イチゴは、実は栄養面でもとても優れています。イチゴ酢は脂肪燃焼効果が高く、血圧の適正化、血糖値の改善、中性脂肪値やコレステロール値の降下、便秘や下痢の改善、美肌、アンチエイジングなどの効果も期待できるのです。【解説】石原新菜(イシハラクリニック副院長)

解説者のプロフィール

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石原新菜(いしはら・にいな)

イシハラクリニック副院長。医師。帝京大学医学部卒業後、大学病院での研修を経て、現在、自然医学の泰斗で医学博士の父、石原結實氏が院長を務めるイシハラクリニックで、漢方医学、自然療法、食事療法を用いてさまざまな病気の治療にあたっている。『女のキレイは30分で作れる』(マキノ出版)、『酢ショウガで体すっきり!ずっと健康!』(宝島社)など、ショウガや健康に関する著書、監修書多数。テレビやラジオなどのメディアへの登場も多い。
▼イシハラクリニック(公式サイト)

酢ショウガや酢タマネギに劣らない効能

[別記事:甘くておいしいイチゴ酢の基本の作り方→

これまで私は、酢ショウガや酢タマネギなど、野菜を酢に漬ける食べ方を提案し、皆さんにお勧めしてきました。酢に野菜を漬けると、保存性が高まる上に、さまざまな健康効果を期待できるからです。

テレビ番組『教えてもらう前と後』(毎日放送/TBS)から、「イチゴ酢」の企画のお話を聞いたとき、その意外な組み合わせに、ちょっと驚きました。

それと同時に、「酢ショウガや酢タマネギほどの効果は期待できないのではないか」とも思ったのです。

ところが、実際にモニターに試していただくと、いい意味でその予測が裏切られました。イチゴ酢には、酢ショウガや酢タマネギに劣らない効能があり、しかも、イチゴならではのよさもあったのです。この結果には、正直、私自身も驚きました。

イチゴ酢は、イチゴを氷砂糖と一緒に酢に漬けたものです。これを飲むようになって、目をみはるような効果があったのが、元宝塚の男役スターだった、遼河はるひさん。

遼河さんは、1週間も続いたがんこな便秘が、イチゴ酢を飲み始めて3〜4日ですっかり解消しました。また、2週間で体重が1kg減、腹囲が8cmも細くなったそうです。

ここで注目したいのは、体重が1kg減っただけなのに、腹囲が8cmもダウンしたことです。

イチゴ酢を試してくださったモニターの中にも、体重に大きな変化はないものの、腹囲が3〜4cm細くなった方が、何人もいらっしゃいました。

お通じがよくなったことによる効果もありますが、イチゴ酢は、脂肪燃焼効果がとても高いのです。

それ以外にも、血圧が下がったり、中性脂肪値やコレステロール値が降下したり、肝機能値が改善したりと、さまざまな効果が出ています。

酢が苦手な人でも飲みやすい

イチゴ酢でこうした効果が得られるのは、なぜでしょうか。

イチゴは、そのおいしさに目を奪われがちですが、実は栄養面でもとても優れています。まずは、イチゴのあの赤い色。これはアントシアニンという赤い色素で、ポリフェノールの一種です。

アントシアニンには、血液をサラサラにしたり、活性酸素を除去したりする抗酸化作用があります。活性酸素は、動脈硬化やがんや老化を促進させる、悪玉の酸素です。

また、イチゴには水溶性の食物繊維、ペクチンが豊富です。ペクチンには、腸からの糖や脂肪の吸収を抑えて、血糖値を上がりにくくしたり、コレステロール値を低下させたりする働きがあります。また、善玉菌のエサになって、腸内環境を改善します。

さらに、イチゴには美肌効果のあるビタミンCが多く、肌の弾力性を高めるコラーゲンの生成を助ける働きもあります。

このイチゴの働きをさらに強化するのが、酢です。酢に含まれる酢酸やクエン酸には、血管を拡張して血流を促したり、血栓(血液の塊)をできにくくしたりする働きがあります。

また、食物からとった糖や脂肪を分解・燃焼してエネルギーに変える働きがあり、中性脂肪やコレステロールなどの血中脂質を減らしてくれます。

さらに、酢は発酵食品なので、善玉菌を増やして腸内環境を整える働きもあります。

イチゴ酢をとると、こうしたイチゴと酢の相乗効果で、血圧の適正化、血糖値の改善、中性脂肪値やコレステロール値の降下、便秘や下痢の改善、美肌、アンチエイジングなどの効果が期待できるのです。

そして、イチゴ酢のよさは、なんといってもおいしくて飲みやすいことです。モニターの皆さんは、ソーダ割りにしたり、牛乳に混ぜたり、ヨーグルトにかけたりして召し上がっていました。

イチゴの風味や甘味が強いので、スイーツ感覚で食べられてデザートにもピッタリです。また、見た目もきれいでおいしそうです。

料理にも応用できます。オリーブオイルと混ぜると、フルーティーなドレッシングになり、生野菜がたくさん食べられそうです。

酢が苦手という方でも、イチゴ酢なら抵抗なくとれるのではないでしょうか。

なお、イチゴ酢は、1日に大さじ3杯を目安にとるとよいでしょう。イチゴ酢とはいえ、酢の刺激がありますから、特に胃の弱い方などは、空腹時や食前は避け、食事中や食後にとってください。

漬けたイチゴも、適宜取り出して食べると、イチゴの不溶性食物繊維まで無駄なくとることができます。

画像: 【イチゴ酢の健康効果】赤い色は抗酸化作用を持つポリフェノール  酢と組み合わせるとアンチエイジングにも

イチゴ酢で期待できる多彩な効果
ダイエット 血圧の適正化 血糖値の上昇抑制 血中脂肪の減少 便秘や下痢の改善 美肌効果 アンチエイジング

画像: この記事は『安心』2021年1月号別冊付録に掲載されています。 www.makino-g.jp

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