頭の筋肉が硬くなると、頭の形がいびつになってきます。絶壁頭やハチ張り頭は頭の骨の形の問題ではなく、筋肉のこりが作り出したもの。こりを取るためには、頭から意識をそらし、上半身の緊張を解いて、頭部の筋肉をゆるめることが大切になってきます。【解説】小松広明(あかとき庵院長)

解説者のプロフィール

画像: 解説者のプロフィール

小松広明(こまつ・ひろあき)
あかとき庵院長。あん摩マッサージ指圧師。23歳で整体の道に入り、2010年にあかとき庵を開業。「絶壁・ハチ張り改善コース」をはじめとした診療を行う他、イタリアやアメリカでセミナーを開催するなど、国内外で活躍の場を広げる。2019年から、インターネットラジオ番組『小松広明の健康6割で人生はうまくいく』を配信中。最新情報はTwitterで=@AKATOKIAN

絶壁頭・ハチ張り頭に悩んでいる人は多い

絶壁頭・ハチ張り頭と聞いて「私のことだ!」と思う人は、意外と多いかもしれません。

実は、頭の形に悩んでいる人は、全国にたくさんいらっしゃいます。その中でも、後頭部が平べったくなった絶壁と、頭部が横に大きくなったハチ張りは、頭の形の二大悩みと言ってよいでしょう。

頭の形を気にしている人たちは、「髪形が選べない」「ヘアセットに時間がかかる」「自分に合う帽子やメガネが見つからない」「ヘルメットをかぶると痛い」などの悩みを抱えていることが多いようです。

また、頭の形がコンプレックスになり、「鏡を見るたびにゆううつになる」「人の目が気になる」「写真を撮られるのが嫌」といった具合に、精神面にまで影響が及ぶ人もいます。

私は、そのような頭の形に悩んでいる人が多いことを、美容師の知人からの話で知りました。そこで、整体のメニューに「絶壁・ハチ張り改善コース」を作ったところ、日本全国、さらには海外からも、患者さんが訪れるようになったのです。

画像: 絶壁: 頭頂部からうなじにかけて、後頭部の丸みが少ない状態。 ハチ張り: 頭頂部のカーブ(ハチ)が張っている状態。

絶壁:頭頂部からうなじにかけて、後頭部の丸みが少ない状態。
ハチ張り:頭頂部のカーブ(ハチ)が張っている状態。

大人になってから頭の形が変わることも

皆さん、最初は「頭の形なんて変えられない」と思っている方がほとんどです。美容師の知人ですら、そうでした。しかし、当院での数々の症例が物語っている通り、頭の形は変えられます。その理由を、これから説明しましょう。

そもそも、頭の形はなぜ悪くなるのでしょうか。

よく聞くのは、「生まれつき」や、「赤ちゃんのときの寝かせ方が原因」という意見です。しかし、頭の形がいびつになる一部の病気を除いて、通常は発育とともに、頭部の形状がよくなっていくものです。

また、当院に来る人の中には、大人になってから頭が大きくなった、形が悪くなったという人も多数おられます。

では、本当の原因はどこにあるのでしょうか。

頭の形に悩む人を2000人近く施術してきた中で、私はあることに気づきました。それは、頭の形に悩んでいる方のほとんどは、上半身が緊張しているということです。

東洋医学では、「上虚下実」や「頭寒足熱」という言葉があるように、上半身がリラックスして、下半身がしっかりしている状態、温度で言うと、頭部が涼しく足元が温かい状態が、健康な状態とされています。

ところが、頭の形に悩んでいる人は、その逆の状態。上半身が過剰に緊張してしまっているのです。

上半身が緊張すると、頭部への血流が悪くなるため、頭の筋肉が硬くなります。その結果、肩がこっている人は肩の筋肉が盛り上がってくるように、頭の筋肉が硬くなると、頭の形がいびつになってきます。

これこそが、頭の形をアンバランスにする本当の原因だと、私は考えています。

頭の形が気になりだすと、余計にそこへ意識が向きます。すると、頭の筋肉はさらに緊張します。そして、形がどんどんいびつになっていく……という、悪循環に陥っていくのです。

薄毛、頭痛、不眠などを併発する可能性が!

