「陰」の食材は体を冷やす作用が、「陽」の食材には体を温める作用があります。毒出し野菜スープは、この陰陽の理論に基づいたレシピです。具材はだいたい同じ大きさに切り、鍋に入れていきますが、順番には決まりがあります。この順番を無視すると、ただの野菜スープになってしまいます。【解説】人見惠子(体質改善料理指導家)

解説者のプロフィール

画像: 解説者のプロフィール

人見惠子(ひとみ・けいこ)

体質改善料理指導家。料理教室「ミレット・スタイル」主宰。「うんち浮力ダイエットメソッド」考案者。「お肌は内臓の鏡! 身体の中から美しく!」を最大のテーマとし、内臓を整えることでお肌のキメを整え、体内にたまった老廃物を排出することで、ダイエットや体調の改善だけでなく、最終的には病気になりにくい体質にすることを目的としたセミナーや料理教室などを開催している。

9種類の具材を、水で10分間煮るだけ

私は、10年以上前に1冊の本に出合って食の大切さを知り、それ以来、食が体にもたらす影響を勉強してきました。そして、野菜を使った独自のレシピを開発し、料理教室で生徒さんにも指導してきました。

そのベースとなるのが、「毒出し野菜スープ」です。私の料理教室の生徒さんは、ほぼ全員、毒出し野菜スープを食べています。そして、さまざまな効果を実感されています。

例えば、がんこな便秘が改善した、10㎏以上のダイエットに成功した、肌がきれいになった、アトピーやアレルギーが改善した……。入退院をくり返していた人が、病院とは無縁になったという話も聞きました。

それ以外にも、カゼをひかなくなった、疲れにくくなった、体力がついた、気持ちが明るくなったなど、その効果は心身に及んでいます。

私自身、毒出し野菜スープを飲むようになって、肌のトラブルがなくなり、とても調子がよくなりました。

それまでは、季節の変わり目になると、肌が乾燥してガサガサになり、高価な化粧品を使ったり、エステや鍼灸院に通ったりしていました。それでも肌の状態は改善しませんでしたが、今は、肌にお金をかける必要が一切なくなりました。

毒出し野菜スープは、9種類の具材を、水で10分間煮るだけと、簡単に作れます。調味料も肉も魚介類も入れません。それでも、野菜のうま味がしみ出たおいしいスープになります。

生徒さんたちの声を聞いていると、毒出し野菜スープを食べるようになって、便秘やダイエットなどの効果が加速しています。考案した私自身、その効果に驚くほどです。

使う野菜は、手に入りやすく、一番効果が得られる組み合わせを考えました。それをスープにすることで、たくさんの野菜を一度にとることができますし、吸収もよくなります。また、スープに溶け出した成分も溶けにくい成分も全部、体にとり込めます。

穏やかな心で丁寧に作ると不思議とおいしくなる

ただし、おいしくて効果のあるスープにするためには、いくつかこつがあります。

まず知っていただきたいのは、全ての食材には、「陰」の性質と「陽」の性質がある、ということです。簡単に言うと、「陰」の食材は体を冷やす作用が、「陽」の食材には体を温める作用があります。

陰と陽は、どちらか一方だけがあればいいというわけではなく、バランスが大切です。毒出し野菜スープは、この陰陽の理論に基づいたレシピです。

作り方は下項の通りですが、その作り方に沿って、おいしく作るためのポイントをご紹介しましょう。

ふたがしっかり閉まる厚手の鍋で作る。

野菜は土の中から成長します。ですから、鍋は土からできて土に還る土鍋が一番のお勧めですが、ステンレス製の厚手の鍋などでもいいでしょう。

具材を順番通りに入れる。

具材はだいたい同じ大きさに切り、鍋に入れていきますが、順番には決まりがあります。

火に近い鍋底に、陰の性質の強い物を置き、上に行くに従って陰から陽に移っていき、一番上に陽の性質の強い物を置きます。野菜以外の物(雑穀や肉や魚介類)を入れる場合は、さらにその上に重ねます。

この順番を無視すると、ただの野菜スープになってしまいます。

煮ている間にふたは開けない。

具材に対し7〜8分目の水を入れて火にかけ、沸騰したら弱火で10分煮ますが、その間、ふたは開けないでください。密閉した状態で加熱することで、鍋の中で陰陽が対流し、スープのバランスが整ってきます。

食べるときに水を足さない。

毒出し野菜スープは、陰陽のバランスが取れた、一つの宇宙です。ですから、食べるときに水を足すと、その宇宙のバランスがくずれてしまいます。

このスープを食べて、「全くやせなかった」という生徒さんがいました。話を聞くと、食べるときに水を足していたそうです。水を足さないようにしたら、期待通りのダイエット効果が得られました。

また、作るときは調味料は入れませんが、食べるときには、塩、コショウ、みそ、カレーパウダー、ポン酢、ゴマ油など、お好みの調味料を加えていただいて構いません。味付けせずにそのままでも、具材のうま味でおいしくいただけます。

