キラキラグーパーとは、童謡「キラキラ星」の振り付けのように手首をひねったり、じゃんけんのグーパーのように手のひらを握ったり開いたりするセルフケアのこと。大切なのは力を抜いて「がんばらない」ことです。【解説】佐藤青児(月見歯科クリニック院長)

解説者のプロフィール

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佐藤青児(さとう・せいじ)
月見歯科クリニック院長。愛知学院大学歯学部卒業。顎関節症治療のために、さとう式リンパケアを考案。歯科治療のかたわら、さとう式を広めるための講習会や、インストラクターの養成を、全国で精力的に展開中。『輪ゴム一本で体の不調が改善する!』(晶文社)など、著書多数。

手をブラブラしてリンパの流れをよくする

顔やまぶたのたるみは、年齢を重ねれば当然起きることだから、仕方がない──。そう考えている人は、多いと思います。

しかし、果たしてそれは本当でしょうか。私の考えは、ずばり、NO。なぜなら、目や耳の周りを軽く揺らして、筋肉をゆるめるだけで、目がパッチリし、頬も引き上がってくることが分かっているからです。

この方法と、今回ご紹介する「キラキラグーパー」を組み合わせれば、まぶたが下がって視界が見えにくくなる、「眼瞼下垂」の改善も期待できます。

キラキラグーパーとは、童謡「キラキラ星」の振り付けのように手首をひねったり、じゃんけんのグーパーのように、手のひらを握ったり開いたりするセルフケアのこと。

この簡単な動きで、大きな効果が得られる理由は、手をブラブラさせることで、こり固まった筋肉をほぐし、リンパ(体内の老廃物や毒素余分な水分を運び出す体液)と血液の循環を整えるからです。

皮膚を優しく揺らして筋肉をほぐす

キラキラグーパーについてお話しする前に、私が考案した「さとう式リンパケア」について、ご説明します。

「さとう式リンパケア」が生まれたのは、顎関節症の治療がきっかけです。歯科医師である私は、この治療の一環として、あごや耳の周辺にある筋肉の緊張を、効果的にゆるめる方法を考えていました。

そうして、試行錯誤を重ねて考案したのが、「さとう式リンパケア」。押さない・もまない・引っ張らないを基本に、筋肉をゆるめ、リンパと血液の流れをよくするメソッドです。

リンパの流れをよくするというと、ある程度の圧力をかけたマッサージをすればいい、と思う方も多いでしょう。しかし、それは逆効果です。

筋肉への強い圧力は、筋肉をゆるめるどころか、かえって緊張させてしまいます。そのため、さらにリンパや血液が循環しにくくなってしまうのです。

さとう式リンパケアでは、筋肉に圧力をかけず、皮膚を優しく揺らすことで、リンパ管や血管を広げます。そうすることで、リンパや血液の流れがスムーズになるのです。

この理論を説明するのに重要なのが、「ずり応力」。これは、血管内に血液が流れるときに生じる、抵抗力のことです。高いずり応力がかかると、リンパ管や血管を拡張させる、一酸化窒素が放出されます。

さとう式リンパケアでは、この働きを応用しました。皮膚を優しく揺らすことで、ずり応力を生じさせ、筋肉をゆるめているのです。

また、私たちの体の骨や筋肉、血管、臓器の間には、「ファシア」という線維状の物質があります。これは、フワフワの真綿のようなもので、ファシアでふんわりと包まれた筋肉は、自由に動くことができます。

しかし、ここにギュッと圧をかけると、ファシアが硬くなってしまいます。特に、筋肉を強く押したり、もんだりすると、このファシアがつぶれ、筋肉にへばりつくのです。

そうすると、筋肉の動きが悪くなり、リンパや血液も循環しにくくなってしまいます。

このように、硬くなったファシアと筋肉を柔らかくするのに最も効果的なのは、「力を抜いて揺らす」という動き。この原理を応用して考案したのが、キラキラグーパーです。

肩や首など筋肉のコリの軽減にも

キラキラグーパーの詳しいやり方は、下項をご覧ください。これを行う際は、いすに座っても、立って行っても構いません。回数に関しては、一日に何度行っても大丈夫です。

キラキラグーパーを行う上で最も大切なのは、力を抜いて行うこと。一生懸命やるのではなく、全身をゆるめる感覚で行いましょう。

筋肉をほぐし、リンパと血液の流れを整えるには、がんばらない」ことが肝心なのです。

実際に、キラキラグーパーを眼瞼下垂の治療に利用している眼科クリニックもあります。

例えば、兵庫県にある、ふかもり眼科の深森史子医師。この方は、加齢性の眼瞼下垂の中でも、手術の適応外で「まぶたが下がって見えにくい」という患者さんに、キラキラグーパーを指導しています。