上半身が緊張し、頭部への血流が悪くなると、髪のパサつきや、薄毛といったトラブルが起こりやすくなります。

さらに、足が冷えて顔が火照る「冷えのぼせ」をはじめ、頭痛、肩こり、胃弱、目の疲れ、不眠などを併発する恐れも出てきます。

つまり、絶壁頭やハチ張り頭は頭の骨の形の問題ではなく、上半身の緊張からくる、筋肉のこりが作り出したもの。ということは、筋肉のこりを解消すれば、頭の形も変えられるということなのです。

「それなら、硬くなった筋肉をもみほぐせばいいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、それは逆効果。なぜなら、頭の筋肉をほぐそうとすればするほど、頭に意識が向いてしまうからです。

こりを取るためには、頭から意識をそらし、上半身の緊張を解いて、頭部の筋肉をゆるめることが大切になってきます。

そのためにお勧めするのが、今回ご紹介する「足の裏呼吸」。これは、意識を頭から全身に移すことで、上にたまったエネルギーを、足元に下げていくための呼吸法です。

当院では私の施術に加えて、足の裏呼吸をセルフケアとして実践していただいた結果、「頭の形がよくなった!」という方が続出しています。

そんな「足の裏呼吸」の具体的なやり方と、実際の患者さんの症例については、次の項からご紹介していきます。

超必須!足の裏呼吸の効果をより高める
頭の形セルフチェック

では、「足の裏呼吸」のやり方をご説明します。ただし、その前に必ずやっていただきたいことがあります。それは、頭の形の検査です。

多くの人は、頭の形に悩んでいるものの、実際の形を把握できていません。最初の頭の形が分かっていないと、足の裏呼吸を行っても変化が分からず、効果が実感できないのです。

変化を感じなければ、「続けよう」というモチベーションが得られません。ですから、最初は面倒でも、必ず一度は、頭の形を検査してみてください。

検査のポイントは、左右差を見ること。絶壁でもハチ張りでも、左右同じように出っ張ったり、平らになったりしている人はいません。どんな頭の形でも、必ず左右差があります。それを、手で触って確認します。

