一般的に加齢とともに血圧が高くなる傾向がありますが、高齢になって血圧が低いのも問題です。血圧が低いと全身に血液を送り出す力が弱いため、それが不調や病気の引き金にもなるからです。【解説】久保 明(医学博士)

著者のプロフィール

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久保 明(くぼ・あきら)

医学博士。医療法人財団百葉の会 銀座医院 院長補佐・抗加齢センター長。東海大学医学部医学科客員教授。元厚生労働省 薬事・食品衛生審議会専門委員。
1979年慶應義塾大学医学部卒業。1988年米国ワシントン州立大学医学部動脈硬化研究部門に留学。帰国後、一貫して生活習慣病診療、予防医療とアンチエイジング医学に取り組む。「高輪メディカルクリニック」を設立し16年間院長を務め、東海大学医学部付属東京病院で「抗加齢ドック」を立ち上げ、現在は医療法人財団百葉の会 銀座医院など都内で診療を行う。『名医が教える!週に1度食べないだけで体の不調はリセットできる』(日東書院本社)、『人気の「これだけ健康法」が寿命を縮める 老化指標を改善する28のステップ』(講談社)など著書・監修書多数。
▼銀座医院(公式サイト)
▼学歴・職歴(久保明事務所)
▼専門分野と研究論文(CiNii)

本稿は『最新医学でわかった新健康常識 カラダに良いこと 悪いこと』(永岡書店)から一部を抜粋して掲載しています。

クイズ
高齢者で低血圧の状態が
続くとどうなる?

A 短命になる
B 虚弱になる
C 肥満になる
D 長生きになる

高血圧が注目されがちだが
高齢者は低血圧も危険!

一般的に加齢とともに血圧が高くなる傾向がありますが、高齢になって血圧が低いのも問題です。高血圧のように血管に負担を与えることはないものの、血圧が低いと全身に血液を送り出す力が弱いため、それが不調や病気の引き金にもなるからです。

低血圧の高齢者が注意すべきリスクを明らかにしたのは、『エイジ・アンド・エイジング』(2020年)に掲載された報告です。イギリスで41万人を超える75歳以上の高齢者を対象に、加齢で心身が弱ってしまう「フレイル」にも考慮した上で10年にわたる調査を行ったのです。

結果は、いわゆる「上の血圧」である収縮期血圧が120㎜Hg未満の低血圧群だと正常値群に比べて死亡リスクが高く、とくにフレイルの状態にある人にその傾向が顕著に見られました。

一方、収縮期血圧が高い場合(180㎜Hg以上を含む)では心血管疾患のリスクは高くなるものの、全死亡リスクとの関連は見られませんでした。

血圧に関しては国際的にも厳しく管理する流れにありますが、高齢者は低血圧にも注意を払う必要があると言えます。

高齢者に起こりやすい
低血圧の症状

低血圧は問題視されにくいが、病気が隠れていたり、慢性化することで死亡リスクが高まることがあるので注意して。

画像: イラスト/cycledesign

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クイズの答え

A
血圧の管理は重要ですが、安易な降圧コントロールにも注意が必要!

※クイズの回答は、今後の研究等により変更になる可能性があります。

※出典 Jane AHM, et al. Blood pressure in frail older adults: associations with cardiovascular outcomes and all-cause mortality. Age and Ageing, 2020; 49(5):807-13.

なお、本稿は『最新医学でわかった新健康常識 カラダに良いこと 悪いこと』(永岡書店)から一部を抜粋して掲載しています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。

画像: 【健康情報クイズ】高齢者と低血圧の関係 高血圧だけではなく低血圧も危険!健康習慣を正しく理解しよう
最新医学でわかった新健康常識 カラダに良いこと 悪いこと
¥1,210
2020-12-08 14:33

※④「座りすぎと死亡リスクの関係」はこちら

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