解説者のプロフィール

川島悠希(かわしま・ゆうき)
整体KAWASHIMA代表・美容整体師。1993年、宮崎県生まれ。高校時代、バドミントンの体のケアをきっかけに整体に魅せられ、17歳のとき、福岡のマッサージサロンで働き始める。21歳で独立、宮崎市で整体KAWASHIMAを開業。「顔の悩みの多くは自力で解決できる」と美容マッサージ法を紹介するYouTubeが人気を呼び、登録者数35万人、再生回数は2200万回を超える。初の著書『二重も涙袋もかわいい顔は自力でつくる』(学研プラス)も好評。
顔は美容整形をしなくてもトレーニングで変わる!
2019年12月1日現在、動画配信サイトYouTubeではチャンネル登録者35万人を超え、再生数は2200万以上と、たくさんの人が僕の美容整体に注目してくださっています。
僕の強みは、やり方をまねすれば「無料」で「必ず効果が出る」こと。50代、60代のかたでも、個人差はありますが、若いときのような顔に戻ります。
1〜2週間もすれば顔の変化に気づくはずなので、「無理だ」とか「できるはずがない」と思って諦めないで、毎日3分間だけでも続けることを約束してください。
ここで、僕自身のことを簡単にお話しします。この世界に入ったのは17歳のときでした。初めて受けた整体で、体がほんの数分の施述で楽になったことに感動したのがきっかけです。
整体を極めたいと考え、すぐに高校を辞めて福岡へ行きました。そこで専門学校に通いながら、マッサージサロンで働き始めたのです。
しかし、お店では、技術を磨いても、なかなか指名がもらえません。悩んだ結果、自分の第一印象がよくないことに気づきました。当時は生気のない細い目で、口角は下がってふてくされたよう。むくみで顔もパンパンだったのです。
これではダメだと思い、印象をよくするため、まず目元から変えてみようと思いました。そして、顔の筋肉を鍛えるトレーニングを始めたのです。

川島先生自身も顏の筋肉のトレーニングで表情が激変した
(左)17歳の頃、(右)19歳の頃。目が大きく開き、目の下の涙袋も浮き出て目力が強くなったことで、頼れる印象に。さらに口角が上がって親しみのある表情へ
続けると、表情がみるみるうちに変わって、温かい雰囲気になりました。19歳のときには、指名数が月70件に。指名数ゼロだった僕が、ついに店舗で1位になれたのです。
その後、地元に戻って22歳で開業。顔は美容整形でしか変わらないと思っている若い世代に向けて、美容整体の発信を始めたのが1年半ほど前です。涙袋をつくる動画が一気に人気になり、そこから少しずつ、顔は変えられることが周知されるようになりました。
顔の印象が変われば、人生も変わることを、たくさんのお客様、そして僕自身が実感しています。どんな人も続ければ必ず変わる、僕のトレーニングメソッドを紹介します。
二重あごが引き起こす無呼吸症候群などの病気
二重あごは、舌の筋肉が衰えて、舌が下がっているのが原因です。
舌が下がると、口呼吸が増え、花粉症やカゼを引きやすくなります。さらには、睡眠時に気道をふさいで睡眠時無呼吸症候群も引き起こしかねません。二重あごは、見栄えが悪いだけでなく、健康を害する恐れがあるのです。
しかし、幸いなことに、二重あごは、筋肉を鍛えることで解消することができます。しかも、舌の筋肉はふだん使えていないため、トレーニングの効果も表れやすいのです。
そこで、朝のメイク前に行うと効果的な「二重あご解消トレーニング」を紹介しましょう。

さあ、二重あごを消す鍵
衰えた「舌筋」を鍛えよう
舌のつけ根はふだんあまり使えておらず、下がってきて二重あごになる。舌のつけ根を鍛えて位置を上げれば、あごもスッキリ
準備運動の小顔体操のやり方
まずは、カチカチにこり固まった筋肉をほぐすために、準備運動として、1分間の「小顔体操」から始めましょう。
やり方は、目と口を限界まで開いたら口だけすぼめる。これを2秒間ずつ1分間続けます。すると、顔全体の筋肉がほぐれるので、朝に行うことで、その日はずっと、表情がいつもより豊かになるでしょう。
❶ 小顔体操

❶まずは目を限界まで開き、口も大声で「あ」と叫ぶくらい開け、あごは下に引く。この状態で2秒間キープ

❷目はそのまま開け、口だけ思い切りすぼめる。このまま2秒間キープして、①に戻る
※この動作を1分間繰り返す
二重あごを消す舌の体操のやり方
準備体操が終わったら、本命の「二重あご解消トレーニング」へ。下がった舌の位置が上がると、あごがスッキリするだけでなく、口元が引っ込み、鼻も高くなるのでがんばりましょう。
ひとつ目は、舌のつけ根をほぐすトレーニング。口を閉じたまま、舌の面を上あごにつけて20秒間キープします。次は、舌のつけ根を下げて10秒キープ。この繰り返しを3分間行います。
ポイントは、舌のつけ根まで上あごにつけるのを意識すること。あごの下を触って、動く様子を確認しましょう。
❷ 舌を持ち上げる

❶口を閉じ、舌先は歯の裏側につける。舌のつけ根を上あごにべったりとつけて、20秒間キープする

❷舌のつけ根を下あごに下ろして10秒間キープ。のどの奥を下げるように意識する
次のトレーニングは、舌全体を動かす舌回し。口は閉じたまま、舌で歯と唇の間をなぞります。これを左右10回ずつ。
ポイントは、舌のつけ根まで動くように大きく回すことと、できるだけゆっくり回すこと。舌に疲労感があれば、筋肉が動いています。
❸ 舌を回す

口は閉じたまま、舌の先を歯の表面をなぞるようにして一周する。左右10回ずつ、大きくゆっくり行う
最後は、いちばん負荷の高い舌を突き出すトレーニング。上を向いて、舌を天井に突き出して20秒間キープします。10秒間の休憩を挟みながら、6回繰り返しましょう。
❹ 舌を突き出す

❶顔を天井に向ける。頭を後ろに倒しすぎないように注意して、のどは床と垂直になるように意識を。舌を天井に向かって、突き出せるだけ伸ばす

❷その後舌を鼻先へと倒し、きついところで20秒間キープする
※20秒経ったらリラックスできる体勢になり、休憩を10秒間挟む。この動作を3分間繰り返す
1日1回、これらのトレーニングを行い、ふだんからも舌を上げるように意識すると、あごのもたつきもスッキリするでしょう。
顔をあまり動かさない人ほど、たるみやシワ、ほうれい線が気になってきます。顎関節症もあごの筋肉が固まるのが原因の一つ。
顔のトレーニングをしながら、ふだんから笑うことも意識してみてください。笑うと顔の8割の筋肉が使えるので、よく笑う人ほど美しくなれるでしょう。

この記事は『ゆほびか』2020年3月号に掲載されています。
www.makino-g.jp