実際に、その場でキラキラグーパーを行ってもらったところ、まぶたが2mm上がったという人もいるそうです。

「キラキラグーパーは、年代を問わず誰でもできて、即効性がある」と、太鼓判を押してくださいました。

また、眼瞼下垂の方は、肩や首がこっていることが多いそうです。そうした筋肉のこりも、キラキラグーパーで解消されるので、患者さんから喜ばれるともおっしゃっていました。

リンパと血液の流れが整えば、眼瞼下垂や肩こり、首こりの解消につながります。それだけでなく、肌のくすみやシミ、シワの軽減も期待できるので、ぜひ、続けてみてください。

まぶたが上がる!目がパッチリ!
1日1分!キラキラグーパーのやり方

目標「がんばらない」

画像1: まぶたが上がる!目がパッチリ! 1日1分!キラキラグーパーのやり方

耳の後ろから耳の下にかけて、触る側と反対の手を軽く当てる。
※まぶたの下がりが気になる方から触る。

画像2: まぶたが上がる!目がパッチリ! 1日1分!キラキラグーパーのやり方

①の手を軽く揺らしながら、もう片方の手首を左右に素早く回す、「キラキラ」を5回行う。
※1往復で1回と数える。

画像3: まぶたが上がる!目がパッチリ! 1日1分!キラキラグーパーのやり方

手を軽く握ったり開いたりする「グーパー」を5回行う。

画像4: まぶたが上がる!目がパッチリ! 1日1分!キラキラグーパーのやり方

①~③が終わったら、触る位置を目頭、まゆ上の額、こめかみに変え、キラキラグーパーをくり返す。それが終わったら、逆側でも同じことを行う。

キラキラグーパーQ&A

Q1. キラキラグーパーを行う上での注意点は?

A1. 耳の後ろなどに手を当てる際、強く押さないようにしてください。

筋肉に圧をかけてしまうと、筋肉がゆるまず、かえって緊張してしまいます。フワフワの毛や、壊れものに触れるようなイメージで、優しく手を当ててください。

また、手を動かす際も、力を抜いて行うこと。全身をゆるめる感覚で、リラックスして行いましょう。

Q2. 立った方が効果がありますか?

A2. 立って行っても、座って行っても構いません。

目の辺りの筋肉を揺らすのが目的なので、姿勢の指定は特にありません。大事なのは、力を抜いて行うこと。自分がリラックスしやすい姿勢で、行ってください。

Q3. 1日に行う回数は?

A3. 何回行ってもOKです!

体操や運動ではないので、回数に制限はありません。自分が行いやすい時間帯に1分間やってみるなど、工夫して実践してみてください。

Q4. より効果をアップさせる方法は?

A4. キラキラグーパーをする方の耳の付け根に、輪ゴムをかけてみてください。

キラキラグーパーの効果を上げたい場合は、触る方の耳の付け根に、輪ゴムをかけてみてください。
輪ゴムのきつさは、耳たぶがほんの少し上がる程度です。男性であれば18号(内径44.5mm)、女性であれば16号(内径38mm)のサイズが適しているでしょう。

画像: キラキラグーパーQ&A

Q5. なかなか力が抜けません……。

A5. 始める前後に、深呼吸しましょう。

どうしてもリラックスできない場合は、一度ゆっくり深呼吸してみてください。キラキラグーパーのポイントは、とにかく優しく、そして、がんばらないことです。細胞の呼吸を感じるような気持ちで、行ってみましょう。

画像: この記事は『安心』2020年4月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『安心』2020年4月号に掲載されています。

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