「LPS(リポポリサッカライド)」という物質は、免疫細胞に作用して免疫の働きを正常化、アレルギー疾患の予防や改善に強い威力を発揮します。LPSが含まれている食材は特別な物ではなく、穀物、根菜、野菜、海藻、キノコ類など種類も豊富です。【解説】北西剛(きたにし耳鼻咽喉科院長・医学博士)

解説者のプロフィール

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北西剛(きたにし・つよし)

きたにし耳鼻咽喉科院長。医学博士。1966年、大阪府守口市生まれ。滋賀医科大学卒業。2005年、生まれ故郷である守口市に、きたにし耳鼻咽喉科を開設し、現在に至る。日本耳鼻咽喉科学会専門医。日本気管食道科学会専門医。日本アーユルヴェーダ学会理事長。日本胎盤臨床医学会認定医・理事。阪神タイガースネット検定合格。『慢性副鼻腔炎を自分で治す』(マキノ出版)など著書多数。
▼きたにし耳鼻咽喉科(公式サイト)
▼専門分野と研究論文(CiNii)

免疫の働きを正常に保つLPS食材に注目!

食事療法というと、高血圧や糖尿病など、生活習慣病を改善するために行われますが、実は、それだけではありません。副鼻腔炎など、鼻の疾患においても、食事を通じて改善を目指すことが重要なのです。

患者さんのなかには、独り暮らしのご高齢のかたが多く、おかずを加工食品で簡単に済ませる傾向が見られます。また、パンや麺類、菓子などの糖質を過剰に摂取していることも見逃せません。

このように栄養が偏った食生活を送っていると、鼻の疾患になりやすい「鼻弱体質」になることにつながります。そこで、その改善に役立つ、最新の食事法を紹介しましょう。

それが、「LPS(リポポリサッカライド)食材」の活用です(LPSの詳細については、別記事を参照)。

[別記事:〝免疫ビタミン〟LPSとは→

LPSが優れているのは、私たちの免疫細胞に作用して、免疫の働きを正常化する点です。LPSのおかげで、花粉やホコリなど、鼻のトラブルを引き起こす不要物を掃除する働きがなされているのです。

LPSが含まれている食材は、特別な物ではなく、穀物、根菜、野菜、海藻、キノコ類など種類も豊富です。1日に摂取したいLPS量は、体重1kgにつき10μgなので、成人なら1日につき、およそ500μgを摂取できれば理想的です。

LPSを多く含んでいる食材のベスト3は、❶ヒラタケ、❷メカブ、❸レンコンの順になります。

ヒラタケは、乾燥1g当たりに、60μgのLPSを含みます。味にクセがないので、料理のジャンルを問わず調理しやすい食材といえるでしょう。ヒラタケほどではありませんが、マイタケも、LPSを多く含んでいる食材です。

第1位のメカブは、ワカメの根もとの部分です。1g当たり42・8μgのLPSを含有しています。また、メカブのぬめり成分にも、免疫アップ作用があるとされています。

続くレンコンは、1g当たり5μgを含有。レンコンには、LPS以外にも、ムチンとタンニンが豊富に含まれており、これらの成分との相乗効果によって、花粉症の症状を改善するのに役立ちます。

参考までに、LPSの含有率ランキングの4位以降をご紹介すると、❹そば、❺ヒジキ、❻ゴマ、❼ノリ、❽シイタケ、❾ホウレンソウ、❿ナメコの順になります。ぜひ、日ごろから摂取するようにしてください。

乳酸菌といっしょにとれば吸収率がアップ!

LPS食材を料理に活用する際には、心がけていただきたいポイントがあります。

まず、できるだけ皮ごと食べるということです。レンコンやジャガイモ、サツマイモなどの皮には、LPSが豊富に含まれています。また、穀類も精製されていない玄米のほうが含有量が高いです。

LPSは比較的熱に強い成分ですが、調理の際は長時間の加熱はできるだけ避けましょう。したがって、揚げ物は組織が壊れるので、お勧めできません。

さらに、あまり長く水に浸さないほうがいいでしょう。LPSは水溶性なので、野菜や根菜類は、できるだけ水に浸さないようにしてください。また、煮物やスープにする際は、LPSが水分中に溶け出しているので、いっしょに摂取するとよいでしょう。

また、LPSは乳酸菌を含む食材といっしょに食べると、吸収率がよくなります。

さらに、乳酸菌の働きで腸内環境が改善されれば、免疫力が高まります。そうなれば、副鼻腔炎などの炎症が起こりにくくなるため、ほかの鼻炎の予防・改善にも役立つでしょう。

アレルギー性鼻炎の改善のためにも、腸内環境を整えることは重要です。鼻弱体質改善のためにも大いにお勧めです。

この項でお話しした、LPSを含んだ食材を使った12種類の料理を、別記事でご紹介しています。ぜひ活用してください。多くの皆さんが鼻弱体質を改善することを願っています。

[別記事:鼻トラブル改善レシピ→

画像: この記事は『壮快』2020年2月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『壮快』2020年2月号に掲載されています。

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