東洋医学では、季節の変化などの体に悪影響を及ぼす外的要因を6つに分類し、「六淫(りくいん)」もしくは「外邪(がいじゃ)」と言います。季節により起きやすい外邪の特徴を知ることで、不調に対処することができ、1年中健康的に過ごせるようになります。【解説】杉山卓也(漢方薬剤師・漢方アドバイザー)

解説者のプロフィール

画像: 解説者のプロフィール

杉山卓也(すぎやま・たくや)

漢方薬剤師/漢方アドバイザー/神奈川中医薬研究会会長/星薬科大学非常勤講師
通称は「タクヤ先生」。神奈川県にある「漢方のスギヤマ薬局」にて予約制の健康相談を受けるかたわら、中医学講師として新宿を中心に全国にて年間140本のセミナーを開催。漢方薬局経営者向けのコンサルタント会社「Takuya kanpo consulting」の経営や、中医学界初のオンラインサロンの主宰、成城漢方たまりやtamari中医学養生学院の経営も行う。TwitterやYouTube、Voicyなどでの中医学や養生に関わる情報の発信など、さまざまな分野で漢方・中医学業界のパイオニアとして幅広く活躍中。著書に『現場で使える 薬剤師・登録販売者のための漢方相談便利帖 わかる!選べる!漢方薬163』(翔泳社)や『生理痛ぬけ。』(三才ブックス)、『漢方でわかる 上手な「こころ」の休ませ方』(三笠書房)などがある。
▼漢方のスギヤマ薬局(公式サイト)
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不調を引き起こす外部からの刺激

東洋医学では、季節の変化などの体に悪影響を及ぼす外的要因を6つに分類し、「六淫(りくいん)」もしくは「外邪(がいじゃ)」と言います。

これらは、「風邪(ふうじゃ)」「暑邪(しょじゃ)」「熱邪(ねつじゃ)」「湿邪(しつじゃ)」「燥邪(そうじゃ)」「寒邪(かんじゃ)」に分けられ、それぞれによって生じる不調が異なります。ここでは、各外邪とそれらによって引き起こされる不調について紹介します。

「風邪」

風のように体内を駆け巡る性質をもつ邪気

花粉や黄砂、菌、ウイルス、ハウスダストなど、体に侵入する物質が風邪に分類される。春に強くなり、体の上半身(特に頭)の不調を引き起こす

【主な症状】
頭痛・めまい・くしゃみ・咳・鼻詰まりなど、主に上半身の不調 など

画像: 「風邪」

「暑邪」

真夏の暑さによる邪気(夏限定の外邪)

暑さからイライラしたり、ヒステリックになったりと、精神面への影響がある。夏に強くなり、「水」や「気」が消耗することで不調を引き起こす

【主な症状】
口の渇き・発熱・熱中症・頭痛・イライラ・ヒステリー など

画像: 「暑邪」

「熱邪」

体内の熱量を過剰にする邪気

暑邪より症状が強い。ほかの外邪が体内にとどまることで、熱邪に変わることが多い。夏(特に暑い日)に症状が強くなり、体の上半身(特に頭)の不調を引き起こす。さらに、体内に熱がこもることで出血しやすくなったり、できものができやすくなる

【主な症状】
高熱・目の充血・頭痛・のぼせ・睡眠障害 など

画像: 「熱邪」

「湿邪」

湿気による邪気

体内で水分代謝の異常を起こすことで、主に脾の不調を引き起こす。夏から秋にかけて強くなる

【主な症状】
吐き気・食欲不振・下痢・だるさ・関節痛 など

画像: 「湿邪」

「燥邪」

体内を乾燥状態にする邪気

秋に強くなり、体(特に肺と大腸)を乾燥させる。「気」を生成しにくくなるため、免疫力が低下しやすくなる

【主な症状】
鼻や喉、口の粘膜の乾燥による痛み・鼻血・倦怠感・だるさ など

画像: 「燥邪」

「寒邪」

体の外の寒さや冷たさによって体を冷やす邪気

冬に強くなり、主に腎や膀胱の不調を引き起こす

【主な症状】
悪寒・発熱・頭痛・腰痛・生理痛・頻尿 など

画像: 「寒邪」

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「毎年、春になると体調が悪くなる」など、不調が生じやすい季節がある方は、外邪によって不調が引き起こされているかもしれません。思い当たる季節に起きやすい外邪の特徴を知ることで、不調に対処することができ、1年中健康的に過ごせるようになります。


■イラスト/くじら
■本稿は『不調が消える 食べもの事典』(あさ出版)から一部を抜粋・加筆して掲載しています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。

画像: 【東洋医学】六淫・外邪とは?季節の変化による不調の原因「風・寒・暑・湿・燥・火」の六邪
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2020-12-17 16:04

◀︎④「東洋医学から考える、食べものの作用について」

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