「今、この瞬間から自分のことを年齢マイナス20歳だと思ってください」。なぜなら心が実年齢のままで若く見せようとすると単なる若作りになり、周囲にも無理してがんばっている印象を与えてしまうからです。心から若くなることが若返りの第一歩なのです。【解説】奥田千鶴(「Salon La Sente」主宰・ビューティースタイリスト)

解説者のプロフィール

画像: 解説者のプロフィール

奥田千鶴(おくだ・ちづる)
「Salon La Sente」主宰・ビューティースタイリスト。1965年11月、奈良県生まれ。歯科衛生士として働くかたわら、早くから結婚願望があり、23歳からお見合いを繰り返すも100回以上失敗する。39歳で現在の歯科医師の夫に出会い、結婚。2015年、「Salon La Sente」をオープン。フラワーアレンジメント教室を開く。そこで友人などから美容の相談をよく受けるようになり、そのニーズに応えるため、2016年春よりビューティーセミナーを開催。ビューティースタイリストとなり、全国各地で開催されるイベントやパーティーなどへのゲストとして、出演依頼が殺到する。2019年、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)、『アッコにおまかせ!』(TBS系)に出演し、「29歳に見える54歳」としてメディアに注目を浴びる。
オフィシャルサイト:https://www.la-sente.net/

※白砂糖は比較的刺激の少ない物質ですが、肌が敏感なかたは事前にパッチテストを行ってください。腕の内側など、体の目立たない部分に砂糖水を塗布し、30分後と48時間後の2回、確認してください。異常が出た場合は、こすらずに、直ちに洗い落とし、すぐに皮膚科専門医の診療を受けてください

街で大学生にもナンパされる54歳

私に会った人は、私の年齢を聞くと、100%驚きます。私は昨年の11月で54歳になりました。「えっ、うそでしょう?」「信じられない!」「いいなぁ〜!」多くの人から口々に言われます。

街を歩いていると、大学生からナンパされることもあります。同世代の人といると、「こちらは娘さんですか?」と言われることも珍しくありません。えっ、20代前半に見える?うれしいです(笑)。

昨年は『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)、『アッコにおまかせ!』(TBS系)の「若見え」コーナーに出演後、スタッフさんからは大反響があったと聞きました。

そんな私ですが、幼少時代から20代の頃は、容姿に自信がありませんでした。引っ込み思案で、肌も黒く、太り気味だったため、いじめにあっていたこともありました。

ただ、それでも少しでもきれいになりたいと、子どもながらに鏡を見ては、化粧品のセールスレディだった母の口紅をこっそり塗って、学校で先生に叱られたこともあります。

母は、会社の全国大会で表彰されるほど優秀なセールスレディでした。とっても美しくて自慢の母です。現在、80代半ばですが、今でも化粧品の販売をしています。

そんな母は私に、高校時代にはアイクリーム、20歳の誕生日にはマッサージクリームをプレゼントしてくれました。

母はそのとき、こう言ったのです。「20歳はお肌の曲がり角よ。だまされたと思って、毎日これを使いなさい。何十年か後には、きっと私に感謝する日が来るから」

私は母の忠告を素直に受け止めて、その日から毎日お手入れを始めました。今思うと、日々のスキンケアはこのときからの習慣になっているんだと思います。

ところが、20代前半は、こうしたお手入れの恩恵はありませんでした。その頃から強い結婚願望があり、婚活を始めていたのですが、結果は出ませんでした。

お見合いは100回以上経験しましたが、なかなかご縁に恵まれず、自尊心はボロボロ。周囲のプレッシャーに押し潰されそうになりながら、30代になっても毎週末、婚活を続けました。普通なら女盛りといわれる20〜30代、私にとっては暗黒の時代だったのです。

そして、39歳のとき、ついに今の夫に出会い、結婚が決まりました。憧れの専業主婦となりましたが、なかなか子どもに恵まれず、不妊治療を5年間続けました。

40代半ばを過ぎ、不妊治療も難しくなったので、これからは自分の好きなことを楽しもうと考え方を変えました。アロマやハーブティ、ビューティアドバイザー、フラワーアレンジなどの資格を取り、自宅でお花の教室を開きました。