穏やかな心で、丁寧に作る。

毒出し野菜スープを作るときは、穏やかな心で、具材や道具を大切に扱って、丁寧に作ることも大切です。

切った野菜を投げるように鍋に入れたり、包丁を音を立てて置いたりせず、野菜は丁寧に並べ、包丁なども使い終わったらそっとまな板の上に置きます。

料理には、作る人のエネルギーが反映されますから、イライラしながら、怒りながら作ると、嫌な味が混じったり、舌に突き刺さるような味になったりします。気をつけましょう。

便が水に浮いたら体質が変化したサイン

毒出し野菜スープは、1日に何杯食べても、何回食べても構いません。食べていると、陰陽のバランスが取れたスープの力で、精神的にもバランスが取れて穏やかになり、自律神経も整ってきます。

また、野菜に含まれるポリフェノールなどには、免疫力向上、抗酸化作用、アンチエイジング効果などが期待できます。

ダイエットを目的にするなら、空腹時に食べると効果的です。お勧めなのは、朝食代わりに食べること。スープだけでも十分満足感を得られます。

人によっては、最初は下痢をしたり、何度もトイレに行ったりするかもしれません。しかしそうやって悪い物が出た後は、便通が整い、水に浮く便が出るようになります。

水に浮く便が出たら、それは体の毒が出て、体質が変わってきたサインです。実際に、その後はどんどん体調が整い、きれいにやせる人が多いのです。

私は、基本は玄米菜食をお勧めしていますが、外食の多い人、添加物の多い加工食品をよく食べている人は、普段の食事にこのスープを加えるだけで、毒出しになります。

また、スープをブレンダーにかければ、離乳食にも介護食にもなります。このスープは、赤ちゃんからお年寄りまで、全ての人に合う万能スープですから、健康を願うあらゆる方に食べていただきたいと思います。

毒出し野菜スープの作り方

画像1: 毒出し野菜スープの作り方

【材料】(作りやすい分量)
ニンジン……100g
キャベツ……100g
タマネギ……1個
セロリ……1/3本
ジャガイモ……中1個
トマト(完熟のもの)……1/2個
シメジ……30g
エノキタケ……1/2袋(なければ入れなくても可)
コンブ……5~10cm角1枚
※各材料の分量は目安。多い分には問題ありません。

【作り方】
材料をそれぞれ切る。
だいたい同じ大きさになるように切るのが、おいしく作るポイント。

画像: ニンジン 1cm角に切る。気にならなければ皮はむかなくてもよい。

ニンジン
1cm角に切る。気にならなければ皮はむかなくてもよい。

画像: キャベツ 1cm角に切る。芯は細かく刻む。

キャベツ
1cm角に切る。芯は細かく刻む。

画像: タマネギ 薄めのくし切りにし、さらに横2~3cmの長さに切る。

タマネギ
薄めのくし切りにし、さらに横2~3cmの長さに切る。

画像: セロリ すじを取らずに1cm角に切る。

セロリ
すじを取らずに1cm角に切る。

画像: ジャガイモ 皮をむいて芽を取り除き、1cm角に切る。

ジャガイモ
皮をむいて芽を取り除き、1cm角に切る。

画像: トマト 皮つきのまま、1cm角のざく切りにする。

トマト
皮つきのまま、1cm角のざく切りにする。

画像: シメジ、エノキタケ 2~3cmの長さに切る。エノキタケは、キッチンばさみを使って鍋に直接切り入れると、散らからないので便利。

シメジ、エノキタケ
2~3cmの長さに切る。エノキタケは、キッチンばさみを使って鍋に直接切り入れると、散らからないので便利。

画像: コンブ 1cm角に切る。

コンブ
1cm角に切る。

鍋に材料を入れる。
土鍋または厚手の鍋がお勧め。

画像2: 毒出し野菜スープの作り方

●材料を入れる順番が効果のポイント!
陰性の素材から順に重ねていき、加熱することで、陰陽のバランスの取れたスープになります。

画像3: 毒出し野菜スープの作り方

水を加える。
水の量は、野菜に対し7~8分目ほど。

画像4: 毒出し野菜スープの作り方

ふたをして火にかける。
まずは強火にかけて沸騰させ、沸騰したら弱火にし、そのまま10分煮る。
途中、ふたは絶対に開けないこと。

画像5: 毒出し野菜スープの作り方

出来上がり!

画像6: 毒出し野菜スープの作り方

●食べる量やタイミング
いつ食べても、何杯食べてもOK。普段の食事の汁物に置き換えてもよい。ダイエットが目的なら、空腹時に食べるか、朝食代わりに食べるとよい。

●食べるときの注意点
・食べるときに水は足さないこと。効果が期待できなくなる。
・そのまま食べてもおいしいが、塩、コショウ、みそ、カレーパウダーなど、好みの調味料で味付けをして食べてもよい。

●保存できます!
冷蔵で3日、冷凍で2週間ほど保存可能です。冷凍のものを食べるときは、自然解凍後、鍋に入れて温めるのがお勧めです。

画像7: 毒出し野菜スープの作り方
画像: この記事は『安心』2020年12月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2020年12月号に掲載されています。

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