日々、いろいろな方法で入浴しているのですが、そのなかでもお勧めなのが、「35353」(分割湯)です。やり方は簡単。かけ湯をしたあとに、湯に3分間つかり、5分かけて頭や体を洗うのを、交互にくり返すだけです。【体験談】西村知美(タレント、温泉ソムリエ)

プロフィール

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西村知美(にしむら・ともみ)
タレント、温泉ソムリエ。山口県出身。1985年に第1回ミスモモコグランプリで優勝し、86年、映画「ドン松五郎の生活」で主演デビュー。同時に主題歌「夢色のメッセージ」で東芝EMIから歌手デビュー。映画やテレビ、ラジオをはじめ、歌手、写真集、声優など、さまざまな方面で活動。97年に西尾拓美さんと結婚。2003年に長女が誕生。

入浴は私にとって心身の癒しの空間

私は小さいころからお風呂が大好きで、2011年には「温泉ソムリエマスター」の資格を取りました。温泉ソムリエとは、温泉の正しい知識や入浴法を身につけた人が取得できる資格です。

温泉に入るだけでも楽しいのですが、さまざまな入浴法や泉質などの知識が身につくと、その奥深さがより理解できるようになって、ますます温泉やお風呂が好きになりました。

ふだん、家でお風呂に入るときは、その日の状況に応じた方法で入浴しています。

例えば、リラックスしたいときには、2時間の半身浴をしています。以前、長時間の入浴で湯船で寝てしまい、危うく溺れそうになったことがありました。それからは、長くお風呂に入るときは、湯船にふたをしたまま首だけ出して入り、溺れないようにしています(笑)。

お風呂のふたの上に、飲み物や果物、アイスなどを置いて、DVDを見ながら食べたり飲んだりすることもあります。

また、やせたいときには、湯温を42度にして、肩までお湯につかり、ビニール傘をさします。傘の下がスチームサウナのようになり、しっかり汗をかけるのです。(体への負担が大きいので、体調が悪いときには行いません。無理は禁物です。

高校生の娘といっしょにお風呂に入ることもあります。「裸のつきあい」というのでしょうか、学校のことをじっくりと話したり、体の変化をチェックしたりと、家族とのコミュニケーションの時間でもあるのです。

こうしたことから、入浴は単に体の汚れを落とすだけでなく、身も心も健康にする癒しの空間だと私は考えています。

画像: 首でお風呂のふたを挟んで入浴する西村知美さん

首でお風呂のふたを挟んで入浴する西村知美さん

時間をかけなくても体はポカポカ!

このように、日々、いろいろな方法で入浴しているのですが、そのなかでもお勧めなのが、35353」(分割湯)です。この入浴法は、温泉ソムリエの講座で教わりました。

やり方は簡単。かけ湯をしたあとに、湯に3分間つかり、5分かけて頭や体を洗うのを、交互にくり返すだけです。私は湯温を42度にして入っています。あまりお風呂に時間を割けないときでも、この入浴法ならば、体の芯からポカポカに温まるのです。

「35353」のやり方

画像: 時間をかけなくても体はポカポカ!

足など体の末端から、かけ湯をする。
湯船に3分間つかる。
湯船から出て、5分かけて髪を洗う。
湯船に3分間つかる。
湯船から出て、5分かけて体などを洗う。
湯船に3分間つかって、お風呂を出る。

入浴時には、たいてい入浴剤を使います。入浴剤といっても、塩や日本酒などキッチンにある物を活用しています。

入浴剤として特にお勧めなのは、料理用の重曹です。スーパーで購入した物を1袋入れているので、100gぐらいでしょうか。重曹を入れることで、温泉の「炭酸水素塩泉」と同じような美肌効果が期待できます。

そして、ぜひ入浴時にやっていただきたいのは、自分の体に声をかけることです。歩くことも大好きな私は、湯船の中でひざや足をさすりながら「今日もありがとう」と話しかけています。すると疲れや痛みがスーッと消えていきます。

自分の体をいたわる気持ちは大切です。そして、入浴時はその絶好のチャンスだと思うのです。

私の目標は、一生、自分の足で歩いて、各地を旅して温泉を巡ること。そのためにも、毎日の入浴を大切にしています。

低負担で体を温める理にかなった入浴法(東京都市大学教授・医師・博士(医学)早坂信哉)

「35353」は、体をしっかりと温めつつ、のぼせ防止にもなる、理にかなった入浴法だと思います。

可能なら、浴室の窓を開けたり、換気扇を回したりして、適度に外気を入れてください。さらなる疲労回復も期待できます。特に、持病がある人や高齢者、疲れている人などは、湯温を40度にすることをお勧めします。

重曹を入浴剤として利用すると、皮膚の柔軟性・保湿力・弾力性を高めることが、過去の研究で報告されています。初めて重曹を入浴に利用するときは、まずは30~50gぐらいから試してください。肌の状態を確かめながら、重曹の量を調整していくとよいでしょう。

[別記事:40度10分全身浴で免疫細胞が活性化→

画像: この記事は『壮快』2020年6月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『壮快』2020年6月号に掲載されています。

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