教室で生徒さんにお花を教えていると、「ところで先生、おいくつですか?」とよく聞かれるのです。当時の年齢(50歳)を伝えると、生徒さんから仰天されます。「先生、いったいどんなスキンケアをしているんですか?」と、方々から美容法を聞かれるようになりました。

私自身、それほど特別なケアをしているつもりはありませんでした。でも、お話をすると、感心され、感謝されます。あまりに多くの人から質問をされるので、ランチ会を兼ねて、皆さんの質問にまとめてお答えする機会を作りました。これが私のビューティーセミナーの始まりです。

私のInstagramを見て、遠方から食事会に参加されるお客様も増えてきました。現在は、自宅だけでなく、東京や大阪、名古屋でもビューティーランチョンセミナーを開催しています。

奥田千鶴さんのBeforeAfter

画像: ■20歳 引っ込み思案で、太り気味。暗黒の時代だった20代

■20歳
引っ込み思案で、太り気味。暗黒の時代だった20代

画像: ■54歳 まるで54歳の今が20代のよう。「今が最高に幸せです!」(奥田)

■54歳
まるで54歳の今が20代のよう。「今が最高に幸せです!」(奥田)

「年齢マイナス20歳」と思うことから始める

皆さんとお話しするようになってまず驚いたのが、多くの女性が年齢に縛られているという事実でした。

「40歳はもうおばさん」「もう私も60歳ですし」「いい歳して、みっともない!」──そんな言葉で、無限の可能性を諦めているのです。

私は自分の年齢をまったく意識しません。病院で問診票を書くとき、「あ、私、54歳だった」と気がつくぐらい(笑)。ふだんの生活では年齢なんて忘れています。

しかし、「自分の年齢を忘れて」と言っても、いきなりは難しいようです。そこで私は、サロンの参加者には「今、この瞬間から自分のことを年齢マイナス20歳だと思ってください」とお伝えします。

なぜなら、心が実年齢のままで若く見せようとすると、単なる若作りになり、周囲にも無理してがんばっている印象を与えてしまうからです。心から若くなることが、若返りの第一歩なのです。

私の人生のモットーは、「諦めないけど、無理はしない」。年齢など気にせず、心から着たい服を着て、メイクを楽しんでいます。

食に関して言いますと、私の好きなものは、揚げ物や肉料理、チョコレートです。これらはよく食べますが、さすがに食べ過ぎるのはよくないですね。ふだんは20%は好きなものを食べ、80%は健康的なものを食べるようにしています。

そして、私にとって至福の時間は、夫と晩酌するディナータイムです。なので、少しですが、お酒も毎晩嗜みます。

疲れて帰ってくると、たまにメイクしたまま眠ってしまうこともあります。でも、「やっちゃった〜」などと自分を責めません。メイクを落とすよりも睡眠を欲するほど体が疲れていたんだ、体のためになったと前向きに考えます。

私はスポーツジムには行きません。「ジムに行かなくちゃ」という焦燥感がストレスになるからです。運動は自宅でラジオ体操をするか、フラフープをする程度です。

私はこれまでの経験で、ストレスやプレッシャーがいちばん美容に悪いと実感しました。「健康によい」と言われることでも、ストレスに感じることは無理にやりません。いつまでも美しくあるためには、自分を甘やかすことも大事だと思います。

女の人はよく「若い頃に戻りたい」と言います。でも、私は決して戻りたいとは思いません。若い頃はつらかったですから。とはいえ、その頃に挫折しながらも諦めなかったことが確かな自信となり、自分自身を熟知する術にもなりました。

54歳の今が、これまでの人生で最高に幸せです。私も6年後には60歳になるんですよね。60歳の自分がどんなふうになっているのか、私自身もとっても楽しみです。

キラキラのオフショットもたくさん!
奥田千鶴さんのインスタ写真館

画像: 夏の心斎橋(大阪)で1枚。アイスティーをいただく

夏の心斎橋(大阪)で1枚。アイスティーをいただく

画像: すっぴんで夜のスキンケア中。砂糖洗顔は欠かしません

すっぴんで夜のスキンケア中。砂糖洗顔は欠かしません

画像: おしゃれなカフェにて。肉料理も唐揚げも食べます

おしゃれなカフェにて。肉料理も唐揚げも食べます

画像: 歯科医の旦那さんの等身大パネルといっしょ!