大まかな方法としては、両方の手のひらで前頭部、側頭部、後頭部をなでて、頭全体をチェックするというものです(詳しいやり方は下記参照)。

このとき、右手は頭の右側、左手は頭の左側に当てて、必ず左右同時になでましょう。手のひらを密着させると、頭の形がより実感できるかと思います。

また、余裕があれば、頭皮に手のひらを密着させ、前後左右に動かして、皮膚の硬さも確認しておくとよいでしょう。

自分の頭の形を知るのが成功の秘訣

手の形を作る
頭皮に密着できるよう、手を頭のカーブに沿って少し山形にする。

画像1: 自分の頭の形を知るのが成功の秘訣

前頭部の検査
頭のてっぺんに両手を置き、手を頭皮に密着させたまま、左右同時にゆっくりと顔側へと下ろす。まゆ上あたりで止める。

画像2: 自分の頭の形を知るのが成功の秘訣

側頭部の検査
頭のてっぺんに両手を置き、手を頭皮に密着させたまま、左右同時にゆっくりと耳側へと下ろす。耳の上あたりで止める。

画像3: 自分の頭の形を知るのが成功の秘訣

後頭部の検査
頭のてっぺんに両手を置き、手を頭皮に密着させたまま、左右同時にゆっくりと背中の方に下ろす。首のあたりで止める。

画像4: 自分の頭の形を知るのが成功の秘訣

絶壁頭の場合
④の際に、丸みがない、へこみがあると感じる。頭の形に左右差があるのが一般的なので、ほとんどはどちらかでこのようなことが起こる。

ハチ張り頭の場合
②、③の際に、出っ張りがあるように感じる。頭の形に左右差があるのが一般的なので、ほとんどはどちらかが盛り上がっている。

2ステップで形が変わる!絶壁頭・ハチ張り頭を撃退する
1日1分 足の裏呼吸 のやり方

検査が終わったら、いよいよ足の裏呼吸です。詳しいやり方は下記でご紹介していますが、簡単に言うと、緊張がゆるんでリラックスするまで、以下の2つをくり返すだけです。

頭のてっぺんに空気を集めるイメージで、鼻から息を吸う。

画像1: 2ステップで形が変わる!絶壁頭・ハチ張り頭を撃退する 1日1分 足の裏呼吸 のやり方

吸い込んだ空気が、全身を通って足の裏から出ていくイメージで、同じく鼻から息を吐く。

画像2: 2ステップで形が変わる!絶壁頭・ハチ張り頭を撃退する 1日1分 足の裏呼吸 のやり方

の呼吸を、リラックスしたと感じるまで、交互にくり返す。

最初に頭のてっぺんに向かって息を吸うのは、いったん意識を上に持っていくことで、意識を下ろしやすくなるからです。

そして、空気が下りていくのをイメージすることで、頭に向いていた意識を、全身に向けられるようになります。

注意してほしいのが、息を吐くときは、苦しくない程度にゆっくりと行うこと。そうすることで、よりリラックスできるようになります。

こうして、上半身の緊張がゆるめば、硬くなっていた頭のこりがほぐれ、いびつになっていた頭の形が改善していきます。

足の裏呼吸は、一日に何回行っても構いません。行うタイミングは、上半身が緊張しているときがよいでしょう。例えば、頭の形が気になりだしたときや、イライラしたとき、肩こりや頭痛がするとき、眠れないときなどに行うのがお勧めです。

足の裏呼吸を終えたら、もう一度頭の形を検査してみましょう。きっと、変化が感じられるはずです。

足の裏呼吸Q&A

Q1. いつ行えばいい?

A1. 上半身が緊張していると感じたときがお勧めです。人前に出て緊張しているとき、イライラしているとき、考えごとが多くて眠れないとき……そんなときに、ぜひ行ってみてください。

ちなみに、私は取材中も足の裏呼吸をしていました(笑)。もちろん、頭の形が気になるときは絶好のタイミング。悩む時間を、治す時間に変えていきましょう!

Q2. 1日に行う回数は?

A2. 回数の指定はないので、自分がやりたいタイミングでやってみましょう。不眠で悩んでいる方は、寝る前に足の裏呼吸をするのもお勧め。全身の緊張がゆるみ、いつの間にか眠りについているはずです。

Q3. 姿勢の指定はある?

A3. 足の裏呼吸は、立っても、座っても、寝ていてもできます! ぜひ、自分の好きな姿勢で、頭の形に悩んでいるそのときにお試しください。

Q4. セルフチェックがうまくできない……。

A4. セルフチェックのポイントは、「左右同時に」「じっくり」触ること。手のひらを頭にぴったり付けて、ゆっくりと左右同時の手を下ろしていってください。「右の方が盛り上がっているかも」「左側の丸みがない」など、左右の形の違いに気づくことでしょう。

Q5. セルフチェックは毎回やらないとダメ?

A5. 頭の形の変化を実感するために、毎回行いましょう。特に、初めて足の裏呼吸を行う場合は、ぜひ行ってください。ただし、美頭に近づくのに必要なのは、足の裏呼吸を続けること。セルフチェックも慣れてきて、何度もするのが面倒になった場合は、省いてもいいでしょう。

Q5. いつごろから効果が出る?

A5. 個人差はありますが、私の患者さんの中には、足の裏呼吸をした直後に頭の形が変わった! という例がよくあります。ただし、症状の重さや体質によっては、時間がかかる人もいます。その場合は、焦らず気長に、行ってみてください。

ヘアセットが決まりメガネもゆるくなった!

実際に、頭の形が改善した例を、いくつかご紹介します。

ハチが張っていて、毎朝ヘアセットに時間がかかっていた30代の男性は、足の裏呼吸を教えた10日後に2度目の来院。「短時間で髪が決まるようになった」と、報告してくれました。

その後も足の裏呼吸を続けているうちに、頭が小さくなり、今までのメガネや帽子がゆるくなったそうです。

絶壁に悩む60代の男性は、頭が小さくなった上、前後左右のバランスが整い、後頭部に丸みが出てきました。さらに、かすみ目も改善したとのこと。

このように、足の裏呼吸は、エネルギーが上に集まり過ぎることで起こっていた眼精疲労、頭痛、肩こり、めまい、不眠などにも、効果が期待できます。

その他、「髪にツヤが出てきた」「髪の毛が太くなった」「好きなヘアスタイルが楽しめるようになった」といった、喜びの声も多数いただいています。

何を隠そう、私自身も、10年前はハチが張っていて、横から見たら絶壁になっていました。

しかし、今ではそれもありません。緊張しやすかった上半身を、ゆるめる努力をしたからだと思います。もちろん、足の裏呼吸は、毎日続けています。

皆さんも、頭の形で悩んでいるならば、その時間を使って、足の裏呼吸をやってみてください。ネガティブだった時間が、きっとポジティブな結果を生み出す時間へと、変わっていくことでしょう。

画像: この記事は『安心』2020年5月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2020年5月号に掲載されています。

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