実体験を機に糖質制限に関する文献や論文を読みあさり、太ったり、病気になったりする元凶は食べ物に含まれる糖質で、これまで悪者扱いされていた脂質、特に動物性脂肪は、体に悪い影響を与えないこともわかりました。【体験談】金森重樹(ビジネスプロデューサー)

プロフィール

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金森重樹(かなもり・しげき)

1970年生まれ。東京大学法学部卒業後、フリーター時代に1億円超の借金をつくる。不動産会社に就職後、29歳で行政書士として独立。現在は、不動産、建築、介護事業など年商100億円の企業グループオーナー、ビジネスプロデューサー。監訳した『まさか!の高脂質食ダイエット』(きずな出版)はベストセラーとなり、高脂質食ダイエット実践者の教科書となっている。現在twitterを中心に、断糖高脂質食ダイエットの普及活動に取り組む。
▼金森重樹@ダイエットonlineサロン(twitter)

吹き出物も消えて疲れにくくなった

[別記事:牛脂を活用すれば健康的にやせる→

最近、精肉店で、牛脂をキロ単位で買う人が増えています。すき焼きに使うサイコロ状の物ではなく、大きな塊です。牛脂を積極的にとるダイエットが流行しているためでしょう。

私が提唱する「断糖高脂質食」は、米や小麦、砂糖などの糖質をとらず、その分のエネルギー(カロリー)を良質の油脂で補う食事法です。

お勧めの油脂は、牛脂をはじめ、バターやオリーブオイル、MCTオイル(中鎖脂肪酸を主成分とした油)など。そのため、断糖高脂質食を「牛脂ダイエット」と呼ぶ人もいます。

私が、断糖高脂質食に行きついた経緯をお話ししましょう。私は現在、身長168cmで体重58kgの細身体形です。でも実は、3年ほど前まで体重90kgの肥満体でした。あることがきっかけで食生活を変え、2ヵ月で32kgも減量したのです。リバウンドもありません。

太っていたころの私は、間食にスイーツ、夜はビールを2Lと焼き肉、夜中にラーメンという生活でした。メガネのつるが顔に食い込み、おなかの肉がじゃまで、靴下をはくのもひと苦労。訪問先の会社で痛風発作を起こし、台車で運ばれたこともあります。医師からは、脂肪肝も指摘されていました。

2016年の暮れのことです。当時、歯科医院の経営に携わっていた関係で、ある研究論文を読みました。

食生活が口腔環境に与える影響を調べるため、「4週間歯を磨かず、肉と魚、ナッツ類を食べる。小麦を中心とした穀物やイモ類などの糖質、乳製品をとらない」という内容でした。その論文は、歯茎からの出血や歯周ポケット、口腔環境全体が改善されるという結果を示していました。

関心を持った私が、(歯磨きはしましたが)同様の食生活を送ってみたところ、わずか2ヵ月で32kgもやせたばかりか、吹き出物が消えて疲れにくくなり、脂肪肝も消えたのです。

牛脂のとり方をみんな工夫している

この実体験を機に、糖質制限に関する世界中の文献や論文を読みあさりました。

まず、私たちが太ったり、病気になったりする元凶は、食べ物に含まれる糖質だとわかりました。そして、これまで悪者扱いされていた脂質、特に動物性脂肪は、体に悪い影響を与えないこともわかりました。

つまり、「糖質を断ち、脂質をたくさんとれば健康的にやせる」という結論に達したのです。

こうしたダイエット法・健康法は推奨する医師も多く、今では医学的常識になっています。私の場合、エネルギー源としての脂質に牛脂を提唱したことが、多くの人の興味・関心を引いたのでしょう。

私は、2018年9月から、ツイッター(インターネット上の短文投稿サービス)で〝金森重樹ダイエットonlineサロン〟を開講しています。多くのかたが断糖高脂質食を実践し、30kg以上減量した例も少なくありません。

ツイッターのフォロワーは9万人を超え、私が推奨する食事法を実践してくれる人が、どんどん増えてきました。

食事の内容や体重の変化などを投稿すると、同じようにダイエットをしている人がコメントしたり、アドバイスしたりしています。皆さん最初から完璧に「断糖」できない場合も多いのですが、お互いにいい影響を与え合って、ダイエットを続けている様子がわかります。

牛脂のとり方も、皆さんいろいろと工夫して、情報交換しています。スープにするほか、ひと口大に切って炒め、出てきた油でスクランブルエッグを作ったり、細かく刻んでハンバーグに混ぜたり、飽きずにとるアイディアを出し合っています。

これからも、さまざまな形で、この食事法を広めていきたいと思っています。

牛脂のおいしい食べ方

画像1: 牛脂のおいしい食べ方

細かく切ってハンバーグに混ぜる。

画像2: 牛脂のおいしい食べ方

小さく切ってスープにする。キノコや野菜を入れてもよい。塩やスープの素などで味つけをする。

画像3: 牛脂のおいしい食べ方

小さく切ってフライパンで炒める。出てきた油で、スクランブルエッグを作る。

画像4: 牛脂のおいしい食べ方

牛脂は精肉店で売ってもらったり、インターネットで取り寄せたりする。
牛脂で豚肉を炒めたり、牛脂を炒めて出てきた油をカツオ節に吸わせてステーキのソースにしたり、メニューは無限大!

動物性脂質に対する意識の一大改革(アキバ水野クリニック院長 水野雅登)

断糖高脂質食は、食事法として一つの完成形・理想形ともいえます。もちろん、鉄やたんぱく質が不足していると脂質代謝もうまくいかないので、足りない場合は補う必要があります。

「脂質=不健康」という間違った考えが根強く残っているなかで、牛脂ダイエットは「動物性脂質に対する意識の一大改革」ともいうことができ、私は注目しています。

[別記事:牛脂を活用すれば健康的にやせる→

画像: この記事は『壮快』2020年5月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『壮快』2020年5月号に掲載されています。

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