ガス腹の特効ツボはいくつかあります。私がよく使う、おなかと背中、手、足の特効ツボ、腹結(ふっけつ)・大腸兪(だいちょうゆ)・後谿(こうけい)・内庭(ないてい)を紹介しましょう。【解説】内田輝和(倉敷芸術科学大学生命科学部教授・鍼メディカルうちだ院長)

解説者のプロフィール

画像: 解説者のプロフィール

1949年、岡山県生まれ。70年、関西鍼灸柔整専門学校卒業。74年、鍼メディカルうちだを開業。現在、倉敷芸術科学大学生命科学部健康科学科鍼灸専攻客員教授、日本良導絡自律神経学会執行部理事、岡山県鍼灸師会会長、岡山県武術太極拳連盟会長。著書に『大学教授が教える「本当に効くツボ」』『お尻美人になりたい』(いずれもマキノ出版)など多数。
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ガス腹を訴える人は60歳以上の女性が多い

おなかにガスがたまって苦しい状態(ガス腹)を、東洋医学では「腹満(ふくまん)」といいます。これは、気(一種の生命エネルギー)が滞って腸の働きが弱った状態です。腸のぜん動運動(腸の内容物を送り出す動き)が不足して起こります。

当院でも、ガス腹を訴える人は多く、その大半は60歳以上の女性です。便秘を伴うケースが多く、お通じはあるのにおなかが張るという人も少なくありません。

先日来院されたAさん(60代・女性)も、便秘ではないのにおなかが張って苦しく、おならもよく出て困るとおっしゃっていました。腹診すると、下腹がかたく、悪化すると腸閉塞(腸の内容物が通過しなくなる病気)を起こしかねません。

そこで、ツボ治療を行ったところ、すぐにおなかの張りが取れて、やわらかくなりました。

ガス腹の特効ツボはいくつかあります。私がよく使う、おなかと背中、手、足の特効ツボを紹介しましょう。


❶ おなかのツボ・腹結

便秘を伴うおなかの張りによく効くツボです。乳頭からまっすぐ下りて、へそのラインと交差したところから、さらに指幅4本分下にあります。骨盤の左右にある大きな骨(腸骨)の内側で、左側の腹結は下行結腸の上にあり、便のたまりやすいところです。

画像1: ❶ おなかのツボ・腹結

あおむけになり、左側の腹結に左手の指3本(人差し指、中指、薬指)を立て、その上から右手で圧を加えます。グッグッグッと、20回押します。右側の腹結も同様に行います。

画像2: ❶ おなかのツボ・腹結

おなかが張って苦しいときにもむ!

❷ 背中のツボ・大腸兪

腸のぜん動運動を促すツボです。骨盤の上端のライン上で、背骨から左右に指幅3本分のところにあります。

画像1: ❷ 背中のツボ・大腸兪

 うつぶせになり、両手のこぶしで左右のツボをトントントンと、20回たたきます。

画像2: ❷ 背中のツボ・大腸兪

❸ 手のツボ・後谿

下腹の張りを取るツボです。小指の外側面上で、第3関節から1cmほど手首寄りのくぼみにあります。握りこぶしをつくると、小指のつけ根にできる、横ジワ上の最も手首寄りです。

画像1: ❸ 手のツボ・後谿

このツボに、反対側の手の親指の腹を当て、押しながら回しもみをします。20回、回しもみをしたら、もう片方の手も同様に行います。

画像2: ❸ 手のツボ・後谿

❹ 足のツボ・内庭

腸の動きをよくし、膨満感や腹痛などの不快な症状を解消するツボです。足の第2趾と第3趾の間のつけ根(水かきの上)にあります。

画像1: ❹ 足のツボ・内庭

手の親指を内庭に当て、足の裏側に人差し指を当ててはさみ、グリグリと20回押しもみします。足の裏の人差し指が当たるところには、食当たりの下痢や吐き気に効く「裏内庭」というツボがあります。2本の指ではさんでもめば、両方のツボを同時に刺激できます。両方の足に行うといいでしょう。

画像2: ❹ 足のツボ・内庭

おなかが張って苦しいときは、これらのツボをもんでください。おなかの張りがスーッと取れ、楽になるでしょう。1ヵ月も続けると、腸の働きがよくなり、ガスがたまりにくくなります。ガス腹でお悩みの人は、ぜひ試してみてください。

画像: この記事は『壮快』2020年5月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『壮快』2020年5月号に掲載されています。

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