韓国ドラマにはまった流れで、我が家では最近、コチュジャンを使った料理がよく登場します。当然のように市販のコチュジャンを使っていましたが、先日なんと、「コチュジャンの手作り講座」を発見!さっそく申し込んで参加してきました。ここでは、講座で教わったコチュジャンの作り方と、コチュジャンを使った展開メニューをご紹介します。

コチュジャンは糀で仕込む発酵食品

糀の専門家から教わりました

今回参加したのは、京葉ガスが主催する料理教室。コチュジャンづくりは、日本糀文化協会代表理事の大瀬由生子先生と、同協会代表講師の川浦智子先生が教えてくださいます。当日はマスクとフェイスシールドでお顔が見えなかったので、HPから拝借したお写真でご紹介します。

画像: 大瀬先生(左)と川浦先生(右)

大瀬先生(左)と川浦先生(右)

日本糀文化協会では、糀(米麹)による発酵文化の普及・発展を目指し、セミナーや料理教室、小学校での食育講座などを行っています。今回のコチュジャンづくり教室のほかにも、甘酒やみそ、しょうゆ、ぬか漬けなどの講座などもあるようです。
▼日本糀文化協会講座案内

コチュジャンとは

コチュジャンづくりの前にレクチャーがありました。

「コチュジャンは、韓国料理で使う甘辛いみそで、もち米や唐辛子粉などを原料とした発酵食品です。麹菌による発酵の過程で、もち米のでんぷんがブドウ糖になることで甘味が出ます。さらに、もち米のたんぱく質が分解されることで、旨味成分のアミノ酸が生まれます。コチュジャンは、自然の甘味と旨味が調和した辛味調味料。市販のコチュジャンは水あめで甘味をつけているものが多いので、ぜひ今日は、発酵による旨味の深いコチュジャンを味わい、仕込んでいってください」

甘酒や漬物(そしてお酒)などの発酵食品が大好きな私は、「甘味と旨味」という言葉にうっとり……。ボーっとしていたら、参加者の皆さんが調理台に散らばって手を洗い始めました。コチュジャンづくり、開始です。

コチュジャンの作り方

材料(作りやすい分量:250mlの瓶4個分)

もち米…1合(150g)
水…450gくらい
米麹…150g
塩…大さじ2(40g)
韓国産の唐辛子粉…50g(細挽き…40g 粗挽き…10g)
*唐辛子粉は辛さがマイルドな韓国産を使う。日本産や中国産は辛さが強すぎる。
*細挽きと粗挽きの割合はお好みで変更可。細挽きよりも粗挽きのほうが辛い。

作り方

もち米と水でおかゆを作る(仕上がりは450~500g)。

もち米のおかゆに米麹を加える。

②に塩と唐辛子粉を加える。

画像: 材料を全部合わせたところ。

材料を全部合わせたところ。

全体が均一になるように、よく混ぜる。

画像: 混ぜるのにけっこう力が必要。

混ぜるのにけっこう力が必要。

煮沸消毒した瓶に入れる。
*講座はここまで。各自、瓶を持ち帰る。

画像: 自分で仕込んだコチュジャン。生きていると思うと愛おしい。

自分で仕込んだコチュジャン。生きていると思うと愛おしい。

常温に置き、1日1回ふたを開けて、清潔なスプーンでかき混ぜる。1週間おいたら出来上がり。その後は冷蔵庫で保存。6ヵ月を目安に食べきる。

講座では、この後、先生お手製のコチュジャンを使ってプルコギ(肉野菜炒め)を作りました。以前はその場で試食していたそうですが、今はお弁当にして持ち帰ります。冷めても美味でした。

画像: コチュジャンを使ったプルコギ弁当。旨味と甘味と辛さが絶妙。

コチュジャンを使ったプルコギ弁当。旨味と甘味と辛さが絶妙。

1週間熟成させる

コチュジャンを仕込んだ当日、ちょっとなめてみたところ、味はしょっぱくて辛い、舌触りはザラザラ、糀のツブツブも硬い!まだ「塩と唐辛子と糀を混ぜたもの」に過ぎませんでした。