歯科医の旦那さんの等身大パネルといっしょ!

砂糖は刺激が少なく保湿効果に優れる

私は、基本的にケチです(笑)。だから、美容にお金をかけたくありません。高額な美容セミナーやエステに行きませんし、美容整形も受けたことはありません。 

私のサロンでお勧めする美容法は、家にあるものだったり、100円ショップで買えるものを使ったりします。それでも実践すると、うそのようにお肌が若返ると評判です。

そのなかでも、特に皆さんから大好評なのが、「砂糖洗顔」です。

食べ物としては悪者扱いされがちな白砂糖ですが、保湿力は優れていると言われます。医療現場では床ずれの治療に使われたり、洗浄・殺菌効果もあるので、肌荒れやニキビ治療にも有効だったりといったことを知り、試したのがきっかけです。

砂糖が入ったスキンケア商品も出ているようですが、私の勧める方法はとても簡単、ふだん使いの洗顔料に白砂糖を混ぜて洗顔するだけです(やり方は下記参照)。

使うのは上白糖と言われる、いわゆる白砂糖。黒糖やキビ砂糖など、ミネラルを含む砂糖は、肌荒れの原因になりますので使用しないでください。

洗顔料を泡立てるときは、100円ショップで購入できる泡立て器を使うと、クリーミーな泡を作れるのでさらにお勧めです。

私も毎晩実践していますが、肌がしっとりと、プルプルになります。お勧めした人からは、「顔色が明るくなった」「肌荒れやくすみが解消した」などの声もいただいています。

また、砂糖パックもお勧めです。砂糖洗顔と同様に、お肌がプルプルに潤います(やり方は下記参照)。砂糖洗顔、パックともにボディにも活用できます。

なお、砂糖洗顔も砂糖パックも、1〜2分行うのが目安です。2分程度で角質には浸透するので、それ以上放置する必要はありません。刺激の少ない砂糖とはいえ、必要以上に肌にのせるのは控えましょう。

スキンケアに「遅すぎる」ということはありません。今から始めれば、その効果は近いうちに現れ、年を重ねるごとに大きくなっていきます。

今使っている洗顔料と台所にあるお砂糖でできる「砂糖洗顔」。今日から実践できます。たった1~2分のお手入れで、年齢に縛られない人生を自分らしく歩みましょう。

マイナス20歳の顔を実現する!
白砂糖スキンケアのやり方

※白砂糖は比較的刺激の少ない物質ですが、肌が敏感なかたは事前にパッチテストを行ってください。腕の内側など、体の目立たない部分に砂糖水を塗布し、30分後と48時間後の2回、確認してください。異常が出た場合は、こすらずに、直ちに洗い落とし、すぐに皮膚科専門医の診療を受けてください

砂糖洗顔

画像: 肌がしっとりプルプルになる!テレビで注目の美魔女が実践する「砂糖洗顔」のやり方

泡立て器は100円ショップなどで売っています

画像1: ① 砂糖洗顔

泡立て器にふだん使用している洗顔料を適量入れる

画像2: ① 砂糖洗顔

①に白砂糖を一つまみ入れる

画像3: ① 砂糖洗顔

よく泡立てる

画像4: ① 砂糖洗顔

ふわふわの泡で洗顔する。1〜2分で洗い流す


砂糖パック

画像1: ② 砂糖パック

ふだん使用している乳液やクリームなどに白砂糖を一つまみ入れる

画像2: ② 砂糖パック

両手で包んで、温める

画像3: ② 砂糖パック

顔全体になじませる。1〜2分たったらぬるま湯で洗い流す

画像: この記事は『ゆほびか』2020年3月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『ゆほびか』2020年3月号に掲載されています。

www.makino-g.jp

This article is a sponsored article by
''.