野菜や果物の皮が持つ作用は主に三つに分けられます。老化の原因である活性酸素の働きを抑制する「抗酸化作用」、組織の再生を促し、傷を治そうとする「創傷治癒作用」、病原菌やウイルスを駆逐する「抗菌・抗ウイルス作用」です。【解説】南雲吉則(ナグモクリニック総院長・医学博士)

解説者のプロフィール

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南雲吉則(なぐも・よしのり)
ナグモクリニック総院長。医学博士。乳腺専門医。1955年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業後、東京女子医科大学で形成外科を、癌研究会附属病院外科でガン治療を学び、東京慈恵会医科大学第一外科乳腺外来医長を経て、ナグモクリニックを開業。全国で乳癌手術、乳房再建術を行う傍ら、「一日一食」「ゴボウ茶」などの独自の若返りダイエット健康法を展開。近年は、ガンから命を救う食事と生活の指導・講演にも力を注ぐ。

確かな健康効果が期待できる万能調味料!

外国では、リンゴやブドウは皮ごと食べるのがあたりまえ。カゼ予防に効果的なキンカンも皮をむいて食べる人は、まずいないでしょう。

それならミカンも、皮をむかずに食べてもいいのでは。こうした思いつきから、ミカンを皮ごと口に入れてみたところ、キンカンと変わらず、おいしく食べられました。以来16年ほど、このスタイルを貫いています。

塩ミカン」は、ミカンを皮ごと粉砕し、少量の塩を加えた、手作り保存食です。

[別記事:【塩ミカンの作り方とレシピ】栄養たっぷりの皮をおいしく食べられる!万能調味料の塩ミカン→

皮が細かく刻まれて果肉と混ざっているため、ミカンをまるごと口にするよりも、食べやすく感じられます。果肉の甘みと、皮のほのかな苦みのなかに、かすかな塩気があり、そのままでもおいしく食べられるのです。

料理にも、多方面に活躍します。例えば、みそ汁などの汁物にユズの皮を添えるのと同じように、塩ミカンを加えてはいかがでしょう。

サラダのドレッシングに、レモン汁のかわりに入れたり、白菜や大根を漬ける際に加えたりするのも、お勧めです。

下ごしらえに塩ミカンを使えば、肉の脂っこさやしつこさ、魚の臭みを取り、旨みを引き出してくれます。汁物から主菜まで使える万能調味料です。

塩ミカンは、おいしいだけではありません。ミカンの皮は、古来「陳皮」として、多くの漢方薬に調合されてきました。それだけに、確かな健康効果が期待できます。

インフルエンザや肺炎を防ぐのにも役立つ!

ミカンの皮には、ポリフェノールカロテノイドなどの抗酸化成分が、豊富に含まれています。これらの働きにより、実や種は、外敵の攻撃から守られているのです。

野菜や果物の皮が持つ作用は主に三つに分けられます。

抗酸化作用
抗酸化作用は、野菜や果実が自らの新鮮さを保つために、老化の原因である活性酸素の働きを抑制する作用です。例えば、リンゴは、皮をむくとすぐに酸化して変色しますが、皮がついたままだと、酸化しません。

人間が食べた場合も、同じです。ミカンの皮は、全身をサビつきから守り、老化を予防し、血管や細胞が傷つくのを防いでくれます。

ちなみに、私は来年で65歳になりますが、人から若く見られることが、たびたびあります。ミカンなどを皮ごと食べることで、抗酸化成分をたっぷり補給しているからでしょう。

創傷治癒作用
樹上になっている果物は、鳥などに突かれて傷ができても、すぐに皮が張られ、穴は自然とふさがります。これは、周辺の組織の再生を促し、傷を治そうとする作用によるものです。

人間でいえば、肌荒れや、ニキビ跡などの傷の修復に効果が発揮されます。実際、以前の私は、ストレスによるニキビや肌荒れに悩まされていました。けれども、ミカンなどを皮ごと食べるようにしてからは、肌がキレイに生まれ変わりました。

また、体内の細胞の傷を治すことは、早期のガン対策にも通じます。乳ガンの専門医としても、重視するところです。

抗菌・抗ウイルス作用
果実の表面にカビや菌が付着しても、それらが内部へすぐに侵入しないのは、抗菌・抗ウイルス作用のある皮に覆われているからです。皮があることで、病変が起こりにくくなります。

高齢者の死亡原因として上位に挙げられる肺炎も、もとはといえば細菌感染です。また、胃の中にヘリコバクターピロリ菌が存在する場合、それが胃ガンの原因になることもあります。

病原菌やウイルスを駆逐する作用のある、ミカンの皮をとることは、これらへの感染を防ぐ一助となるでしょう。

私自身、ミカンを皮ごと食べることで、めったにカゼをひかなくなりました。インフルエンザも、予防接種は受けていませんが、長いこと、感染していません。

画像: 【南雲吉則医師】全身の老化を防ぎ血管を守る塩みかん ミカンを皮ごと食べて16年の医師はインフル知らず

「塩ミカン」で老化・病気を一掃!

❶抗酸化作用
体内の酸化を防いで老化を撃退!
❷創傷治癒作用
組織の再生を促し傷を治す!
❸抗菌作用
菌の侵入を防ぎ感染症を予防!

「塩ミカン」で老化・病気を一掃!

ところで、私が皮ごと食べることを推奨すると、農薬の心配をされるかたが必ずいます。

結論からいうと、使われている農薬は、消費者の手元に届くころには、ほとんど検出されない程度なので、心配無用。湯水で洗い流すだけで十分です。

「農薬が心配」といって、イチゴやトマトの皮をむきますか?私見ですが、農薬被害への心配と照らしても、皮ごと食べるほうが、メリットが大きいと思います。私は今では、ミカンやリンゴはもちろん、ナシやカキ、モモやキウイまで、皮ごと食べています。

塩ミカンは、使い勝手がよく毎日続けやすいのが利点です。どんな健康法も、三日坊主では効果が現れません。さまざまなアレンジを楽しみつつ、積極的に活用していきましょう。

画像: この記事は『壮快』2020年1月号に掲載されています。 www.makino-g.jp

この記事は『壮快』2020年1月号に掲載されています。

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