変化が現れたのは3日目。水分が出てきました。

画像: 表面に水分が浮いてきました。

表面に水分が浮いてきました。

混ぜたついでになめてみたところ、「甘い!」。それも「けっこう甘い!」。唐辛子のザラザラした食感も薄れて、相当おいしくなってきました。

1週間たったところで「完成」とし、食べ始めることにしました。

画像: 糀のツブツブもやわらかくなっています。

糀のツブツブもやわらかくなっています。

自家製コチュジャンを使ってみた

さっそく自家製のコチュジャンを使って、いくつか料理を作りました。講座で教わったプルコギと、和え麺、チヂミのたれにも使ってみました。

プルコギ

コチュジャン入りの漬け汁に牛肉を漬け込み、好みの野菜といっしょに漬け汁ごと炒める肉料理です。

【漬け汁】
コチュジャン…大さじ1 
ニンニクすりおろし…1片分 
しょうゆ…大さじ3 
砂糖…大さじ1 
酒…大さじ1 
ゴマ油…大さじ1 

自宅では、自家製のコチュジャンを使ったものと、市販のコチュジャンを使ったものの、2種類を作ってみました。

画像: 市販のコチュジャン。

市販のコチュジャン。

画像: 自家製コチュジャン。

自家製コチュジャン。

肉は薄切りではなくステーキ肉(夕方のスーパーで見つけた見切り品の米国産)を短冊切りにしたもの、野菜はタマネギとピーマンにしました。

画像: 左が市販のコチュジャン使用、右が自家製コチュジャン使用のプルコギ。

左が市販のコチュジャン使用、右が自家製コチュジャン使用のプルコギ。

見た目は全然変わりません。自家製コチュジャンのほうが、粗挽き唐辛子が少し目立つくらいでしょうか。

味の方はというと……。どちらもおいしいのですが、一つ大きな違いがありました。自家製コチュジャンで漬けたほうが肉のほうが、断然やわらかいのです!脂身近くの筋を食べると、その差がよくわかります。自家製コチュジャンの中で、麹が活性していることを実感した瞬間でした。

コチュジャン和え麺

そうめんに和えるたれのレシピを教わったので、半端に余っていた中華麺でチャレンジしました。

【コチュジャンそうめんたれ】
コチュジャン…大さじ2
砂糖(ハチミツ)、酒、ゴマ油…各大さじ1
しょうゆ、酢…各大さじ1と1/2

中華麺をたれで和え、野菜やワカメ、卵をのせました。具を盛りすぎて麺が見えなくなったので、持ち上げてみます。

画像: 市販のコチュジャンよりサラッとしている感じ。

市販のコチュジャンよりサラッとしている感じ。

自家製コチュジャンは、市販のものに比べて「ねっとり感」が少なくサラッとしているので、麺への絡み方が少ないように見えます。ところが食べてみると、旨味と甘味、辛味をしっかり感じられ、ほんとうにおいしい。これからの季節、大活躍まちがいなしの絶品たれです。

チヂミのたれ

コチュジャンと酢とゴマ油を1:1:1で合わせたものを、「チョコチュジャン」(チョコは酢のこと)というそうです。「チヂミのたれにもいいですよ」と聞いたので、さっそくやってみました。

画像: ネギとジャガイモ、桜エビのチヂミです。

ネギとジャガイモ、桜エビのチヂミです。

酢とゴマ油のおかげで、完全に液状です。かけすぎたかな?と思いましたが、あっさりしているので全く問題なし。どんなチヂミにも合う万能たれです。

ちなみに、余ったたれは
納豆に入れてご飯にかけ、韓国のりを散らして食べました。最高です。
野菜サラダにかけました。美味。次回はマグロとアボカドを和えます。
マヨネーズに混ぜて、ブロッコリーにつけて食べました。いくらでもイケる。

まとめ

今回仕込んだコチュジャンは、250mlの瓶1個分。この調子でいくと、あっという間に使い切ってしまいそうです。なくなる前に、また仕込まなければ!韓国産唐辛子はネットで取り寄せるとして、あとは近所のスーパーで手に入ります。皆さんも、自家製コチュジャンを育ててみませんか?

This article is a sponsored article by
''.