚からのたんぱく質摂取を手軽にする、便利な食材だといえます。

毎食キャベツを食べていると、「飽きる」というかたも少なくありません。そんなとき、サバ缶を組み合わせれば、味も変化してよいでしょう。

サバは、良質のたんぱく質であるだけでなく、EPA(エイコサペンタエン酸)や、DHA(ドコサヘキサエン酸)といった必須脂肪酸を豊富に含んでいます。

特にEPAは、「やせホルモン」と呼ばれるGLP-1というホルモンの分泌を促す作用があるとされているのです。

ただ、注意も必要です。サバ缶のカロリーは1缶(200g)当たり、350kcalくらいあります。ですから、サバ缶を使う場合、1缶を一度に食べないようにしたほうがよいでしょう。1日に半量の100g程度までがよいと思います。

また、サバ缶を食べるなら、魚からできたチクワやカマボコはやめましょう。

画像: サバ缶はキャベツダイエットの強い味方!

サバ缶はキャベツダイエットの強い味方!

そして、サバ缶キャベツを食べたあとには、少し歩くなど、運動してください。たんぱく質をとったあとには、筋肉を使うことが大事です。運動によって、摂取したたんぱく質を筋肉として身につけられます。

私は患者さんには、「1日に、少なくとも3000歩は歩いてください」と指導しています。

キャベツダイエットは、しっかり行えば、最初の1ヵ月で3kg、3ヵ月後には、6~7kgの減量が可能です。

こうして食事療法と運動療法をきちんと行って、無理なくやせていけば、治療薬なしで糖尿病を改善させることも十分に可能です。

新型コロナウイルスの影響で、家にこもりがちで、運動不足に陥るかたが増えています。

特に高齢者は、たんぱく質の摂取が不足しがちです。たんぱく質が足りないうえに運動不足になれば、体重が増加するうえ、筋力が落ち、いよいよ不健康になります。若いかたでも、在宅ワークで運動不足になると、同じような問題が起こるでしょう。

サバ缶を上手に活用して、たんぱく質不足の解消を図りながら、キャベツダイエットにチャレンジしてはいかがでしょうか。

[別記事:糖尿病や肥満、高血圧、骨粗鬆症を撃退するサバ缶キャベツ→

画像: この記事は『壮快』2021年4月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『壮快』2021年4月号に掲載されています。

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