私は「サバ缶納豆の温玉のっけ丼」を、筋トレ前日の夜か筋トレ当日の昼に食べるようにしています。丼にすれば、運動に必要なエネルギーになる炭水化物をご飯から補給できます。筋トレをした日の夕食なら、ご飯をそばに替えます。余分な糖質を減らしつつ、疲労回復にいいビタミンB群をとることができるからです。【体験談】藤吉和男(「筋肉料理人」)

プロフィール

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藤吉和男(ふじよし・かずお)
「筋肉料理人」。1963年生まれ。ガソリンスタンド経営の傍ら、居酒屋の厨房でアルバイトをするうちに始めたブログ「筋肉料理人 藤吉和男の魚料理と簡単レシピ」が人気を呼ぶ。料理研究家として食品メーカーのレシピ開発、食育事業に携わる傍ら、SNSを通じて簡単で美味しい料理を紹介している。『筋肉料理人の男子ゴハンレシピ』(宝島社)など、著書多数。

温玉をのせると大変おいしい!

[別記事:サバ缶納豆の解説・作り方→

皆さん、はじめまして。「筋肉料理人」の藤吉和男です。

趣味で体を鍛え始めたのが、20代半ばからなので、筋トレ歴は30年以上になります。筋トレ好きの料理人ということで、「筋肉料理人」としてレシピを発信するようになりました。

ここ数年、私が特に注目しているのが、サバ缶納豆です。

サバ缶も納豆も入手しやすく栄養豊富なうえ、優れた健康効果があります。もともとよく食べていましたが、もっと頻繁にとりたい。それならいっそ、併せて食べようと考えたのです。

2014年に最初に世に出したレシピは、サバみそ煮缶と納豆を炒め合わせて水分を飛ばしそぼろ状にした、「納豆サバみそ」。常備食として日もちするよう工夫しました。

最近のお気に入りは、「サバ缶納豆の温玉のせ」です。丼ご飯や、そばの上にのせて(作り方は下項参照)、混ぜながらいただきます。温泉卵を箸でつつくと、トロリと出てきた卵黄がサバと納豆に絡んで、大変おいしいものです。

ただおいしいだけではありません。実はこのレシピ、たんぱく質補給に最適なのです。

私は、夕方から夜の時間帯に1日おきで筋トレを行うようにしています。3kmのジョギングのあと、ベンチプレスに移り、50kgのバーベルを10回持ち上げるところからスタート。重量を徐々に増やす一方、上げる回数は減らしていきます。負荷のピークは100kgを2回。そこからまた重量を減らしつつ、上げる回数は増やして、徐々に元に戻るというわけです。

加えて、懸垂などの、上腕を鍛える運動を行います。全部で1時間半ほどのメニューです。

牛乳が飲めない私の貴重なカルシウム源!

私は「サバ缶納豆の温玉のっけ丼」を、筋トレ前日の夜か、筋トレ当日の昼に、食べるようにしています。こうすると、スタミナの持ちが違うのです。

ボディビルダーが食事をする際、最大の関心事は、「たんぱく質の量」。仲間うちでは、鶏胸肉、いわゆるサラダチキンとブロッコリーの組み合わせが、筋肉増強によいと人気です。

私も、それらを食べてきましたが、この「サバ缶納豆の温玉のっけ丼」のレシピは、たんぱく質補給の面で、より優れていると考えるようになりました。

というのも、市販のサラダチキン1個当たりのたんぱく質量は、25g前後。対してこの丼なら、1食で約40gのたんぱく質がとれるのです。仲間にレシピを紹介したところ、そんなに多いのかと、驚いていました。

丼にすれば、運動に必要なエネルギーになる炭水化物を、ご飯から補給できます。一方、筋トレをした日の夕食なら、ご飯をそばに替えます。余分な糖質を減らしつつ、疲労回復にいいビタミンB群をとることができるからです。


■サバ缶納豆の温玉のっけそば

画像: ■サバ缶納豆の温玉のっけそば

【材料】(1人分)
サバ水煮缶(150g程度の物)…1/2~1缶
納豆…1パック(添付のたれは除く)
温泉卵…1個
ノリの佃煮…小さじ1~2
そば(乾)…1人前
刻みネギ、七味唐辛子…適宜
麺つゆ…お好みで

【作り方】
たっぷりの湯でそばをゆで、ザルに上げて冷水で締め、水気を切る。
①を皿に盛り、サバ缶(汁ごと)、納豆、温泉卵、刻みネギとノリの佃煮をのせて出来上がり。お好みで麺つゆをかけていただく。


サバ缶納豆をとることで実感している効果は、ほかにもあります。一つは、整腸作用です。

私は若いころから、おなかが弱く、ガスがたまりやすかったり、下痢しがちだったりと、悩まされてきました。ところが、しばしばサバ缶納豆を食べるようにしたところ、こうした症状が落ち着いてきたのです。

やはりおなかを下すため、牛乳が飲めない私にとって、サバ缶納豆は、貴重なカルシウム源でもあります。

また、数年前から物忘れが多くなったように感じていたこともあり、脳にいいというサバ缶を、努めて食べるようにしてきました。特に改善したわけではありませんが、悪化もしていないので、記憶力の維持には十分役立っていると思います。

このように、筋力の増強以外にも、いい効果が期待できるサバ缶と納豆。これからも、手軽でおいしいレシピを、たくさん紹介していきたいと思います。

たんぱく質補給に向く有用なスタミナ食!(東京医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科主任教授 小田原雅人)

藤吉さんのいうとおり、サバ缶納豆に、さらに卵もプラスすることで、相当量のたんぱく質を補給することが可能です。ボディビルダーが注目するのも、うなずけます。

サバ缶納豆は、健康に大きな問題がない人には有用なスタミナ食ですが、納豆にはカリウムやリンも多いため、腎機能が悪く、たんぱく制限を受けている人には向きません。その場合は医師に相談してください

[別記事:サバ缶納豆の解説・作り方→

画像: この記事は『壮快』2020年6月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『壮快』2020年6月号に掲載されています。

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