全国から注文殺到!美味で体にいい健康食
■お話を伺った方々/外川みさ子さん、外川和美さん(忍野八海どらいふるーつ)
■取材・構成/松崎千佐登(医学ジャーナリスト)
「簡単に作れておいしい!」 「がんこな便秘が解消できた」「大幅なダイエットに成功」「血圧が劇的に改善した」「骨密度が上がった」 と、大人気の食品があります。
その名は「干しブドウ酢」。干しブドウを酢とハチミツに漬けるだけでできる、とてもおいしい手作り健康食です。
考案者は、ドライフルーツ店を経営する外川みさ子さん・和美さん親子。お二人は、有名な観光地である富士山麓・忍野八海で『どらいふるーつ』というお店を経営しています。
数々の手作りドライフルーツを扱う同店で、ダントツの人気を誇るのが干しブドウ酢です(商品名は「酢漬けのぶどう」)。
考案したきっかけは、20年ほど前のこと。「干しブドウを大量に買っていたお客さんから、『干しブドウに酢をかけると血圧にいいと医師に言われた』と聞いたのです」と、みさ子さんは語ります。
酢だけでなく、ハチミツも加えて干しブドウ酢を作ったところ、「おいしい!」「体調がよくなる!」と大人気に。今も全国からの注文が殺到しています。
生まれて初めてやせた!親子で減量に成功
考案者のお二人も、干しブドウ酢を食べて、さまざまな体への効果を体験しました。
「私は、干しブドウ酢で23kgの減量に成功しました」と和美さん。彼女は、若いころからずっと体重オーバーで、さまざまなダイエット法を試してもやせなかったといいます。
それが、10粒の干しブドウ酢をヨーグルトに混ぜ、昼食前に食べ始めたところ、3ヵ月後から、急にものすごく便通がよくなったのです。多いときは、1日4回も快便が続いたとか。
同時に、体重が面白いように減り始めました。半年で10kg減量後、さらにジワジワと減り、最終的に23kgやせたそうです。
「生まれて初めてやせたので、うれしかったですね。ただ、個人差もあるので、根気よく続けるのが大事だと思います」(和美さん)。
みさ子さんも、干しブドウ酢を食べて1年で、55㎏あった体重が45㎏になりました。さらに、血液検査では、異常なしの状態をキープしているそう。

干しブドウ酢を食べて、お二人ともスリムに大変身!
老若男女から喜びの声続出!
「最近は、薬でもなかなか改善できなかった便秘が、干しブドウ酢でスッキリ解消できたという20代女性のお客さんがいらっしゃいました。ひどかったニキビも消えて、きれいな肌になったそうです」(和美さん)。
他にも、干しブドウ酢を常食しているうちに、骨密度が上がって骨粗鬆症(骨がもろくなる病気)の薬が不要になった高齢の女性、薬でも下がらなかった血圧が劇的に下がった40代の男性、血圧と血糖値が同時に下がった50代の男性などがいます。
しかし、どんなに体にいいものでも、おいしくなければ続きません。
その点、干しブドウ酢はおいしいのが魅力。ぷっくりとしたブドウが、口の中でプチッとはじけて、自然な甘味と酸味が広がります。
お二人のお勧めは、ヨーグルトに入れる食べ方。数時間前に入れておくと、干しブドウが膨らみ、よりおいしくなります。
他にも、サラダやカレーにトッピングしたり、パン種に混ぜたり、あえ物や炒め物に入れたりと、さまざまに使えます。
干しブドウ酢は、初めてでも簡単においしく作れます(作り方は下項参照)。好みに合う酢とハチミツの配合を見つけ、楽しみながら、美と健康のために常食してはいかがでしょうか。

干しブドウ酢の作り方

【材料】(作りやすい分量:2〜3週間分)
リンゴ酢……50ml
ハチミツ……大さじ2
干しブドウ……100g
※酢やハチミツの量は、好みで増減可。
※酢はリンゴ酢がまろやかでお勧めだが、好みの醸造酢(米酢、黒酢、穀物酢など)を使ってもよい。
【注意】
加熱調理や、温かいものと一緒に食べる場合は、ハチミツを抜いて作ること。ハチミツは、加熱調理をすることで、「アーマ」という毒素や、老化を進める原因物質「AGEs」(週末糖化産物)が発生してしまう。
【干しブドウ表面の油や汚れが気になる場合】
干しブドウには、ブドウを乾燥させただけのものと、表面にオイルコーティングをしたものの2種類があります。オイルコーティングしたものでも、同様に作って問題はありませんが、油が気になる人は、下記の手順で作ってください。
この方法で作ると、干しブドウがすぐに軟らかくなるので、漬けた干しブドウを早くふっくらさせたい人にもお勧めです。

❶干しブドウを、40℃のぬるま湯につけてさっと洗い、すぐにザルに上げる。

❷①の水気を切って乾かし、後は通常の作り方と同様にして作る。
※干しブドウの表面の水分が完全に飛ぶまで乾かすこと。水分が残ったままだと、カビなどの心配がある。
【作り方】

❶リンゴ酢とハチミツをよく混ぜ合わせる。

❷ふたのできる保存容器に干しブドウを入れ、①を注いでよく混ぜる。

❸ふたをして常温に2~3日ほど置き、干しブドウが酢にしっかり漬かったら、冷蔵庫で保存する。
※すぐ食べられるが、漬けて1日たってからが食べ頃。
【保存方法と保存の目安】

漬けて日がたつほど、干しブドウが酢を吸い込んで、ふっくらしてきます!
常温に2~3日置き、干しブドウが酢にしっかり漬かったら、その後はふたをして冷蔵庫で保存する。冷蔵庫で1ヵ月は保存可能。
※1日に1回、上下を返すように全体を混ぜるとよい。
【1日に食べる量の目安】

10~20粒(大さじ1/2~1)程度
カロリー/約35~70kcal(オイルコーティングなしの干しブドウで作った場合)
・これ以上食べても特に害はないが、糖分やカロリーのとり過ぎになったり、人によってはおなかがゆるくなったりすることもあるので注意。
・ダイエットが目的の場合は、食事の直前に食べるとよい。
・犬や猫などの動物には与えないこと(有害)。

この記事は『安心』2020年7月号に掲載されています。
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